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大谷選手のWBC辞退 足首の状態 今後に関して

出たかった故のこのタイミングでの辞退

 

 大谷選手のWBC辞退に関しては、既に去年の秋口の日本シリーズ前から問題があった「三角骨の骨棘」がその日本シリーズではっきりとした痛みとなって表れたという事です。

 この骨棘に関しては大谷とチームで今後の対応策を考慮した結果、手術をした場合のリハビリ期間等を考えて、今オフに手術に踏み切らなかった背景があるのですが、その理由がWBC出場を切望していたためというのはハッキリとわかる所です。

 

 大谷自身が痛む時と痛まない時の感覚を自覚しており、オフにそれに向けたトレーニングもしていたといいます。1月頃にはあまり気にならなくなるぐらいの感覚までになったとの事です。巷で言われているキックボクシングをしたからという報道は、マスコミのスケープコートネタに他なりません。

 しかし、1月末でのダッシュの際に違和感を覚え、それが元でWBC開幕に万全の状態で挑める自信がなくなったという事で今回の辞退につながりました。

 多少の不安の場合はそのまま出場したと思いますが、無視できないレベルに悪化したと捉えるのが自然でしょう。

 

骨棘の症状や自然治癒は・・

 

 骨棘に関しては痛まなければ問題はないのですが、痛んだ時は神経に響くような激痛をもたらす事により、患部を動かす事すらままならない事態になる事もあります。

 そして、骨棘はそのままにしておいても治癒する事はありません。

 このため、症状が酷くなってきた場合は、プロ選手の場合は騙すための痛み止めを打つかあるいは手術しか方法がなくなってきます。

 また、手術して骨棘を取り除いたとしても、一度出来た部位ですので、再びできないとも限りませんし、手術する事により筋力が確実に落ちるため、リハビリにもそれなりの時間が必要となってきます。

 前述した、WBCに出たいがために今オフ手術に踏み切らなかったのにはここの部分が大きいと思います。

 

投手の足首の骨棘は珍しい

 

 骨棘ができる事に関しては、プロ選手の場合は体を酷使するために、特別に珍しいという事はありません。

 しかし、その部位が珍しいという事になります。投手で言えば酷使する肘に骨棘が出来るというのはよく聞く話です。ヤンキースの田中投手なども骨棘が原因で手術に踏み切っています。

 大谷選手の場合は打者もやっている事から、打者と両立した事が原因では?と思われるかもしれませんが、左打者なため軸足が反対の足な事から、骨棘になる程酷使したという線は薄く感じます。

 従って、捻挫しやすい足首の体質が一番の原因として考えるのが自然です。

 

騙し騙しでシーズンを乗り切れるのか?

 

 おそらく一番危惧されるのはこの部分ではないでしょうか。

 WBC辞退は既に表明しており、それに関する是非の報道などは気にするべきではないでしょう。今後が大事です。

 骨棘は前述したとおり、自然治癒は望めず、騙し騙しでシーズンを乗り切る道を選んだ以上は、足首の状態に常に注意を払う必要が出てきます。そして、その状態で今年1年を乗り切れるのでしょうか・・。

 大谷選手は速球165キロに達する超速球を武器とするため、必然的に軸足の踏ん張りが生命線になります。その他変化球のキレにも影響するのは確実です。

 また、打者とした場合は左打者の大谷は軸足が反対足ですので、投手程に負担にはならないと予想されますが、走塁に問題が出てきます。

 何より去年まで見せたまだまだ伸びシロがあるスケールの壮大なプレイに陰りが見える可能性が否定できない所が気がかりな部分です。

 

手術すべきかどうか

 

 WBC辞退となった以上はすぐに手術すべきたという声も聞かれます。しかし、これに関しては本人の意思が重要になってきます。

 手術した事による患部の回復が問題なければよいのですが、手術した事による肉体の低下やリハビリ、及び再発の危惧等を総合的に判断すべきでしょう。この部分はチームドクターの力が重要になります。本人には経験のない事ですから。

 また、捻挫しやすい足首の体質に関しても改善を促すプロジェクトを組むべきでしょう。足首は投手をやるにせよ野手をやるにせよ重要な骨幹となります。最もそれらに関しては取り組んだ上での現状だとは思いますが。

 

 いずれにせよ、手術して確実に治るという本人の強い意思が見えない限りはこればかりは大谷選手本人の決断を尊重するしかないですね。ファンの望みは怪我がなく万全の状態で成長する大谷選手を見たいという気持ちであることには違いないですが、大谷選手の体は大谷選手だけのものです。

 彼の考える事を尊重して見守りたいと思います。

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