週末はスポーツ観戦

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16/17プレミアリーグ トップ6の現状 2017/2月

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出典:GATTY

 プレミアリーグ・フットボールプレスパスという番組が好きでした(唐突)。

 チェルシー、トッテナム、アーセナル、マンチェスターシティ、リバプール、マンチェスターユナイテッドの状況を定期的に見ていきたい。

1 チェルシー 順風満帆過ぎて拍子抜けも

 現在2位と9ポイント引き離し独走状態を築くチェルシーは、実質的にはそれ以上の勝ち点差をつけてると言えよう。その理由は上位との対決を既に大部分消化してしまっているからだ。

 上位との連戦になったリバプール戦とアーセナル戦、共に相手との勝ち点差を広げる結果となった。1月5日にはトッテナムと対戦し完敗しているものの、その完敗ぶりに逆に開き直り、その後も下位相手にもしっかり勝ち点を積み上げる事ができている。

 残る試合で注意すべきはオールドトラフォードでのユナイテッド戦。ホームでのシティ戦、グディソンでのエバートン戦ぐらいだ。直接対決で他のチームがチェルシーから奪える勝ち点がほとんどなくなっている。

 チーム状況は若干落ち気味と見ていたが、アーセナル戦の尻上がりの内容と他のチームのもたつきにより、精神的に追い込まれる要素がほとんどなくなっている。

 カンテの復調、アロンソの存在感の拡大、ペドロの縦横無尽の働きと良い部分が目立ち、モーゼスがやや疲れてるのを除けば不安要素もなくなっている。1月中旬の頃より状態はよくなっている。

 こうなるともはや来年に向けた布石を打つのも悪くはない。幸いというか、ここから下位との争い(2月末のシティ戦は延期?)が続き決して安心はできないものの、ローンバックした選手も交代要員として試していくだろう。実際アーセナル戦ではそのような采配が見られた。アーセナルにとっては屈辱この上ない話だが、それぐらいチーム状況に差はあるのだ。 

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2 トットナム 昨年の経験が生かされた勝負強さ

 1月初頭のチェルシー戦に勝利した時はもっと勢いに乗るかと思っていたが、そこから思うように結果が出ているとは言い難い。チャンスは作るのだが、得点率が低いのである。

 しかし、去年までならそういう展開でイライラからラフプレイに走りリズムを崩す事が多かったチームも、その経験からか幾分か冷静な姿を見せるようになっている(まだ粗い時はありますが・・)。

 負け数では首位チェルシーより少ない2で、勝ちきれないなりにも負けない。そして内容ではどの試合でも相手を上回る事が多い。今シーズン内容でも結果でも完璧に負けたのはオールドトラフォードでのユナイテッド戦だけだろう。本当に戦えるチームとなっている。

 となると、問題は欧州カップ戦だ。慣れない土地での戦いは勝手が違うのかどうも本来の調子を出せていない。ウエンブリーをホームとしてCLを戦ってもやはりパッとしなかった。彼らにはホワイトハートレーンの急勾配の狭い客との一体感が必要という事だろう。

 またCL圏内が確定したわけではないが、去年の糧を生かした場合は漏れる事も考えにくく、しかもチームはまだ若く成長の余地を多分に残している。楽しみなチームである。

3 マンチェスターシティ 漂水の中にニューヒーロー誕生

 ボールを持ち相手を圧倒するサッカー。しかし、それができている時間とできていない時間があるのが、今のシティの苦しさを物語っている。

 ここにきてペップはセービングに脆さを見せ続けているGKブラーボを外し、また絶対的エースも外すなど、チーム内に危機感を持たせて打開を図ろうと苦しんでいる。

 内容的には終始悪くはないのだが、パフォーマンスとしてみると後半に落ちる傾向がある。トッテナム戦も、今週のスワンズ戦も追いつかれてしまう。

 しかし、ここに救世主のジェズスが表れた。スワンズ戦はシルバの視界の広いパスからヘディングを打ち、こぼれ球を押し込んで嗅覚も見せつけた。引き分けに終わったがトッテナム戦でも終了間際にファーに走りこんでゴールネットを揺らして見せた。惜しくもオフサイドではあったが。

 このように不動だったスタメンを弄り、チームに風を吹き込もうとペップは模索している。今までのリーグでは割と優勝争いに苦労しなかった分この苦労するペップを見ているのは新鮮で面白い。

 戦力的にはサネも徐々にフィットしてきており、かみ合えば破壊力はプレミアでも1、2を争うだろう。チームの浮沈は引き続きジェズスが好調を維持できるかにかかってきている。

4 アーセナル ベンゲル周辺が俄かに不穏な空気が・・

 年が明けて状況が暗転したチームその1である。まず主力2人の調子が上がってこない。エジルは元々全体でチームに貢献できるタイプではないが、その「局面でのうまさ」すら最近は鳴りを潜めている。ただ、時折輝きを見せるタイプのエジルは不調でもチームの全体に及ぼす影響は大きくはない。

 問題はサンチェスである。

 彼の場合は攻守両面でチームの勝敗を左右する働きをするため、不調に陥るとそれはチームの結果に影響を及ぼす。不調でピッチにいるならむしろいない方が割り切れていい試合ができるような選手だ。しかし、彼は試合へ出るというポリシーが強く、怪我でもしない限りはベンチにも置けないだろう。つまり、現時点では足枷になっているとも言えてしまうのである。

 かつ、チェンバレンのイイネ問題、コシェルニーの戦術への疑問などが紙面に出るレベルで表面化し、この対応にも追われている。

 ピッチ内外で平穏を保つためにパワーを使う事を迫られており、これを回復するにはとにかく勝つしかないのだが、、ベンゲルがまだ2試合はベンチで指揮を執る事が許されず、その間ピッチは無法状態に陥る可能性も否定できない・・。 

5 リバプール 何もかもが空回り・・

 年が明けて状況が暗転したチームその2である。はじめはマネやマティブのアフリカネーションズカップに関する主力の欠場によるものと捉えられていたが、ここにきてチームの質が下がってきている。チェルシー戦では球際の勝負でも勝てなくなっていた。クロップのチームにとってはこれは致命的である。

リバプール対チェルシー戦 結果 1-1 プレミアリーグ第23節結果 - 週末はスポーツ観戦

 その後ハル戦にもいいように守られて追加点まで奪われて負けてしまう。泥沼状態といって良い。12月には首位にも立ち、今年こそは優勝争い、及び来年のCL出場が現実的に見える位置にいたものの、わずか2か月の間にCL圏外になってしまっている。

 クロップのサッカーはうまくいっている時は手が付けられない勢いがあり、相手が強くても押し切る馬力があるのだが、引いて守る相手、及び調子が悪くなるとそれを打開して別の戦術を用いる事ができない印象だ。それ故、各個人のフィジカルの管理は重要でけが人が多くなると苦しくなる。

 現状はけが人は多くないのだが、主力でフィルミーニョ以外は動きが鈍い。特に怪我明けのコウチーニョがまだまだ本来の出来には程遠い。

 幸い、チーム内に不穏な空気が立ち込めてはおらず、チームは団結できる状態ではあるため、一度うまく自分たちのサッカーができて勝利すれば立て直せる兆しはもっている。果たしてそうなるだろうか。

6 マンチェスターユナイテッド 前線の決定力次第

 12月までのように各チームが下位に取りこぼさない状況が続いていたらチャンスは薄かったのですが、今ユナイテッドにはチャンスが来ています。本来なら既に3位ぐらいにいても良かったはずですが、それができていない所がユナイテッドも好調というわけではなかったことの裏返しです。

 それでも前線の攻撃には破壊力があり、後は決定力さえつけばという状況です。レスター戦でも苦労しましたが、点を取ってからはあっさり3点のリードを奪えるレベルで破壊力はあります。レスターの状態が悪いとは言え、彼らには結果が何よりの薬であり、周囲の状況もあり、チームは希望に満ち溢れているように思います。

運が悪かっただけのマンチェスターユナイテッド - 週末はスポーツ観戦 

 最近のモウリーニョ監督もメディア対応が穏やかになり、手ごたえを感じている節はあります。この部分は徐々にメディアに態度を硬化させていったペップとは対照的です。

 元々の戦力値ではシティと大差がないプレミアトップを争う程ですので、使い方さえ注意すればCL圏獲得はそう難しくはないと感じます。

 2年目のモウリーニョに対しての周囲の期待は増していくでしょう。

 

 

 チェルシーはこのまま走り続ける可能性が高いですが、2月中旬からは欧州カップ戦が再開し、3月には代表ウイークもある中、ここでどこが脱落しどこが昇ってくるか、エバートンはトップ6に割って入る事ができるか、興味深い所である。

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