週末はスポーツ観戦

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清武選手のセレッソ大阪理由 短すぎるスペイン挑戦の終焉

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 移籍期限間際で清武選手のセレッソ大阪復帰が決定しました。

 今回の移籍に関しましては長い事時間をかけて考えた末の決断だったと思います。

 清武は復帰に際して次のように述べています。

「ここ数か月自分自身の中で本当に悩みました。自分にとって人生を決める決断だったかもしれません」

「サッカー選手として、自分はどうあるべきか。それを考えた時に、スペインで挑戦し続けたい・・このチームでポジションを勝ち取りたい。そう思っていました」

「しかし、今年のワールドカップ予選、来年のワールドカップ本戦を考えた時に、いろいろな感情がある中、日本での環境からチャレンジをしていくべきなのでは?と強く感じました」 

 本人の心底はスペインで挑戦を続けたかったという事がにじみ出ています。

最後までサンパリオ監督の信頼を得られず

  やはりこれに尽きます。元々ウナイ・エメリ監督とフロントの思惑が合致した移籍だった所を、PSGの監督要請の魅力に引かれて監督が引き抜かれてしまってからこの状況が匂い始めました。

 夏に監督に就任してから清武と同ポジションの選手を3人獲得し、更に冬にも獲得してます。フロント的には欲しい選手、監督的にはいてくれたら困らないけど構想上微妙な選手という位置づけを脱する事ができませんでした。

 特にナスリの活躍により清武の立場はカップ戦に追いやられ、更にそこでもボールキープに脆さを見せる事が多く、徐々に出場機会を失いました。 

セビージャは清武を売却する必要に迫られていなかった

 とは言え、本来であればこの移籍はそう簡単に実現するものではなかったはずです。

 何故ならば、セビージャは選手としての清武を軽視はしてはいません。開幕戦でも活躍しており、まだ適応段階とは言えガンソ選手に比べれば向上の余地はあるように見えました。フロントに関して言えば商業価値も含めて獲得した選手であり、安売りやレンタルの考えはなかったのは容易に想像つきますし、それは前述している通りです。

 清武選手の未来 - 週末はスポーツ観戦

JリーグのDAZN大型契約により各クラブが潤沢化

 セビージャが放出する必要に迫られなかった事から、移籍する場合はその対価及び本人の意思がなければ移籍はできません。清武がハノーファーから移籍した時の移籍金が650万ユーロ(当時のレートで8億)でしたので、この金額と同等レベルの金額が払えるクラブしか交渉の余地はなかったはずです。Jリーグのクラブでは本来捻出が簡単ではない額です。

 この移籍を可能にしたのは、Jリーグの放映権がスカパーからDAZNに移る事により巨額の契約金が各クラブに恩恵を与えた事が深く関わってます。これにより、優勝賞金や順位報酬が増額され、好成績を重ねると勤続的に収入を得るシステムに代わる事が確定しています。セレッソ大阪が優勝、上位進出を考えた時、清武の復帰によるチーム力アップ、及び経済効果を含んでこの移籍金が用意できたと考えられます。また、本人もW杯の事があったのも重要だったでしょう。 

ある意味背水の陣

 上記要素が重なっての移籍ではありますが、清武選手はこれからが正念場です。スペイン移籍で、しかもセビージャという欧州でも確固たる地位のクラブの移籍で周囲の期待値は極限まで高まった後でのJリーグ復帰です。周囲の目は厳しく清武選手を見守る事が予想されます。

 しかし、それをプレッシャーに感じるのではなく、知ったる環境で伸び伸びと、そして欧州経験者としてのスキルの違いをセレッソ大阪でも見せつけてほしいですね。

 

*ウナイ・エメリ監督が移籍しなかった時のセビージャの清武選手・・見たかったですね・・。

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