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チェルシー悪夢の開幕戦ホーム敗北 17/18プレミアリーグ開幕

 日本時間8月11日(金)の夜中27;35に17/18プレミアリーグが開幕しました。

 その中で昨年優勝し、今年はチャンピオンズリーグを含むカップ戦でも活躍する必要があるチェルシーですが、開幕前のプレシーズンマッチでは不安だらけの出来に終始しており、尚且つ肝心の人員整理が偏りすぎて人がいないというビッククラブにとってあるまじき事態となりました。

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チェルシーの開幕のオーダー 

 GK クルトワ

 DF リュディガー、ルイス、ケイヒル

 WB アスピリクエタ、アロンソ

 DMF カンテ、セスク

 OMF ウイリアン、ボカ

 FW バチュアイ

 

 コスタが監督の構想外となり、新加入のモラタはまだフィットしていないとしてベンチ、かつプレシーズンでは目立ったプレイをしていなかったにもかかわらずボカがスタメンに入る緊急事態。

 

 その、ベンチですが・・

 

 GK カバジェロ

 DF クリステンセン

 DF トモリ

 MF ムソンダ

 MF スコット

 FW モラタ

 FW ケネディ

 

 機能しそうなのはボルシアドルトムントからレンタルバックのクリステンセン、新加入のモラタの2選手のみで、不適切な投稿でツアーを外されていたケネディも含め未知数の若手のみの状況。

試合開始

 シーズンの始まり。どんな立ち上がりを見せてくれるかチェルシー。と思いきやクルトワへのバックパスが目立ちます。かといって前線にバチュアイが全くボールを収められません。

 この状況にいら立ったのかカンテがドリブルで持ち上がるなど攻撃での打開を図るプレイを見せますが、他の選手がついてきておらずチャンスを作れない嫌な流れです。

 開始早々の3分にアロンソが足裏タックルと見られてのイエローカード。この時点で既に不穏でした。この時間に、しかもカードが出るようなプレイには見えませんし、相手を削ってすらいません。話し合いよりもカードで制しよとする嫌なタイプの主審とみます。

 すると前半14分中盤当りでケイヒルが足裏を見せたとして一発レッドで退場となります。プレミアリーグを見てる人にとってこれがレッドが妥当かどうかは大いに議論されるようなプレイでした。これがレッドなら2013年にマティッチが同じバーンリーのバーンズに食らった後ろからの足裏タックルはレッド5枚分ぐらいに相当するプレイでしょう(カードすらなし)。チェルシーはFAの判定には悉く厳しく取られる風潮は今年も覚悟しなければならないと確信した場面です。

 その後は選手の精神状態が分断されて全く試合にならなくなりました。

 ルイスはかっかして審判に隙あらば抗議し、あげくの果てに緩いボール対応のクルトワを怒鳴り散らしてしまいます。(最終的にはイエローを貰います)

 カンテは前線へ突っかける回数を増やしますが、肝心の守備で持ち場を離れピンチを再三作ります。

 セスクはボールの出しどころがなく良さが全く生きません。

 ウイリアンはボールを持ちすぎ攻撃に流動性やスピードをもたらすことができません。

 一様に選手のコンディションの悪さが見て取れる中、マルコス・アロンソのみ上下動の運動量及び独力で突っかかるなどの可能性のあるプレイを見せます。

 しかし、失点は時間の問題でした。PA付近での混乱で相手選手の放ったシュートがコースが変わり緩い弾道でゴールに吸い込まれると前半終盤、マークを外されたPA端から見事な鋭角なシュートを突きさされ、更にはセンターで完全にフリーな状態からもシュートを叩き込まれて3点のビハインドを背負いました。

 

 前半終了と同時に大きなブーイングに包まれましたが、これは主審に対するものでしょう。試合が完全に壊れてしまいました。

 

後半持ち直すも届かず

 後半に入るとバーンリーはチェルシーにボールを持たせる。しかしそれでもバチュアイが機能せず、さしたるチャンスは作れず。

 アロンソが独力で打開を図り、クロスを上げるとこれが相手選手の手に当たるもののハンドとはならず。ルイスが抗議に入る。

 後半14分にバチュアイに変えてモラタが入る。

 その直後のプレイで右サイドを駆け上がると、相手選手が後ろから強烈な足裏タックルを見せるもこれがイエローどまり。モラタは主審に見た事のないような権幕で怒りをあらわにしてルイスも当然のように食ってっかかる。アスピリクエタがこれを制する。

 その後ウイリアンのクロスにモラタが頭から飛び込んで気合のゴールを入れる。会場の雰囲気も一変する。

 その後も攻勢を続ける、クリステンセンの右からのシュートにモラタが触ってゴールと思いきやオフサイドの判定が下る。しかし、このプレイはその時にバーンリーのDFがボールをタックルにいって足を出しており、この足よりもモラタは前に出ていなかったため、オフサイドではないはずであったのだが・・・・。。

 更に攻勢を強めるチェルシーはしかし、セスクが足を出したとして2枚目のイエローで退場しチェルシーは9人となってしまう。このイエロー2枚目もボールに行っており、足裏を見せたという主審の判定による退場。

 その後、アスピリクエタが大きくボールをセンターに上げるとこれをモラタがそらし、ルイスが豪快に蹴り込み2-3とする。

 ここからも怒涛の攻めを見せるも、そのカウンターでは相手のダイブ確実なプレイに対して主審はバーンリーにフリーキックを与え、しかもリュティガにイエローカードが提示されるという意味不明な判定が下る。会場のヒートアップぶりは推して知るべし。

 このFKが間一髪ゴールポストの外にそれて難を逃れる。

 試合はこのまま2-3でチェルシーがホームで痛い敗戦となる。

 試合終了後の審判団には鳴りやまないブーイング。

 

勝てる見込み自体は薄かった試合

 まずは試合に関してですが、入り方が本当に悪かったです。選手がチームとなっておらず個々で動いていました。中でもカンテは暴走したかのように前に上がっていましたがケイヒルが退場した後も同じプレイを繰り返しました。この部分はかなりいただけません。この状態であればカンテはもっと中盤で身構える必要があったでしょう。マティッチはもういないのです。

 攻撃には可能性皆無でした。バチュアイはその体格の割にボールが全く収まりません。カウンターの時の宛所として使われてるにもかかわらず大きなバックパスを選択して攻撃のスピードを殺したり、単純にボールを奪われたり、セスクとの意思疎通を図る動きも全くできずの落第点です。

 それに比べればモラタは短時間ですが中央にいるだけにとどまらず左右に動き、かつボールがPA内に来ればゴールできるような体制を常に整えていました。オフサイドになった動きも責められるべきではありません。また、ルイスのゴールをアシストしたそらしも見事そのもので回りも使えるよい選手です。

 孤軍奮闘していたのはアロンソでしょう。右サイドはフォローがいるのに対して、1人少なくなり守備でも攻撃でもほとんどが1人によるプレイとなりましたが相手が3人ぐらいついてきても抜くプレイや鋭いシュートでゴールキーパーにファインセーブを強いるなど脅威となっていました。必要不可欠な選手であると共に彼の不在の時の左サイドバックが大きく心配となる事も確実です。

 セスクとルイスに関してはケイヒルの退場に納得がいかず試合を通してヒートアップしたままとなってしまいました。アスピリクエタがルイスをなだめるのに必死でしたがチームとしてのリーダーシップを強く発揮するタイプではないだけに、そのようなリーダーシップのある選手の必要性も垣間見えた試合でした。

 

退場がなくても試合内容は酷い出だしだった 

 

 ただ、言えるとすれば、退場が出ていなくても楽に勝てる試合ではなかったかと思います。それは、攻撃の流動性の無さ、守備でも個々が分断されていた事や前半に限ればリュティガもまだまだ統率が取れていませんでした。つまりはチームがまだまだプレシーズンマッチという感じでプレミアリーグ仕様にはなっていません。

 

 けが人が戻ってくるのは9月に入ってからと見られており、新加入のバカヨコ、エースのアザールやペドロが揃うまでどのぐらい勝ち点を取れているか・・。そこに今年のチェルシーはかかってきてしまいます。

 現状では6試合までは強豪との試合が立て続けに組まれており、勝ち点10を取るのはほぼ絶望的と言えるでしょう。

 

プレミアの審判に関して

 

 最後に審判に関して。

 カードで試合を収めようとするタイプの嫌な主審でした。このタイプは柔軟性もなく、自分が決めた基準でカードやファールを判断するばかりでなく、感情的にもなりやすい帰来があります。ファールがあるたびにキャプテンをわざわざよび試合進行を妨げており、かつその偏りぶりが酷いを通り越していました。

 すべてのプレイに置いて副審に確認する事なく独善的にカードを乱発しました。

 また、上半身のファールはファールと思っていないのかほとんどが見逃されました。バーンリーのボールのない所で肘打ちで倒されたリュティガーやハンドのプレイには全く位に返さない素振りを見せ、かつ、ユニフォームを掴んで倒したプレイにも全く反応を示しませんでした。

 しかし、下半身。特に足に対するプレイは厳しく対応しました。アロンソの前半3分のいきなりのイエローは度肝を抜かれました。あそこから怪しい雰囲気がありましたが、そのアロンソのイエロー基準でチェルシーは全て裁かれたのに対してバーンリーの足裏の強烈タックルや、死角外からの突進等相手のファールにはイエロー止まりとモラタが激高するのも仕方のない不平等な判定に終始しました。

 感情的になって最後はバーンリーの明らかダイブをFK判定し、リュティーガにイエローカードを見舞う始末です。

 

 プレミアの主審ははっきりいってこのような主審が少なくないのが残念です。主審に権限が大きすぎるだけでなく、主審をFAが守ります。選手は全く守られていません。アザールは危険なプレイを度々食らうため、余計にFAの審判擁護が酷く見えますが、間違いなく事実です。他のリーグより主審は独善的で選手の為にはならない判定ばかりを繰り返します。

 そしてその結果プレミア勢は欧州の試合ではイエローやレッドが乱舞しトーナメントを勝ち上がる事ができなくなってしまっています。他のリーグ基準では選手はもっと守られています。またそうでなくてはいけません。

 また、そのような寛容(チームによる異なる?)なジャッジにより選手の健康が損なわれ、それも欧州リーグで活躍できない一因となるでしょう。ベストメンバーを組みたくても下位チームがファール覚悟のプレイでスタープレイヤーをことごとくつぶしていきます。

 これでいいはずがないんですよね。プレミアリーグは。

 プレミアリーグの魅力は拮抗した戦力の凌ぎあいであって、肉体のぶつかり合いも互いにフェアであってこその競技です。汚いプレイや、強引なタックルを寛容的に見るのが醍醐味なんかではありません。

 莫大な放映権が動いているプレミアリーグを含むサッカー界ですが、ネイマール問題もあり、そろそろお金の問題に対して視聴者の視点も変わってくるのではと感じていますし、そうでなければいけないと思います。

 

 

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