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2017 ATP1000 モンテカルロマスターズ 3回戦 マレー、ジョコビッチ、ナダル、ワウリンカ結果

 4月20日(木)、モンテカルロマスターズ3回戦が行われました。

 この日はベスト16だけあって良いカードが目白押しな中、トップシード選手がこの日も苦戦を強いられ、敗れる波乱も頻発しました。

 

マレー 対 ラモス

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
マレー 6 2 5     1
ラモス 2 6 7     2

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 第1シードのマレーが早々に登場しましたが、フルセット末に敗れる波乱がありました。

 試合は第1セットから波乱の様相。お互いが序盤からサービスゲームをキープできずブレークの応酬となる、しかし、徐々に落ち着きを取り戻したマレーがそのまま1セットで4ブレークを奪う荒い試合を制する。

 しかし、第2セットで落ち着くと思われたマレーに対してラモスもラリーで粘りを見せるとマレーが堪えきれない。第2セットは1つのブレークポイントも取れず、ラモスに2ブレークアップのまま押し切られてセットオールとなる。

 第3セットになって吹っ切れたマレーはラインに鋭いショットを決めるなどして、早々に2ブレークアップで4-0と、勝利を手繰り寄せたかに見えた。

 しかし、調子が良くないのか思い通りのリターンが帰らない。またラモスも粘り、あっという間に4-4に追いつかれる。

 そして、第12ゲーム、マレーのドロップショットがはずれ、そのままラモスが逃げ切った形で勝利。第1シードのマレーがここで姿を消す

 

 マレー選手は怪我の影響と、感染症により練習が十分にできていない事は大会前にも言及しており、強い時の粘りが欠けていたのもそれが原因と思われる。ランキング1位の満足感も影響しているかもしれませんが、上位陣が不安定な今、早急な復調が望まれす。当初の予定よりも復調に時間がかかりすぎている感があります。

 

ワウリンカ 対 クエバス

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ワウリンカ 4 4       0
クエバス 6 6       2

 第1シードのマレーに続き、第3シードのワウリンカが敗れる波乱が立て続けに起こりました。

 しかし、この試合に関して言えば、ワウリンカが悪いというよりも、クエバスの強さが光りました。ラリーになるとどのゲームでも主導権を握り、ぎりぎりのラインに強いショットを決めまくりました。

 ウイナー数は、20-17で上回り、アンフォーストエラーも15-33と正確さと力強さを見せました。

 このテニスを続けるなら上位どの選手もクエバス選手には苦戦するでしょう。2月からクレー大会に出続けているクエバス選手だけにクレーの感触も良さそうです。

 ワウリンカ選手は特に良い所はなかったです。この試合ではクエバスの方が普通に強かったです。ただ、いつも通りとは言えばいつも通りと言えます。特に心配はいらないと思います。

 

ナダル 対 Aズべレフ

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ナダル 6 6       2
Aズべレフ 1 1       0

 好勝負が期待されたこの試合は、思わぬ大差がつきました。

 第1セットのお互いの最初のサービスゲームを見る限りでは好勝負を期待させるのに十分な互いのサービスゲームの安定ぶりでした。

 しかし、第4ゲーム。ズべレフが果敢に攻めたショットがアウトやネットに2度かけるなどしてブレークを許す。第6ゲームにはラインに狙ったショットを外し、最後は互いにネットに出たものの、ナダルの反応が上回り、連続でブレークを喫っし、そのまま6-1でナダルがセットを取る。

 第2セットのポイントは第1ゲーム。1セット目と同じように攻め急いでエラーを繰り出し、不利なカウントに追い込まれるも、持ちこたえていた矢先、長いラリーでナダルが深くクロスに打ち込んだショットをズべレフが返せず、先ブレークをナダルが奪う。

 第3ゲームでもAズべレフがよいショットを見せるもナダルは相手の動きを呼んで反応できないコースに正確に打ち込んでくる。更にはズベレフのサイドに揺さ振るショットに態勢を崩しながらも追いつき、強いリターンをコース際に決めるスーパープレイを連発。結局、長いデュースゲームに終止符を打ったのは厳しいコースに打ち込んでもひたすら返球してくるナダルのショットでした。この瞬間、ズべレフは悔しさのあまりラケットを真っ二つに追ってしまいます。

 心が折れたズべレフはその後も1キープがやっとで、最終ゲームもダブルフォルトで試合終了。ズべレフに1つのブレークポイントすら許さず、ナダルが圧倒的な勝利を収め、20歳の誕生日のズべレフは散々な結果で終わる。

 この試合はナダルが強すぎました。ワイドに強いサーブを返し、簡単にアウトせず、ウイナー級のショットに追いつくしぶとさまで見せた。昨日とは打って変わって伸び伸びしているように見えました。ジョコビッチが勝利のプレッシャーで苦しそうにプレイしているのとは対照的です。

 ナダルは、ウイナーで12-11とほぼ互角だったものの、アンフォーストエラーで14-34と相手のミスを誘うプレイができていました。あれだけ拾われるとズべレフもきわどい所を付かないとポイントにならないため、必然的だったとは思います。また、ネットプレイは8/8で成功率100%、サーブ成功率が、第一、第二サービス時80%と驚異的なスタッツを見せました。

 ズべレフが悪いプレイをしたとは思いません。ただし、終盤集中力が切れたようなプレイは頂けません。トッププレイヤーになるためには最後まで諦めない姿勢も必要でしょう。

 

ジョコビッチ 対 カレーノブスタ

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ジョコビッチ 6 4 6     2
カレーノブスタ 2 6 4     1

 この試合もジョコビッチは苦しいテニスでした。

 第1セットのファーストゲームでいきなりカレーノブスタが2ブレークポイントを奪うもジョコビッチがなんとかキープ。その後は落ち着いたテニスで2ブレークを奪い、ジョコビッチが1stセットを取る。

 第2セットになるとブレーク合戦。互いの2ndサービスでポイントを奪い合う流れとなる。しかし、きわどいショットがアウトになったり、ネットにかけたり安定しないジョコビッチがブレークでリードされ、そのままカレーノブスタがセットを奪う。

 第3セット、互いに素直に終わらないサービスゲーム。ジョコビッチが先ブレークを奪うも、4-2からカレーノブスタにブレークバックを許す。そして4-4で迎えたジョコビッチのサービスゲームではカレーノブスタの強いリターンにジョコビッチがうまく反応できずアウトになり、2ブレークポイントのピンチを迎える。しかし、ネットに出たジョコビッチのショットが甘くカレーノブスタにチャンス到来。このチャンスショットをネットにかけ、まだ続くブレークゲームでも長いラリーから左右に振るジョコビッチのショットにカレーノブスタが根負けする。

 この9ゲームをキープできたのが分岐点となり、その次のカレーノブスタのサービスゲームで30-0からジョコビッチが驚異的なショットを連発しマッチポイントを奪う。マッチポイントでは、互いのラリーから左右にきわどく強いショットを連発し、勝利に相応しい決め方をして見せた。

 カレーノブスタは粘り強い守備、及び攻撃力は見事なもので良いテニスを見せてましたし、勝機もありましたが、ピンチで見せたジョコビッチの姿もまたトップ選手たる所以を見せつけました。試合時間は2時間26分にも及び、2回戦も含めて2試合で5時間も試合を行っている事になります。3セットマッチとしてはとても消耗しています。最後テレビ放送の都合か総合スタッツが見れないのが心残りでした・・・GAORA・・・。

 

ベスト8組み合わせ

 ベスト8以降は全ての試合がセンターコートで行われます。

 ・チリッチ 対 ラモス

 ・ブイユ 対 クエバス

 ・ジョコビッチ 対 ゴファン

 ・ナダル 対 シュワルツマン

 上位シードが落ちまくり、意外な組み合わせになっていますが、注目はジョコビッチ対ゴファンでしょうか。苦戦するジョコビッチに今の状態のゴファンが勝利できるかどうかに注目です。

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