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2017 ATP1000 モンテカルロマスターズ 決勝F ナダル 対 ラモス・ビノラス 予想通りの結末

 昨日のナダル対ゴファン選手の異様な出来事があって迎えた本日の決勝。

 4月23(日)日本時間21;45頃から決勝が開始されました。会場の雰囲気は盛り上がりというよりは、やや緊張した面持ちがある感じで、決勝というには違和感がある雰囲気ではあります。

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決勝は序盤からナダルがギアを上げ気味にスタート

 1stセット、1ゲーム目のナダル選手のサービスゲームから15-30と不利なカウントからラモス選手がショートでミスを連発する。その後のラモス選手のサービスでもナダルの左右の攻めに0-40といきなりの3ブレークポイントを取られるも凌ぎ切る。

 ここまでと比べて左右の揺さぶりや強打を序盤から出してくるナダルに対して、ラモス選手は強い返球はコントロールされたショットを返すのに苦労する。3ゲーム目のラモス選手のサービスで、ラモス選手も攻め行くものの強打がことごとくアウトになり、またも0-40と3ブレークポイントを握られる。そして、ラリーの中でラモス選手のリターンが甘く入ると容赦なく逆を付くショットでナダル選手がブレークする。

 これ以降はラモスの強打がネットやアウトとコントロールを失う場面が多く、エラーが増えいくのに対し、ナダル選手は厳しいボールにも粘りを見せ隙がなくなっていき、次々とブレークを決め、ゲームカウント6-1でナダル選手があっさりセットを取る。

 ラモス選手はウイナー3本に対してアンフォーストエラーが13と、粘りのあるラモス選手が攻めなければいけない状況に追い込まれ、そしてミスをする展開となっていました。

 

粘りを見せるラモス選手

 1stセットが終わるとラモス選手が右膝の状態をトレーナーと確認する。フルセットの激戦を勝ち抜いてきただけに体力が持つかどうか・・。

 2ndセット、ナダル選手は2ndサーブでも厳しいコースを突き、引き続きリターンの自由を与えない。とはいえラモス選手も執拗に狙われるバックハンド側のボールにフォアに回り込んでショットしコントロールするようになる。しかし、第5ゲーム、2つのブレークポイントを握られると、ラリーでのショットがアウトになり、ナダルに先行ブレークを許す。

 セット間に度々トレーナーと会話し、状態を確認するラモス選手。以降は準決勝までの粘り強いプレイも随所に見せるものの、ナダル選手がどんどんプレイ強度を増していくと防戦一方となる。

 そして第9ゲーム、ラモス選手のサービスゲームで、互いに粘りのテニスを見せて何度かデュースとなるものの、最後はラモス選手がダブルフォルトしてしまい、そのままナダルがストレート勝ちで、モンテカルロマスターズ優勝を果たしました。

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ナダル 6 6       2
ラモス 1 3       0

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 決勝戦ではありましたが、終始ナダル選手が圧倒した形となりました。ナダル選手のサービスゲームでは高いポイント獲得率を示し、また1つのブレークポイントも与えずの完勝でした。攻めと守りに関してはこのモンテカルロマスターズでは試合の入りを除けばほぼ安定していました。

 ラモス選手は準決勝までの死力を尽くした戦いにより体の疲労は隠せない所がありました。いつもの粘りを見せるのが少し遅かったです。しかし、例えもっと粘り強く対処していても、ナダル選手の攻めが早く、そして左右に強くスピンがかかったリターンによりコントロールするのは難しかったでしょう。

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 試合時間は1時間16分と、クレーコートの試合としてはとても短い時間で幕が閉じました。

 

今後全仏まで続くクレーシーズン

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 全仏まで、マスターズ2つのクレーコート、及びバルセロナがあります。ナダル選手はこれらの大会での失効ポイントが大きく、今後が心配されていましたが、現状では脅かす存在の選手が調子を上げておらず、ランキングを維持する可能性が高まりました。

 それと同時に、怪我の状態が思わしくないラオニッチ選手や錦織選手ら中堅選手、モチベーションやその他の要素で不調なマレー選手やジョコビッチ選手が万全の状態で試合に挑む状況でないため、ティエム選手やキリオス選手などの若手選手の台頭の余地がありそうです。それと、ナダル選手との疑惑の判定に涙を飲んだゴファン選手が強い気持ちでバルセロナ以降の大会も気力を振り絞れるか。

 また、カレーノブスタ選手や今大会で粘りを見せたラモス選手、一本調子とは言え気迫あふれるテニスを見せるシュワルツマン選手がこのままランキング上位に進出してくるかが見どころとなりそうです。

 

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