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今村前復興相の発言で辞任 誰がなろうとも変わらない 本質を隠そうとする体質

 4月4日の復興パーティーでの今村前復興相の発言から4月26日付けで辞任し、福島出身の吉野正芳復興相が新たに着任しました。

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「東北でよかった」の部分だけの切り出し方の違和感

 今村氏の発言の非常識ぶりに関しては「東北でよかった」発言が問題視されており、さかんに報道されてます。また、新復興相もその部分を「許しがたい」と表現しています。

 しかし、もう一度発言を見てみたいです。

 「みなさんのおかげで東日本の復興も着々と進んでおります。マグニチュード9.0と日本観測史上最大、津波も9メートル、死者・行方不明計1万8478人が一瞬にして命を失われた。社会資本等の毀損も、勘定の違いに違いがあれど、25兆円という数字もある。これがまだ東北で、あっちの方だったからよかった。これが本当、首都圏に近かったりすると、莫大な被害があった。復興予算が32兆円。おかげさまで道路や住宅の高台支援は着々と進んでいる。」

 この発言を見ていると東北というよりも日本全国民に対して侮辱しているように感じます。まず、被害損額が25兆を計算しておいて、復興予算がそれ以上を計上しているにかかわらず、一向に復興など進んでいない現状です。確かに、損害があった以上の復興額が必要なのはわかりますが、福島に行けばわかりますが、現状ほとんど手がついてないも同然です。どこに復興資金が使われているのか明確な発表もありません。

 

住めなくなった人への救済が次々に・・・

 福島の原発地帯から指定された区域は未だに居住禁止区域です。もっと言えばそれ以上に居住禁止区域は広いはずですが、、、しかし、その禁止居住区域の住民の救済が順次打ち切られるとの事です。

 打ち切らた避難民のためにある税金が避難民のために使われなくなるという事態は既に今年の4月から起こっています。震災から6年。ようやく生活になじんできた人にとっては更なる不安にさいなまれているはずです。

 これに対して支援が打ち切られた被害者に対しては、国ではなく、自治体毎への支援呼びかけを行っているようです。しかし、税金としてしっかりとした計画の元財源を組んでいるはずで、そこから支給されてしかるべきで、自治体に任せるのは全く性質が違うとは思うのですが・・・。

 

今後は支援を打ち切られる中、復興税はなんと・・・

 それでは、その支援が打ち切られつつある被害者に支給される財源となっている復興所得税ですが、これは特別に設けられた税制で平成25年1月より全国民に義務付けられた税制です。

 この財源ですが、この復興所得税の制度は平成49年まで、つまりは平成25年1月から開始されて25年にも及ぶ特別会計となっているにもかかわらず、被害者の支援はどんどんと削られていきます

 復興所得税は今後は原発の処理に多額を使われ、その他明記しない部分は闇となる公算が高いです。

 上記を含めて「財源の長期確保に対する明確な用途が不明な部分」「被害者に対して使われていくとは言い難い現在の支給制度」に対しても、もっと説明が必要のように思います。

 

そもそも復興パーティー自体が・・・・

 そして何よりも、この「復興パーティー」の開催自体が既に感情を逆なでするのではないでしょうか?

 特別に計上してる財源に対してパフォーマンスの上で多額の費用を費やして記者を招き入れて数千万の費用を1日で費やしているわけです。そんなために国民は税金は払ってはいないはずです。

 しかし、今村前復興相の逆切れな発言の数々を見てもわかる通り、彼らは「言われたからやってる」というお役所気取りでの仕事ぶりなのです。いくらなんでも、支援が打ち切られた被害者に「自己負担」と言い切るのは配慮に欠けすぎます。逆に言えば、責任感の薄さも感じられます。

 

 復興相が新しい人になったからと言って、これまでのように被害者に回る救済に何ら変化がない事に違いはないわけで、この騒動辞退が出来レースでしらけたものであると考えます。

 時代に合わない特別会計なり、非公開情報制度にメスを入れるような政治にならないとこの流れは変わらないでしょう。

 正直な話、「東北でよかった」の失言発言によって、支援者の怨嗟の声を消すためのパフォーマンスではないかと疑ってすらいます。。

 

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