2017 ATP500 バルセロナオープン F決勝 ナダル 対 ティエム ナダル選手の10回目の優勝
4月30日(日)日本時間23;00から開始されたバルセロナオープンの決勝。
マレー選手にフルセットの末力でねじ伏せたティエム選手と、盤石のテニスで勝ち上がる王者ナダル選手の試合。
1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | Result | |
ナダル | 6 | 6 | 2 | |||
ティエム | 4 | 1 | 0 |
1stセット
1ゲーム目から痺れる展開に、ナダル選手のサービスゲームでティエム選手がいきなりのブレークポイントを握る。しかし、ナダル選手がドロップで流れを掴むと、2度目のデュースでお互いにラインに乗るレベルの深いショットを繰り出し観客が大いにどよめく。結局ナダルがキープする。
4ゲーム当りからナダル選手はティエム選手のサービスゲームでは深い位置取りですべてのサーブをリターンする事に重点を置く。ティエム選手は左右に揺さ振ってナダル選手を振りほどこうとするも、ナダル選手のショットは序盤からスピンのかかりがよく、ロングラリーになると共に深いショットで隙を与えない。
お互いが強いショットを打ち合い、サービスゲームをキープして行く中迎えた第10ゲームのティエム選手のサービスゲーム。お互いにライン際やクロスで攻め合う中、デュースから、ティエム選手の力が入ったライン際のショットがアウト、更にチャンスボールをネットにかけて、ナダル選手がこのセットを6-4で取る。
2ndセット
2ndセットも1ゲーム目から白熱、ティエム選手のサービスゲームで計3つのブレークポイントを握られるも、失敗を省みない強いショットで全てはじき返し、最後はナダル選手の動きを押さえつけてのセンターのスマッシュを決めてキープ。
しかし第3ゲーム、デュースの後ブレークポイントを握ったナダル選手は、左右に振られて不利なストローク合戦から、回り込んでのフォアの逆クロスにティエム選手が反応が遅れてこのゲームをナダル選手がブレークする。
こうなると盤石なナダル選手はサービスゲームで力強いストロークでデュースにさえ持ち込ませない。
第6ゲームのティエム選手のサービスゲームで3つのブレークポイントを握るとティエム選手のショットがアウトになり、2ブレークアップでナダル選手のサービンフォーザチャンピオンシップを迎える。
そして、最後はティエム選手のリターンがアウトになり、ナダル選手が全試合ストレート勝ちでバルセロナ大会10回目の優勝を果たしました。
第一セットはティエム選手が食らいついたものの落とし、第2セットは完全にナダル選手の流れとなりました。そしてこの展開は今大会でずっと同じような展開になり、2ndで楽に試合ができるという展開でした。
ウイナーは少ないですが、ラリーの末に相手にミスを出させるような形が多く、ここぞという所では深い逆クロスやロブショットやドロップを有効に使い、付け入る隙がなかったです。
今後のクレーシーズン
モンテカルロ、バルセロナと圧巻の内容で制したナダル選手。シーズン当初のナダル選手が好調というよりも相手選手が不調という感じから脱却し、今はただ単純に強いです。
今後、マドリー、ローマ、全仏と続くクレーコートの試合は全てナダル選手が優勝候補筆頭に挙げられると思います。今日のティエム選手も内容は悪くなく、ラリーもお互いやりあってましたが、1試合のトータルで考えた場合、今のナダル選手は完璧すぎます。ただ、その完璧さが全仏まで持つかが焦点となりそうです。
イマイチ調子の上がらないマレー選手や、ジョコビッチ選手に抵抗力があまりないため、今後も一方的なナダルの大会が続く可能性はあります。