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2017 ATP1000 マドリードマスターズ QFベスト8 錦織対ジョコビッチ、無念の棄権、ナダル対ゴファン戦

 

 5月12日(金)19;00から行われる予定であった、ベスト8、錦織対ジョコビッチの試合は、錦織の右手首痛の再発により棄権と試合時間の1時間前の18;00過ぎに発表がありました。

 

 錦織選手は元々腰痛に悩まされる傾向があるのですが、右手首はマイアミマスターズの時痛め、その完治が長引いている状況です。今回のマドリードマスターズの、2、3回戦では気にするそぶりはありましたが大事には至らず。しかし、試合前の練習でサーブの練習を控え、ダンテ・ボッティーニコーチとの協議の結果の棄権という事です。

 2か月の休養を経ても完治せず、しかも、数試合こなす事により再発する程の怪我であれば完治を目指した治療が望まれますが、それは錦織本人とチームが決める事になります。

 この時期に手術をするとおそらく今シーズン残りのグランドスラム3大会は絶望となり、ランキングも20位台まで落ちてしまいます。そうした場合、錦織選手が再び上がってこれるモチベーションを持てるかどうか・・・あるいは、それ程大げさに騒ぐ事でもない怪我なのか・・・色々な憶測が飛んでも仕方のない棄権となりそうです。

 

錦織選手 全仏のシード8維持が困難を極める状況に 

 

 ジョコビッチは労せずしてマドリードマスターズのベスト4進出となり、対戦相手は本日の23;00から予定されるナダル対ゴファンの「事実上の決勝戦」が対戦相手となります。

 

本日その他の試合

 ジョコビッチ対錦織の対戦時間が19;00と早い時間帯であった事は理由があります。テニスの場合はその国の視聴者の事を考慮される(ある程度ですが・・)場合があり、錦織選手は一貫して19;00スタートとアジアの国々が見やすい時間を配慮されていたモノと思われます。当然ですが、いつもそのように調整するわけではなく、前日の試合や相手の試合時間間隔、及び錦織がより上位ランクの選手との対戦の場合はまた違った話となります。今回はジョコビッチ選手と格上ランクの選手が相手ですが、前日の試合時間や商業的な配慮で19;00となっています。錦織選手に関しては開始時間は雨によっても左右されるため、それ程気にはならないと言及してます。

 

 錦織の試合が棄権になった事により、次の男子シングルスの試合は22時開始予定とかなり時間が空くことになります。

 マドリードマスターズは女子の試合も開催されており、その都合で連続して男子シングルスが続くという事ではなく、双方の試合の状況により時間が変動します。

 ナダル選手はスペイン出身なため、概ね日本時間25時当たりが一番見やすい時間となるようです。(ヨーロッパはサマータイムなため、日本とは時差が7時間差)

 

A・ズべレフ 対 クエバス
  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
Aズべレフ 6 0 4     1
クエバス 3 6 6     2

 ベルティヒを寄せ付けずストレート勝ちで並になる20歳になったばかりのAズべレフとクレーコートで良い成績を続けるクエバスの試合は序盤は一方的なペース。左右に鋭いサーブを打ち、守る時は守り、盤石の強さを見せたズべレフが1stセット2つのブレークを奪い先取する。ウイナー10本に対してアンフォーストエラー3本と正に強い時のジョコビッチを思わせる攻守一体ぶり

 2ndセットも最初のゲームに攻めて有利なカウントとなるも、そこからミスショットを連発。更に2ゲーム目、ズべレフの狙いすましたロブショットにクエバスが背面からのスーパーショットで流れを引き寄せ、最後はダウンザラインにバックハンドの鋭いショットを決めてブレーク。そこからはダブルフォルトや、簡単なリターンをアウトにするなどズべレフが崩れ、6-0のベーグルでクエバスが取り返す

 3rdセットは互いにキープが続く中、第10ゲームのズべレフのサービスゲーム。クエバスが粘りのあるショットからのクロスを放ちズべレフを揺さぶると、2つのマッチポイントを握り、深いショットでズべレフを揺さぶり、このチャンスを物にしクエバスが勝利しました

 クレーでのクエバスは左右の粘りにバックハンドの強烈なショットを持ち、今年の南米の大会で優勝を飾っています。モンテカルロのベスト8、マドリードでベスト4進出と31歳になるものの着実に実績を積み上げていっています。

 

ナダル 対 ゴファン (事実上の決勝戦)

  1st 2nd 3rd Result
ナダル 7 6   2
ゴファン 6(3) 2   0

 モンテカルロで望まざる因縁を持った試合も、当人同士ではそこまでのわだかまりはなく良いテニスが展開される事が期待されるこのカード。

 互いに粘りのある良いテニスを展開し、深いリターンの応酬で息が詰まる展開。

 序盤にナダルが3つのブレークポイントを握るも、ゴファンが粘りキープに成功。

 第11ゲーム、ナダルのサービスゲームで、30-0とゴファンがプレッシャーをかけるもここからバックハンドのリターンのアウトを連続し、ナダルも譲らずのキープ。

 タイブレークに突入するとゴファンが攻め急ぎ、チャンスボールをことごとくアウトにしてピンチを迎える。方やナダルはゴファンを右に振っての左コーナー角ギリギリに強烈なショットを決め、そのままナダルがタイブレークを7-3で取り、ゲームカウント7-6でセットを先取する。

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1stゲーム終了時、タイブレークを落とし渋い表情のゴファン

 2ndゲームの第3ゲームナダルがブレーク先行させるも、ゴファンは気落ちせず、直ぐ次のゲーム、クロスの打ち合いからストレートに強烈に攻め2つのブレークポイントを握る。しかしナダルの強烈なフォアがさく裂し、何度か握られたブレークポイントを凌ぎキープすると、ナダルのギアが更に一段上がり、容赦ないリターンでゴファンを追い込む。ゴファンも決して悪くないプレイを見せる。前に出てのボレーをボレーで返し、更にそれに反応したゴファンに対してナダルはそれでをも更に対応という見ごたえのあるボレー合戦。そして第7ゲーム、深いクロスの打ち合いを更に深いクロスで打ち返したナダルが更にブレークを奪い、そのまま6-2で取りストレート勝利を収めました。

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 ゴファンはナダルを良くゆさぶり、1stセットはどちらに転んでもおかしくない展開でしたが、2ndセットはナダルのギアが更に上がり、ゴファンの決まってておかしくないリターンを何度も返し、かつ鋭いリターンを繰り出しました。

 今現在のクレーコートにおいてナダルは鉄壁で敵はいないという状況ですが、今日対戦したゴファン、おそらく決勝で対戦するティエムの2選手は、ローマ、全仏でも注意する相手となるでしょう。

 

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