ナダル エイゴン国際欠場を発表 グラスコート本命は
6月14(水)日本時間6時頃、クレーコートで猛威を奮った活躍を披露したナダル選手が、予定されていたクイーンズで行われるエイゴン国際の欠場を発表しました。(以下選手敬称略)
I'm very sorry to say that I'm not going to be able play Queen’s next week. I am sad to make this decision. https://t.co/TNczE7Iifv
— Rafa Nadal (@RafaelNadal) 2017年6月13日
ナダルは当初、この大会を芝シーズンの調整の大会と当てておりましたが、チームとドクターとの判断により休養が必要との見解から辞退の運びとなりました。
ぶっつけ本番でウインブルドンへ
これにより、芝シーズンの実践を積むことなくウインブルドン大会に臨む事になったナダル選手。
芝コートは球足が速く、ビックサーバーが有利な展開となり、必然的に長いラリーも少なくなる傾向にあります。
この手のコートはビックサーバーが力を発揮し、ラオニッチは昨年準優勝、カルロビッチやイズナー選手当りもこのシーズンにポイントを稼ぎに来るでしょう。
出場大会の調整の必要性
フェデラーやナダルなど30歳を過ぎた選手はコンディション管理にそれまで以上に注意を払う必要が出てくるという事を証明しています。また、それは出る大会に対しては優勝を狙うという意思表示でもあります。
クレーコートシーズンで可能な限り大会に出続け、ローマオープン以外の大会では全て優勝と、ほぼ連日のように試合をする状況にあっただけに、今年の芝シーズンはある程度休息に充てるという判断は悪くないのではないでしょうか。誰しもが無尽蔵の体力を持つわけではないです。
ナダルのウインブルドンでのシード位置は
ウインブルドンは他の大会とは違いシード方法は、ランキングポイントのみならず、「過去の実績」も考慮されます。ただ、それでも現状のランキング2位を考えると、シード4以内は確実でしょう。
芝コートシーズンの本命は?
ナダルがウインブルドン大会以外を欠場するという事から(突然の他の大会出場の可能性はありますが)、この短いシーズン誰が主役になるのでしょうか。
本命は生涯グランドスラムを掛ける意気込みが強いワウリンカではないでしょうか。サーブは強く、彼はストロークでの強打でも対抗できます。そしてグラスコートの期間限定でアナコーン氏をコーチに招き入れました。いかにこのグラスコートに掛けているかがわかります。そのモチベーションは相当なもので、この短いシーズンは全仏オープン以上のパワーで望むと考えられます。それだけに全仏を制して勢いを持続したかったという所でしょうか。
次点ではフェデラーでしょう。休養十分で挑むフェデラーは今日の夜に3か月ぶりの実戦でハース選手との対戦があり、その初戦が大いに注目されます。早いプレイが持ち味のライジングショット、セイバー、芸術的バックハンドの身のこなし、30台後半でも衰えないそのプレイには誰もが魅了されるでしょう。
3番手はラオニッチとなるでしょう。苦手なクレーコートでも怪我明けとしてはまずまずの成績を残し、失効の多い芝シーズンとなりましたが、彼の最大の長所のサーブの強さが遺憾なく発揮されればサービスゲームをブレークされる事もほとんどないのではないでしょうか。
ただ、この芝シーズンは短いので体調の調整に戸惑うようですと、本命選手らも苦労する事になるでしょう。