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2018 ATPツアーファイナル 錦織選手出場

 2018年男子シングルスもメジャー大会は最後の大会となる、ツアーファイナルがロンドンで開催されますが、錦織選手の出場も決定しています。

 

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出場選手成績

 

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 デルポトロが膝蓋骨の骨折、ナダルも手術によりファイナル出場を断念し、繰り上がりで、錦織、イズナーの2選手の出場がする事になります。

 出場選手を見ますと、フェデラーが最も少ない大会数で勝率もずば抜けて高いです。

 ジョコビッチはウインブルドンからはわずか2敗しかしていませんが、前半は負けが込んでおり、年間で11敗しています。それ程出場数を必要としないトップ選手にあって、大会に出続けたとも言えます。それだけ勝利に飢えていたという事でしょう。

 イズナー以外は年間40勝以上しており、ファイナルに相応しい面子とも言えます。またイズナーも家庭の事情で2回に及ぶ中期離脱があり、その中での出場となっています。

 

未勝利でも安定していた錦織

 

 タイトル数でみると、唯一錦織の未勝利となっています。しかし、決勝にはマスターズ1回、ATP500で2回、全米でSFとグレードの高い大会でかなりの成績を残しています。

 更にはマスターズでは1回戦で2度の敗退がありますが、それも、ジョコビッチとワウリンカというトップクラスの選手に対しての敗戦であり、概ね格下と目される相手との対決では安定した強さを見せていました。パリマスターズで優勝する事となったハチャノフに対しても直前のエルステバンクオープンでは2回戦で対戦し、何もさせずに圧勝を収めています。

 
グランドスラム成績で見て取れるズべレフの課題

 更に興味を引く要素としてはグランドスラムの年間成績です。

 出場できなくなったナダルが年間22勝でトップ、2大会優勝したジョコビッチは全豪、全仏での成績の不振があった上で21勝到達とずば抜けていますが、3大会のみ出場となったフェデラーも14勝と安定しています。ナダルと共に出場を辞退したデルポトロも17勝と安定しております。

 デルポトロを加えたNEWビック4に続き、ここ数年で大きな大会で安定した成績を収めるようになったチリッチが15勝、全仏ファイナリストのティエムがハードでも結果を出し始め13勝、ウインブルドンファイナルのアンダーソンが12勝で、3大会のみ出場にとどまった錦織は全仏4回戦、ウインブルドンQF、全米SFと高いレベルで安定し12勝、イズナーもウインブルドンでグランドスラム初のベスト4になる12勝とファイナル出場に相応しいグランドスラムの成績が並びます。

 

 この中でズべレフ。今年は全仏で自身初のグランドスラムQFに到達したものの、ティエムとの対戦では体が持たず完敗しました。2回戦から3試合連続のフルセットマッチが体に影響を与えたからです。更にはその他のグランドスラムでもランキングの高さの割に活躍度も期待度も薄く、10勝という成績も出場選手の中で最も少なくなっています。

 マスターズでは既に3勝、準優勝も3度と結果を残しているだけに、5セットマッチの対応、及びメンタルコントロールが不安定な時期に不調期が長いという欠点も克服していく必要があるでしょう。

 

フェデラー、アンダーソン、ティエム、錦織のグループに

 

 ファイナルツアーは2つのグループによりグループステージ3試合が行われますが、その中で錦織はフェデラー、アンダーソン、ティエムのグループに振り分けられています。上位ランク1or2、3or4、5or6と当たるドローであった事も考えると、錦織にとっては悪くない組合せのように見えます。

 

対 フェデラー

 

 フェデラーとの対戦成績はここ最近で5連敗と相性がよくありません。早い攻めには対応できても、局面でミスを引き出されて負けるパターンが目立ちます。ファイナルでも初戦でいきなり対戦の難敵となります。

 

対 アンダーソン

 

 過去の対戦成績ではリードするも、今年は実力的にはややアンダーソンに押され気味です。アンダーソンのサーブ次第の試合となりそうです。

 

対 ティエム

 対戦成績ではリードするも、グランドスラムではほぼ完敗と言える出来で印象がそこまでよくありません。ミスを引き出せるかどうかにかかっており、アンダーソン同様に錦織よりもティエムの調子如何による所が大きくなりそうです。

 

 反対側のグループがジョコビッチ、ズべレフ、チリッチと錦織との相性の悪い選手が揃っている事からも良いグループという見立てですが、トップ選手のみが集う大会でもあり、どの選手も難しい相手となります。それだけに価値のある大会でもあります。

 

 ファイナルを目標にしてきた錦織は、その望みが叶ったとは言え、これで4度目のファイナル出場という事もあり、気負う事なく挑める事でしょう。むしろ初出場のアンダーソン、昨年初出場のティエムよりも精神的アドバンテージを生かしてトーナメント進出を期待したい所です。

 

 

 

 

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