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16/17CL ベスト8 ドルトムント 対 モナコ 延期試合

 日本時間4月13日(木) 1;45

 昨日バス爆破事件(テロと断定される)の余韻冷めやらぬ状況にもかかわらず試合は施行されました。

 

ホーム:ドルトムント:シグナルイドゥナパーク

スコア  ドルトムント 2 - 3 モナコ

得点

 前半19分 ムバッペ(モナコ)

 前半35分 OG(ベンダー)(モナコ)

 後半12分 デンベレ(ドルトムント)

 後半34分 ムバッペ(モナコ)

 後半39分 香川真司

 

 

スタメン

 ドルトムント 

 GK ビュルキ

 DF ギンター ソクラテス ベンダー 

 WB ピシュチェク シュメルツァー

 DMF ヴァイグル 

 OMF デンベレ 香川 ゲレイロ

 FW オーバメヤン

 

 

モナコ 

 GK スパシッチ

 DF トゥーレ グリク ジェメルソン ラッジ  

 CMF モウチーニョ ファビーニョ

 OMF シウバ ルマー

 FW ファルカオ ムベッパ

 

何とも言えない緊張感から、いつものように果敢に攻め込むドルトムント

 この状況下、スタジアムは選手を後押ししようとほぼ満員の入り。

 試合は特に固いというわけでなく、闘争心を持って走りこむ両チームの選手の攻防から始まる。

 10分、ピシュチェクが持ち、前線にロングパスを送ると、これに反応したオーバメヤンがシュートを放つも枠上に外れる。

 16分、中央のボールから抜け出したムベッパをソクラテスがPA内で倒してしまいPKの判定。しかしこのPKはファビーニョが枠を外す。

 しかし、19分に左サイドから放たれたクロスにムベッパが反応してゴール。スローで見るとオフサイドであるがゴールが認められる。

 前半30分、右サイドに切り込んだギンターから中央にボールが渡ると香川が絶好のチャンスで足元に合わせられず。

 35分、左サイドを駆け上がったラッヂが中央へクロスを上げると、これをDFベンダーが見事と言えるヘッドでオウンゴールを喫してしまう。ベンダーはファルカオに踏まれた事をアピールするもゴールとなってしまい、そのまま前半は0-2でモナコリードで終える。 

 

経験値を加えて望みを繋ぐ

 後半開始早々に、若手のパスラックに加え、これまでほとんど出場機会のないシャヒンを投入と意外な采配を見せる。

 すると、前半バタバタしていた中央に落ち着きが戻り、攻勢を強めていく事に成功する。

 後半12分、中央から左サイドに渡り、その折り返しのクロスにオーバメヤンが左に展開し、香川はキーパーにコースを消されながらも中央に出し、デンベレのゴールを演出。香川はゴール前で観客にもっと声援をくれるように何度もアピールを繰り返す。

 その後はモナコも持たせながらも隙を伺いながらお互いが気の引けない試合となる。

 後半30分にはルマーからの左のクロスに中央のファルカオが反応し、ゴールキーパーを躱しながらのシュートを放つも枠をそれる。

 後半34分、ピシュチェクの横パスにいち早く反応したムバッペがボールをかっさらい、スライディングのソクラテスをも躱し、中央に1人で切れ込み豪快なシュートを叩き込む。

 1-3とアウエーゴール3つを叩き込まれる。

 それでもその5分後、右サイドに上がるシャヒンから、PA内の香川にボールが渡ると、間をおいてDFを躱しての鋭いシュートがゴールネットに突き刺さり、2-3と試合の展望をわからないものとする。

 その後もチャンスとピンチを双方迎えるものの、デンベレの持ちすぎがチャンスをつぶす場面が散見し、決定的な場面はなく、そのまま試合終了となった。

 

精神的にも苦しみながらも前への気迫を忘れないドルトムントイレブン 

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  ボールはドルトムントが持っていたものの、そのほどんどがDFラインで持たされる恰好となり、効果的な攻撃はなかなかできなかった今日のドルトムント。本来なら横パスばかりを嫌うトゥヘルではあるが、今日に限ってはこの攻めも注文は付けませんでした。それはいう間でもなく、精神的ショックがないわけがないからです。

 サッカーをすると決意してピッチに立った選手でもふと気を緩めると昨日の光景はよみがえってきます。そうなると冷静にサッカーを分析する事は難しくなります。

 この日の前半は最初の10分はそれを忘れていましたが、失点してからの慌てようを見る限り、集中力という意味でどうしようもないと言わんばかりに落ち着きがなかったように思います。

 しかし、後半開始早々手を打って試合にしたトゥヘルは流石です。特に出番がほとんどないシャヒンは冷静に試合に入れていました。

 シャヒンは「家に帰って家族に会えるというのがこれほどに素晴らしい事だという事を身に染みた」という程に精神的なショックを受けていたはずですが、それでもこれだけ落ち着いたプレイができるのはチームにとって今後も支えになってくれそうです。

 そして、なんといっても香川です。 

 チャンピオンリーグ公式サイトでもしっかりと存在感を証明したとあります。

 苦しい時、力が出にくい状況で、1点目のデンベレのゴールをアシストした時の観客への煽りや、2点目のゴールなどは久しく見られていなかった「昔の冷静な」香川真司そのものでした。

 

 この試合を経て香川が本当の意味での本来の輝きを取り戻せるのではないかと期待感はかなり高まります。今までは報道先行のあまり実態のない復活ばかりを見せていましたが、今回は本当に素晴らしい精神力と冷静さを見せており、このような姿はチームにも力を与えてくれる事でしょう。

 

 アウエー3ゴールを許しはしましたし、まだ心の傷はいえてませんが、まだわからないと見ていいでしょう。

 

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