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16/17CL ベスト8 レアルマドリード 対 バイエルンミュンヘン 詳細結果 スタッツ

日本時間 4月19(水) 3;45~

ホーム:レアルマドリード:サンチェゴ・ベルナベウ

スコア  レアルマドリード 4(6) - 2(3) バイエルンミュンヘン

 

得点

 後半 8分 レヴァンドフスキ(バイエルン・PK)

 後半31分 ロナウド(レアル)

 後半33分 オウンゴール(レアル・ラモス)

 延長前半14分 ロナウド(レアル)

 延長後半 4分 ロナウド(レアル)

 延長後半 7分 アセンシオ(レアル)

 

スタメン

 レアルマドリード

 GK ナバス

 DF カルバハル ナチョ ラモス マルセロ

 MF モドリッチ カゼミロ クロース

 FW イスコ ベンゼマ ロナウド

 

 

バイエルンミュンヘン

 GK ノイアー

 DF ラーム ボアテング フンメルス アラバ

 MF ビダル アロンソ チアゴ

 WG ロッベン リベリー

 FW レヴァンドフスキ

 

 ファーストレグの1-2とアウエーゴール2つを取って有利なレアルのホームでの第二戦。

 バイエルンは怪我の状況が心配されたノイアーやフンメルスもスタメンとしてピッチに立つ。

 一方、レアルは怪我で出場不能のベイルの代わりにイスコを右サイドに置き、CBもここ最近の試合同様ナチョがスタメンとなった。

 

レアルを得意とするレヴァンドフスキがどのような働きを見せるか

 第一戦で怪我のため出場できなかったレヴァンドフスキがどのようにレアル守備陣に対応するかが注目された試合。数年前のCLでは当時ドルトムント所属の彼1人に1試合で4失点を喫し、CL敗退させられた苦い過去がある。

 現所属のバイエルンでは、彼だけに注力するわけにはいかず、両翼の特にロッベンにも注意する必要があるレアル。対人守備とスピード共に強さを誇るペペがいないDF陣として、ラモスのピッチ全体におけるリーダーシップ及び、ナチョ・フェルナンデスの働きも見逃せない。

闘志むき出しの前半

 開始早々、ビダルの激しいタックルで早くもイエローを貰う。

 その後、前半8分、左サイドのアラバが持ち上がり、PA内でリベリーが右に展開し、チアゴがシュート、これがDFに当り跳ね返り、待ち構えたロッベンがシュートもサイドネット。

 前半13分、レヴァンドフスキがPA左側でボールを収め中央に折り返すとビダルのミドルシュートが枠の上をかすめる。

 レアルも、コーナーキックからベンゼマが頭で合わせるも、枠外へ。

 前半のビックチャンスは、右サイドのカルバハルからゴール前にあげたボールをノイアーが窮屈な態勢で弾くと、正面に飛んだボールをクロースがシュート。しかし、このシュートにボアテングが反応し、ゴールライン手前でクリアーする。

 両者の攻防があったものの、前半は0-0のまま終了する。 

 

動き始めた試合

 後半先にチャンスを迎えたのはレアル。クロースのコーナーキックからイスコが枠スレスレにシュートを放つも決まらず。

 すると後半5分に、左からのクロスにロッベンがキーパーの動きをあざ笑うかのようなループシュート。これが決まると思った寸前にマルセロが間一髪のクリアを見せる。

 直後にロッベン左サイドを持ちあがるとカゼミロが寄せた所をロッベンが倒れてPKを獲得。しかしよく見るとカゼミロの足は当たっておらず微妙なPK。これをレヴァンドフスキがキーパーの逆方向にしっかり蹴りこみ0-1と先制する。

 まだトータルスコアーではレアル有利な状況。

 後半31分、カゼミロが中央でスライディングを受たが失わずにドリブルし、前方のロナウドに浮き球を送ると、これにボアテングは完全に反応が遅れ、ラームが必死で追いすがるもロナウドが頭でワンタッチゴールを決める。スコア1-1

 後半33分。前方への浮き球にミュラーやレヴァンドフスキーが反応するも、それより早く反応しラモスが後ろに戻すとこれが、まさかのオウンゴールとなる。

 スコア1-2となり、完全にトータルで並ぶ。

 後半40分、カゼミロの厳しいタックルで既にイエローが出ているため、退場の匂いが漂よったが注意のみで終わる。

 その直後の後半43分、ビダルのアセンシオに対するボールに行った正当とも言えるタックルに、痛がるアセンシオを見て主審は迷わずイエローを提示し、レッドで退場処分となる。

 直前のカゼミロ退場が見逃され、このファールでの退場にはバイエルン陣営も血相を変えて抗議する。

 ロスタイムにモドリッチのシュートはあったが、そのまま1-2で、スコアーイーブンにより延長戦に突入する。

 尚、まだ怪我明けで万全の状態ではないレヴァンドフスキはこの退場もあり、キミッヒとの交代を余儀なくされる。 

 

押しまくるレアルと誤審によりバイエルンの集中力が切れてしまう

 延長戦は11対10の戦いとなり、レアルが押しまくる。バイエルンは両翼のカウンターに活路を見出す。

 延長前半10分、ロッベンが中央でボールを持ち、DFを引き付けてからフリーのコスタへパスが通るも、この決定機をコスタがパスともシュートとも取れぬ中途半端なプレイで流れを止めてしまう。

 すると、延長前半14分、跳ね返りのボールを収めたラモスから前線にロングフィード、これをロナウドが収めて待望の勝ち越しゴールを奪う。

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 しかし、実は完全なるオフサイドでかなりの議論に発展している模様

 そして、延長後半、怪我明けのフンメルスや、長期離脱明けで感覚が戻っていないボアテングを嘲笑うかのように中央を突破するマルセロ、横にいたロナウドにパスを送り、ロナウドが冷静にシュートを沈めハットトリックを達成する。

 このシュートもオフサイド疑惑はあるが、キーパーとの接した場合のこの手のオフサイドは取りにくい。

 後は、集中力が切れたバイエルンから、アセンシオがトドメのゴールを決めて、結局試合は4-2レアルが勝利。トータルスコアも6-3とした。

 

全体的なコンディション調整に失敗したバイエルン

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 この試合、ロッベンのPKやビダルの退場、ロナウドのオフサイドなど、審判の注目が高かった試合でしたが、総じて言える事とすれば、バイエルンの選手面々のコンディションがあまり良くなかった事が言えます。

 ロッベンやチアゴやラーム当りは存在感を見せていた一方。怪我明けのレヴァンドフスキはボールを収める機会も多くなく、動きにも精細を欠きました。

 そして、両CBは不安定で度々裏を取られたり、マークを外されたりとよい所がありませんでした。どちらも怪我明け(ボアテングは長期離脱明け)での試合勘に問題を抱えていたように思います。

 しかしなんといってもノイアーでしょう。

 この日のノイアーはいつものノイアーとは程遠かったです。簡単なボール処理もパンチグで正面へ飛ばしたり、ボールを追いに行って取れないなど、らしくないプレイの連続でした。しかし、それもそのはず、ノイアーは試合中に骨折していたとの事です。ノイアーがどの時点で骨折したのか定かではないですが、結構早い段階で骨折したと想定します。それほど動きが悪かったです。

 このようにDF陣の粘りがいつもよりもないため、中盤で無理なタックルやイエローカードが増えていったのも、ビダルが退場した理由の一因ではあったかもしれませんが、それにしてもあの場面での退場は普通なら考えられないとは思います。

 シュートスタッツはほぼ延長で稼いだもので、90分の間の攻防ではバイエルンも決してひけはとっていいませんでした。

 

怒りを隠さないアンチェロッティ監督

 「審判は酷かったが、試合は完璧だった」そう語るアンチェロッティ監督。

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 選手は満足でないコンディションの中でよく頑張ったとは思います。特にロッベンはまさにチームの中心で幾度となく決定機を演出していましたし、マルセロに防がれなければあのループも芸術的な物でした。

 4月上旬にはむしろ全体のコンディションが上がってきてCLに仕上げるアンチェロッティ監督らしい手腕を評価される事もありましたが、わずか数試合でここまでコンディションが落ちてしまうのは残念な限りです。ノイアー選手も今シーズンは絶望との事です。

 主審に関して言えば、確かにミスジャッジは多くあり、このレベルの試合を任せる審判ではなかったかと思います。どちらかと言えばバイエルンにも不利ではありました。

 しかし、第1戦のホームではバイエルンはかなり有利な笛の元に負けてしまった試合も忘れるべきではありません。あそこでしっかり勝っておかなければいけなかったと感じます。

 レアルマドリードはジダン監督になってから非常にしたたかになりました。圧倒的な強さはそれ程感じませんが、忠実というか、勝負強いというか、そういう雰囲気があります。

 この日のレアルもそれほど全体のコンディションはよくなさげに見えましたが、マルセロの奮闘が光りました。守備でも攻撃でも迫力を見せて、ハットトリックを決めたロナウド選手以上の働きぶりでした。

 今後CL準決勝以降ではやや動きの質を落としているモドリッチやクロース選手の体調のコントロールが鍵になると思います。もっともベイル選手がいればもっと楽にはなると思います。

 

 明日はバルセロナがホームでユベントスにPSG戦で見せた逆転劇を見せるかに注目が集まります。

 

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