ダニエル太郎初戦突破!杉田サスペンデット 2017全仏オープン1回戦(1)
5月28(日)男子1日目が行われております。
日本のダニエル太郎選手、杉田選手、ティエム、ディミトロフ選手らが登場します(以下選手敬称略)
2017 グランドスラム 全仏オープン ドロー表 各グループ展望 試合結果
ダニエル太郎 対 ヤノビッチ
1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | result | |
ダニエル太郎 | 6 | 6 | 6 | 3 | ||
ヤノビッチ | 4 | 4 | 4 | 0 |
予選を勝ち抜いたダニエル太郎が、既に4試合目となるこの試合。相手は26歳のポーランド人ヤノビッチです。
立ち上がり、お互いの攻勢で共にキープで迎えた第3ゲーム、ヤノビッチが立て続けにミスショットし、2つのブレークポイントを握るも、デュースに持ち込まれる。こここでヤノビッチのフォアハンドのリターンがアウトになり3度目のブレークポイントを掴むと、揺さぶられながらもバックハンドのショットを決め、先行ブレークする。
その後はヤノビッチのショットのミスもあり、第10ゲームのSFSをラブゲームで取り、ゲームカウント6-4でダニエル太郎が1stセットを取る。
2ndセットの第5ゲーム、ヤノビッチのフォアのショットの精度が良くなく、2つのブレークポイントを握った後のリターンショットをアウトし、このセットもダニエル太郎がブレーク先行する。
しかし、直後の第6ゲーム、フォアハンドの狙いすましたショットをアウトしブレークポイントを握られると、焦りからかチャンスショットをミスし、ブレークバックを許す。
ところが第7ゲーム、サービスエースを決めるヤノビッチは、しかしフォアハンドのリターンの精度を欠き、2つのブレークポイントをダニエルが握ると、ヤノビッチのバックハンドのショットがアウトとなり、ダニエル太郎が再びブレーク先行する。
その後はダニエルは自身のサービスゲームで危なげなくウイナーを重ね、ゲームカウント6-4で取り、セットカウント2-0とする。
3rdセット、第6ゲームのサービスゲームはダニエル太郎にとって試練が。ヤノビッチに2度のブレークポイントを握られるも、力強いサーブでこれを凌ぎ、最後もサービスエースでこのセットは粘りを見せたキープを見せる。
すると直後の第7ゲーム、ヤノビッチのサービス。ヤノビッチがリターンの精度をことごとく欠き、ダニエルがブレークポイントを握ると、ラリーからのヤノビッチのバックハンドのショットがアウトとなり、勝利に向けてのブレークを果たす。
第8ゲームのダニエルのサーブ。ヤノビッチに粘られデュースに持ち込まれるも、ここも最後はサービスエースでキープを果たす。
第10ゲーム、ダニエルのSFM。ダニエルの連続エースが決まり2つのマッチポイントを握ると、最後は揺さぶってのフォアハンドウイナーを叩き込み、セットカウント3-0のストレート勝利を飾りました。
予選3回戦を戦っている疲れが心配されましたが、試合中はその疲れを全く感じさせず、相手の動きを見て左右にリターンを散らし、ミスを最小限に抑える素晴らしいテニスを披露しました。
またストロークだけではなく、サイドを抉る迫力あるエースが大事な時に彼を助けました。5セットマッチにおいてのアンフォーストエラー「8」は驚くべき数字で、彼がいかに相手を研究し、準備したかをうかがわせます。
ダニエル選手の2回戦の対戦相手はこちらも1回戦をストレート勝ちしたシード20のスペイン選手、カレーノブスタ選手に決まりました。今シーズンクレーコート大会でよい試合を見せている強敵です。しかし、次の試合まで2日の休養ができますので、ゆっくり休んで準備してもらいたい所です。
ティエム 対 トミック
ティエムの初戦の相手はランキング39位のトミック。実力者のトミック相手ですが、ティエムはイタリアでの悪夢を全く感じさせず、自分から左右に動き圧巻のテニスを見せます。
結局トミックに1度のブレークポイントも許さずに盤石の勝利を収めました。
3セットでアンフォーストエラーが10と、かなりの省エネぶりも見せました。ランキング30位台の選手には既に格が違うと言わんばかりの実力を発揮できるようになってきています。
ディミトロフ 対 ロベール
ディミトロフの1回戦の相手はベテラン37歳になるフランスのステファン・ロベール。
ディミトロフは序盤から危なげないテニスで1stセットを取るも、2ndセットに入るとミスが目立ち始め、自身のゲームでラブゲームブレークを許すなどピリっとしない。
しかし、時折見せるバックハンドクロスが冴え、セットカウント3-0のストレート勝ちを収めています。今後どのように調子を上げていくかが気がかりです。
杉田 対 ジョンソン
バルセロナではアップセットを演じ続けて全仏本選出場をランキングで獲得した杉田、対するスティーブ・ジョンソンはシード25のアメリカの選手です。
ジョンソンは強烈なサービスとサイドへのサーブで杉田を揺さぶる。
1stセットは、杉田もストロークで良いショットを見せるも、ジョンソンのサーブに手を焼き、かつジョンソンの深い角度のあるリターンに推されて互いにブレークした後の、2ブレークアップの6-3でセットを落とす。
2ndセットも杉田は最初のサービスゲームをブレークされると、ストロークではジョンソンのバックハンドを執拗に狙うものの、その都度ジョンソンがスライスサーブで杉田のリターンを狂わせる。結局1ブレークアップの6-3でこのセットも杉田はセットを落としてしまう。
3rdセットはお互いにブレークポイントを握り合いながらも必死のキープが続く。
そして第10ゲーム、ジョンソンのサービスゲームで、ジョンソンのミスショットなどがあり、杉田がセットポイントを掴むもこれを凌がれてキープされてしまう。
すると第11ゲーム、杉田のサービスゲームで、スライスリターンが冴えたジョンソンがブレークし、杉田は後がなくなる。
第12ゲーム、ジョンソンのSFM。フォアウイナーを決めて勝負を決めにいくジョンソンは、しかしここから連続でミスショットを犯し、2つのブレークポイントを杉田が握ると、ジョンソンのリターンがアウトになり、タイブレークに突入する。
タイブレークは杉田が優位にすすると、ジョンソンがダブルフォルトを犯すなどして、4つのセットポイントを握る杉田。ジョンソンの粘りに会うも、最後はラリーからのジョンソンのリターンがロングとなり、杉田が1セット取り返す事に成功する。
フランス時間で9時を過ぎ、サスペンデットが近づくこの試合。
4thセットに突入すると、ジョンソンに苛立ちが目立ち始め簡単なショットのミスが繰り返されるようになる。
すると、第3ゲームのジョンソンのサービスで、立て続けにショットがアウトし、杉田がラブゲームブレークと一気に試合が混沌とした状況となる。
第6ゲーム、杉田がサービスをキープし、ゲームカウント4-2となった所で、日没サスペンデットで翌日に試合が順延されました。
試合の流れからすると、日没サスペンデットは非常にありがたくない状況でしょう。ジョンソンは明らかにコントロールを失っており、杉田のバックハンド攻めをスライスでしっかり凌ぎ、サーブで勝負する形を自ら崩していってしまってます。
この状況では杉田は一気に押し切る可能性が高まっていただけに、1日置いて冷静な気持ちになって挑んでくるジョンソンに杉田は対応できるかが鍵です。