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錦織対シャルディ、ワウリンカ、マレーまたも被る2回戦 2017全仏オープン5日目

 6月に入り、1日(木)の現時間11;00(日本時間18;00)より、2回戦16試合が行われます。

 1回戦同様、ワウリンカ、マレー選手とモロ被りの試合予定となっている錦織選手。テレビ放映も頭の痛い所です・・。(以下選手敬称略)

 

 ・ワウリンカ 対 ドルゴポロフ

 コート:フィリップシャトリエ(センターコート) 第2試合 20;00開始予定

 

 ・マレー 対 クリザン

 コート:スザンヌ・ランランコート 第2試合 20;00開始予定

 

 ・錦織 対 シャルディー

 コート:コート1 第2試合 20;30予定

 テレビ東京は錦織選手の放送に対応するため、19;00~24;00の広い放送枠を取っています。(錦織選手の放送と卓球放送を併用)

 *日本各報道は20;00開始予定となっていますが、シャトリエ、スザンヌコートは第1試合が女子シングルなのに対し、コート1は男子シングルスのチリッチの試合となるため、そちら2会場よりは試合が遅れる事が濃厚です。

 →第1試合のチリッチが予想以上に早いブレークで20;30前に試合が開始されそうな勢いです(20;00開始はないでしょう)

 →チリッチが2時間かからない高速で試合が終了したため、錦織選手の試合は20;10頃開始予定です。

 尚、テレビ東京はライブ放送は卓球の模様で、錦織戦は録画か場面を区切っての生放送になるかがわかっておりません。

2017 グランドスラム 全仏オープン ドロー表 グループ展望 試合結果

 

錦織 対 シャルディー

 1回戦若手の挑戦を受けて予想以上に苦戦したものの、凌ぎ切った錦織。

 今日の対戦相手は、フランスのシャルディー選手です。

【シャルディー選手】

 年齢 30歳

 国籍 フランス

 現在ランキング 74位

 最高ランキング 25位(2013年)

 シングルスタイトル 1

錦織 5 対 2 シャルディー

 過去は7回対戦があり5勝2敗。シャルディーがランキング上位にいた2012、13年に連敗してからは4連勝中です。今年の全豪2回戦でも顔を合わせ、その時は錦織が3-0のストレートで勝利してます。

 シングルスは2013年の25位を最後に大体50位前後のランキングに位置します。また、ダブルスも積極的に参加し、全仏でもエントリーしましたが1回戦で敗退してしまいました。

 1stサーブは210キロを超える高速サーブを持ち、前に出てボレーを得意とする選手です。典型的とまではいいませんが、サーブ&ボレーが武器の選手と言えるでしょう。ジュネーブオープンの準決勝で敗れたミーシャ・ズべレフに若干プレイスタイルが近い傾向がありますが、サーブはより強力です。

 錦織選手としては1回戦同様深く構えてじわりじわりと攻勢を強めていくスタイルで行くのではないでしょうか。

 

錦織、マレー、ワウリンカ登場 2017全仏オープン1回戦3日目

 

1stセット

 第1ゲーム、錦織のサービスからスタート。シャルディーのショットが決まると、錦織はまだボールの感覚を掴めないのかミスを連発し2つのブレークを握られると、最後はフォアのショットがアウトし、いきなりブレークを先行されるスタートとなる

 第2ゲーム、シャルディーのサービス。今度はシャルディーがショットミスやダブルフォルトなどで錦織が2つのブレークポイントを掴むと、シャルディーのショットがアウトになり、ブレークバックに成功。互いにブレークからのスタートとなった。

 以降互いのサービスを危なげなくキープが続く。シャルディーはサーブの威力がありそれによってショットの組み立てもうまく機能。一方の錦織もミスの少ないラリーが展開できている。どちらが先にブレークチャンスを奪うか。

 第8ゲーム、シャルディーのサービス。ネットプレイや互いのショットがアウトになるなどしデュースにもつれ込むと、シャルディーが連続でショットを大きくミスし、錦織がセット終盤に貴重なブレークを果たす

 第9ゲーム、錦織のサービンフォーザセット。錦織はショットでたたみかけると、ドロップショットなどで3つのセットポイントを握ると、鋭いリターンショットを決めてこのセットを6-3で錦織が先取する

 

 試合の入りがややもたついてましたが、第3ゲームからは互いに持ち味を出しての好勝負となりました。錦織がシャルディーのわずかな乱れに付けこみ第8ゲームをブレークし、第9ゲームを素早く取れたのは次のセット以降も非常に大きいです

 

2ndセット

 前のセットをいい形で取った錦織は更に加速する。

 コート深く守る錦織は左右に振られてもコーナーを鋭く突くショットでシャルディーを寄せ付けず、ボレーでブレークポイントを掴むと、ダブルフォルトでいきなりのブレークを奪う

 第2ゲームをラブゲームキープすると、第3ゲームシャルディーを崩すと、ネットに出てのスマッシュを決め更にブレークを重ねる

 第5ゲームはデュースにもつれ込むと、シャルディーに崩されながらも走りながらのクロスが鋭く決まりブレークポイントを握ると、ドロップショットでこのセット3連続ブレークを奪う

 第6ゲームのサービンフォーザセットも3つのマッチポイントを握るとセンターのサービスで崩し、シャルディーのリターンが大きくアウトになってこのセットを6-0のベーグルで奪う

 コート1に駆け付けた地元応援団も完全に静かになってしまってます。

3rdセット

  第1ゲーム、シャルディーのサービス。デュースになると、錦織は前に出てのリターンエースを決めてブレークポイントを握るなどして2度のブレークポイントを握ると錦織の粘りのリターンの前にショットをネットに掛けてしまい、錦織がこのセットもブレーク先行し、これで1stセットから10連続セットを奪取する

 錦織は第3ゲームも2つのブレークポイントを握ると、シャルディーはリターンをネットに掛けて更にブレークを奪うと、観客は落胆の大きなため息に包まれる

 ここで錦織は右胸のあたりに張りを覚えメディカルタイムアウトを取る。

 すると直後の第4ゲーム、錦織のセカンドサーブを狙われ2つのブレークポイントを握られると、シャルディーのダウンザラインにショットが決まり、錦織が久しぶりのブレークを奪われる

 まだ1ブレークアップの錦織は、しかし、第6ゲームのサービスゲーム。またも2ndサーブを叩かれて2つのブレークポイントを握られる。しかしここからシャルディーが攻め急ぎのミスでなんとかキープする。

 第8ゲームのサービスゲーム。錦織は強いリターンが返せず、逆にシャルディーはやる気を取り戻し、鋭い低いリターンで錦織のネットやアウトを誘い3つのブレークポイントを握る。しかし錦織も粘り、引き付けての逆クロスなどでデュースに持ちこむ。計5度のブレークポイントの末、錦織の2ndサーブを強烈にリターンエースを叩き込み、このセットのリードがなくなる

 このまま互いがキープしあい、タイブレークに突入する。

 タイブレークに入ると、錦織が深いショットでシャルディーのミスを誘いミニブレークを奪うも、錦織の狙いすましたクロスショットが僅かにアウトになり、ミニブレークをバックされる。

 そのまま6-5でマッチポイント(ミニブレークは無し)を迎えると、シャルディーのサービスゲームで、シャルディーの猛攻に鋭い攻めで返しシャルディーを右に引き付けてのバックハンドクロスを決め、ゲームカウント6-3,6-0,7-6(5)のセットカウント3-0のストレートで錦織が勝利を収めました

 

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
錦織 6 6 7     3
シャルディー 3 0 6(5)     0

 

錦織選手試合後のインタビュー

 「凄く良かったです。ポジティブなとこが多かったと思います。自分から攻めていけたのが1回戦と違ってよかったですし、それを心がけてた。3回戦も誰が来ても準備して頑張りたいです」

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 立ち上がり以降は正に錦織の良い所が出てシャルディーを圧倒しましたが、気になるのは肩や胸の張りです。試合後のインタビューでは言及しなかったですが、テクニカルタイムアウト以降は強くリターンできなくなった事を見ても3回戦までにどのような症状を見せるかが気がかりです。テニスの質自体は良く、錦織が言うように攻めれていました。

 シャルディーは完全に心を折られていましたが、3セット目の錦織のテクニカルタイムアウト以降は、「このセットを取れば何かが起こるかもしれないから必死だった」という通り、ギアを上げて錦織を脅かしました。そこまで酷いテニスではなかったでしょう。

試合後しばらくしての錦織選手のインタビュー

 「肩の怪我は多分大丈夫です。ただ、あの場面を見てシャルディーが圧力を強めてきたので少し怯んだ部分があったり、強く打てなかったりしましたけど、3セットに終わったのでよかったとは思います。」

 錦織が肩の調子は大丈夫と発言しているとは言え、試合後に痛みはじわりじわりと押し寄せる場合もあるため、万全のケアをして臨みたい所でしょう。

 

3回戦の相手は韓国のチュン選手

 3回戦の相手はイストミン選手を下した韓国のチュン選手に決定しています。

 今シーズンはアレクサンダー・ズべレフやクエリーに完勝しており、サーブ、ストローク共にスケールの大きな選手です。また、NEXTGENランキング3位であり、将来を渇望されてるメンバーでもセンターから3番目に宣伝される程の選手です。更には韓国の応援団もついてきますので、落ち着きながらも攻めのテニスを期待したい所です。

 

マレー 対 クリザン

 まだまだ本調子とはいかないまでも、1回戦の第4セットは相手に隙を与えず6-0のベーグルで試合を締めくくり、気分も穏やかになってきたマレー選手。

 対するは、1回戦に対戦相手のルッコリーに第4セットの無気力試合を批判されたクリザン。この1回戦は第4セットのクリザンが痛みに耐えるような仕草を見せ、ルッコリーが6-0でセットを取り試合が決まったかに見えた第5セット、クリザンが急激にプレッシャーを強めて攻勢に出た事に対してルッコリーが動揺してテニスにならなかったと批判した試合です。これに関してはルッコリーに余り同情の余地はないように思います。

 マレーにはそのような精神的な揺さ振りは通用するはずがありません。クリザンが怪我を抱えてる事は事実な模様ですが、マレーはそれを気にする事なく勝利に向かうでしょうし、そうであってほしい所です。どのようなテニスを見せてくれるでしょうか。

 

試合内容

 序盤安定しないマレーは第3ゲーム、フォアショットショットが連続でアウトとなりブレークを奪われる。その後第10ゲームでブレークを奪い返し、タイブレークに突入する。

 タイブレークは、マレーがチャンスショットをミスすると、ダブルフォルトを喫して3つのセットポイントを握られ、最後はフォアのスマッシュを叩き込まれてマレーが1stセットを落とす

 

 第2ゲームになると、マレーはやや力の抜けたショットがコートをとらえるようになると、左右の動きもよくなって追いつけるようになる。

 すると、クリザンの攻め急ぎからのミスでブレークすると、第8ゲームのクリザンのサービスゲームで、デュースの後、マレーのバックハンドのリターンが決まりセットポイントを握ると、クリザンの強打がアウトとなり、このセット6-2でマレーが取り返す。

 

 第3ゲームは更にマレーのプレーが安定する。厳しいコースも容赦なく追いつき、ネットプレイで揺さぶるといきなりのブレークを取り、第5ゲームでもお互い前に出るプレイでマレーが見事な反応を見せクリザンのアウトショットを誘い2ブレークアップし、そのままセットを取る

 このセットのマレーのアンフォーストエラーは2と、プレイに安定性が出てくる。

 

 4thセットは死闘となる。

 序盤のゲームをクリザンがブレークすると、以降は互いに簡単にキープが出来ず、デュースやブレークポイントを取り合う激戦になる。

 第10ゲーム、クリザンのサービンフォーザセットではマレーが前に詰めるプレイや上下を使った揺さぶりでクリザンを翻弄し、土壇場でブレークバックすると、第11ゲームは互いにアドバンテージを握られながらも素晴らしいプレイの応酬でクリザンがキープし、第12ゲームをマレーが難なくキープすると、そのままタイブレークに突入する。

 タイブレークはクリザンの強打をマレーがスライスで返す展開でクリザンのミスを誘いリードする。するとマレーはクリザンが深く構えた所をすかさず前に出て連続でサイドにボレーを決めて4つのマッチポイントを握ると、クリザンがボレーに対応したサイドへの鋭いリターンに素晴らしい反応でポイントを取り、セットカウント3-1で勝利しました

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
マレー 6(3) 6 6 7   3
クリザン 7 2 2 6(3)   1

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調子よりも気合を取り戻したマレー

 第4ゲームは劣勢から気迫で跳ね返し、クリザンの強打もしっかり対応してましたし、ネットプレイでは素晴らしい反応も見せていました。やはり試合をこなしていく毎に調子は取り戻せるという事でしょうか。このような勝利を続けてどんどん本来の調子に戻っていってほしい所です。

 3回戦の相手はフォアハンドに強烈な魔物が宿るファン・マルティン・デルポトロとの対戦です。3回戦屈指の好カードとして注目を集めます

 

ワウリンカ 対 ドルゴポロフ

 ジュネーブでの優勝、全仏での1回戦と調整が進むワウリンカ。

 対するドルゴポロフはアルゼンチンオープンで錦織を破り久しぶりのシングルス優勝を飾った選手です。今シーズンはこの優勝以降はめぼしい成績は収めておりませんが、全仏自己最高の3回戦進出を掛けて挑んできます。

 

試合内容 

 序盤からワウリンカのサービスが決まり優位に試合を進めると、第2ゲーム、フォアのウイナーを決めて早くもブレークに成功する

 しかし、第7ゲームのワウリンカのサービスゲーム。40-15からドルゴポロフの粘り強いストロークでデュースになり、更にブレークポイントを握られると、ダブルフォルトでブレークバックを許す

 第10ゲーム、ドルゴポロフのサービス。リターンを深く返すワウリンカのショットが冴え、3つのセットポイントを握ると、ドルゴポロフのリターンがバックアウトとなり、ワウリンカが6-4でこのセットを取る

 

 2ndセットは互いのサービスが良く、互いにブレークポイントを握る事なくタイブレークに突入する。

 タイブレークではワウリンカが押し、フォアの鋭いショットを決め3つのセットポイントを迎えると、最後はサービスエースでワウリンカが2セットアップとなる

 ドルゴポロフも悪くなく、ウイナー17本にアンフォーストエラーが2本という内容でこのセットを落としてしまうのは何とも惜しい限りである

 

 3rdセットは、第1ゲーム、ドルゴポロフのミスやワウリンカの引き付けてのバックハンドショットによりワウリンカがラブゲームで先行ブレークする

 第3ゲームからは一転して互いのサービスで簡単には終わらないラリーの応酬となる。その第3ゲームは互いにしぶといリターンで3度のデュースの末ワウリンカがキープする。

 第5ゲームも3度のデュースの末、ドルゴポロフの粘りの前にワウリンカがセンターへのショットがロングショットとなり、ドルゴポロフがブレークバックに成功する

 第11ゲームのドルゴポロフのサービス。お互いに声を張り上げ、必死の粘りを見せるも、ワウリンカがブレークポイントを握り、左右にお互いが降り合った末、ワウリンカがクロスの打ち合いから強烈なストレートを叩き込み、終盤でブレークアップに成功する

 第12ゲーム、ワウリンカのサービンフォーザマッチ。ドルゴポロフが必死の粘りで観客を大いに沸かせるも、マッチポイントを握ったワウリンカが左右にドルゴポロフを振り、先ほどと同様、クロスの打ち合いからの強烈なストレートショットを決めてセットカウント3-0のストレートで勝利しました。 

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ワウリンカ 6 7 7     3
ドルゴポロフ 4 6(5) 7     0

 敗れたとは言え、ドルゴポロフの粘りは見事で非常に白熱した戦いでした。3-0のセットカウントでありながら試合時間は2時間34分かかるなど、互いに譲らない攻防が見られました。

 ワウリンカはドルゴポロフに対戦成績で1-2と負け越していた相性の悪さはありながらも、左右に振ってのストレートが終盤に効果的に決まりました。

 ワウリンカの3回戦の対戦相手は、セッピをストレートで下したイタリアのフォニーニとなりました。マレーを破る爆発力と自ら崩れる脆さを併せ持つ厄介な相手が上がってきました。

 

その他シード選手

 2回戦トップハーフでは何人かのシードダウンがありました。

ベルディハ、キリオスが敗退

 ベルディハは、ロシアの21歳カチャノフに5-7,4-6,4-6のストレートで敗退しました。それも3セットで1度のブレークポイントを握る事もできずに敗れています。全豪では3回戦でフェデラーにわずか90分で敗れていただけに、グランドスラムでの勝負強さはどこに行ってしまったのでしょうか。

 キリオスは、南アフリカのケビン・アンダーソンにセットカウント1-3、ゲームカウント7-5,4-6,1-6,2-6で敗れました。アンダーソンはエース21本にウイナー49本を叩き込み、力でキリオスをねじ伏せました。ジュネーブオープンで錦織を苦しめた調子そのままに3回戦進出となっています。キリオスは十分に休養を取ってモチベーションと心の落ち着きを取り戻して出直しという所でしょう。

 

デルポトロ 対 アルマグロ戦で再び・・・

 互いに1セットずつを取り合って迎えた3rdセット入り、第1ゲームにアルマグロの左膝に激痛が走り、リタイアとなりました。

 これは、イタリア国際(ローマ)オープンのナダル戦の時の負傷箇所と全く同じ箇所の痛みが再発したものと思われます。当初あの場面を見た瞬間では長期離脱は避けられないと感じていたものの、まさかの全仏オープン出場でしたので、怪我が治ったのかどうかを疑っていましたが、やはりというか再発してしましました。今度こそ長期療養は避けられないでしょう。

2017 ATP1000 イタリア国際(ローマ)オープン 2回戦 錦織、ナダル選手出場 -

 

 

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