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Chung Hyeon(チョンヒョン選手) 錦織選手の全仏3回戦の対戦相手 

 2017全仏オープン7日目の3回戦。錦織選手との対戦が決定したChung Hyeon選手(以下選手敬称略)について。

 

Chung Hyeon(チョンヒョン選手)

経歴

 国籍:韓国

 年齢:21歳(1996.5.19)

 デビュー:2014年

 身長:185cm

 体重:83kg(現在は85キロ前後)

 ランキング:67位

 最高ランキング:51位(2015年10月)

 

 デビューしてまだ3年余りの選手です。

 昨年までは主にチャレンジャー大会での経験を積み、今年の初頭からメジャー大会の予選に積極的に参加して本選出場を獲得し、ランキングをじわりじわりと上昇させています。

 何といってもバルセロナオープンでの活躍。予選を勝ち上がったチョンヒョンはベテランのコールシュライバーを破ると、3回戦のアレクサンダー・ズべレフを精神的に追い込む完勝を収め、QFでナダルと対決。ナダル相手に一歩も下がらないプレイを披露しタイブレークに持ち込むも、経験の差で1stセットを取られると、2ndはナダルに心を折られての敗戦となりました。

 また、2015年全豪オープンも印象的で、2回戦で当時世界ランク5位のワウリンカと対戦し、ストロークでほぼ互角の勝負を演じ、ストレート負けではありましたが、3セット全てタイブレークになるなど、ポテンシャルの高さを見せました。

 

プレイスタイル

 プレイスタイルは粘り強いストローク力が持ち味です。相手のミスを待つリターンやスライスなどを多用するため、一部からは詰まらないと言われますが、ここ最近は狙いすました強打を随所に打てるようになってきています。強打の度合いは相手選手のプレイスタイルによって変化させているように思います。

 実戦の試合を見ますと、全豪のワウリンカ戦では正面からぶつかっても潰されない強打を繰り出す一面を見せ、今年のナダル戦でも互いに撃ち合う場面が見られた一方で、ズべレフ戦のように強打を控え、スライスショットを多用するミス待ちの戦術を取る事も多いですし、クレーではこちらのプレイスタイルの傾向が強いです。逆に言うとそれができる程、ショットには正確性があります。

 またサーブスピードも速く、最速は210キロ近くのサーブを持っており年々スピードは上がっています。また、2ndサーブも攻めのサーブを打てる選手です。

 今年はランキング上位の選手としては、前述したアレクサンダー・ズべレフ、MBWオープンでは、モンフィスクリザン、春先には同世代のクロアチアのチョリッチにも勝利しており、全豪でディミトロフ、バルセロでナダル、リヨンではベルディヒに敗れたものの、多くのトップ選手との対戦経験を積んでいます

 ランキング下位選手と侮ると危険な選手となってきています。

 

錦織選手との接点

 過去錦織選手との対戦はない所か、練習も一緒に行った事がないとの事です。

 また、錦織選手の言葉からも会話した事も大会時の接点もあまりないと予想されます。

 

予想される試合展開

 「彼の活躍はしっかり見てる。ストロークがすごくしつこくしっかりしているので長いラリーになると思います。」

 錦織が発言するように、ストロークでの粘りやスライスでの対応があるだけに、錦織が攻める展開になると予想されます。後はその攻めの強度や出し所、そして攻めの局面でミスを少なく展開していけるかが鍵となるでしょう。シャルディー戦のようにコントロールできれば突破はいけるはずです。

 ただ、問題は本人が「大丈夫」といってる肩の痛みでしょう。1日経って様子を見ての現状が気がかりです。

 とは言え、選手は大体が痛みを抱えながら試合をする場合が多いため、その痛みが「試合に影響を及ぼすレベルでない」痛みなのかもしれません。しかし、弱みを一度見せると、昨日のシャルディーのように「やる気が復活する」原動力になりかねません。

 

 あとはサーブに関しては引き続き問題を抱えています。1stサーブの入りがシャルディー戦でも万全ではなかったように見受けられます。

 チョンヒョンはストロークでは粘りを見せながら、錦織の2ndサーブを間違いなく狙ってくるでしょう。ただし、序盤からそれをやられるかどうかも鍵です。チョンヒョンにそれ程の胆力があるかどうかに注目したいです。

 そういう観点から、1stサーブイン率はできれば65%以上でインできるような調整ができれば、それ程苦労しない試合展開になるのではないでしょうか。

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