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ゴファン無念の棄権、ナダル、ジョコビッチ3回戦 2017全仏オープン6日目

 6月2(金)全仏オープンの3回戦がスタートしました。

 ジョコビッチ、ナダルに先駆けゴファンが試合の先頭を切りました。

 しかし、その試合でまさかの事態が発生してしまいました。

 

ゴファン 対 セバリョス

  1st 2nd 3rd 4th 5th result
ゴファン 5         棄権
セバリョス 4          

 ここまでまずまずの調子で勝ち上がって来たゴファン選手。

 この日も序盤にブレークを奪うと、順調にゲームを進めて迎えた第10ゲームのサービンフォーザセット。3つのセットポイントを握るも、セバリョスの粘りの前にデュースに持ち込まれて、更に問題のシーンが・・。

 セバリョス鋭いクロスを追いかけてリターンした矢先、コート脇のカバーに足を取られ、更に線審を避けるように横転しうずくまって動く事ができないゴファン

 

 このまま控室に下がり、回復が望めない状況となり、ゴファン選手の棄権となってしまいました

 全仏ではティエムとの対戦が最大のスポットとなるはずだっただけに非常に惜しい限りです。また、怪我が右足を取られたものなのか、膝まできているのか・・・。映像で見る限りでは、右足を取られる前に左足首が逆方向に曲がっており、転倒した際も右ではなく左足を抑えていたため、左足の負傷の可能性が高いです

 →その後右足を取られる際に極度に内側に曲がっており、右足首の靭帯断裂の可能性が高いとの事です。年内復帰は絶望的との事です。この曲がり方はカバーの色が土の色と被りゴファン選手が力の入れ処を見失ったという事が言え、ローランギャロス側の対応を問われる所ではないでしょうか。

 →追加情報>>MRIの結果靭帯断裂や骨折の様子はなかったとの事です。情報が錯そうしてるため、正確な情報が待たれます。

 今後の症状の発表が非常に心配される所です。

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 ゴファンの怪我を気遣って笑顔なく引き上げるセバリョスはゴファンの荷物も整理し控室へ持って行きました。見事な対応でした。

ゴファンは全治2週間の軽傷 ナダル、ティエム対ジョコビッチ QFベスト8 2017全仏オープン10日目

 

ジョコビッチ 対 シュワルツマン

 徐々に本来の持ち味を発揮し始めたジョコビッチと、クレーコートでの粘りのテニスで地位を確立しつつある期待のシュワルツマンの対戦です。

 シュワルツマンは公表170cmと、非常に小柄な選手でサービス力はランキング100以内の選手では最も非力な部類ですが、ことストロークに関しては常に全力のリターンで対応します。その実直で真っすぐなプレイぶりで相手にプレッシャーをかけ続ける精神力が持つ限りはジョコビッチ相手にも良いテニスを見せると期待しています。

 

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ジョコビッチ 5 6 3 6 6  3 
シュワルツマン 7 3 6 1 1  2 
1stセット シュワルツマンの粘り発揮

 1stセットは、第2ゲームのシュワルツマンのサービスゲームで、ジョコビッチが3つのブレークポイントを握ると、深いリターンにシュワルツマンがネットにかけ、ジョコビッチがブレークに成功する

 第7ゲーム、ジョコビッチのサービス、シュワルツマンがブレークポイントを握ると、互いの粘りのあるリターンにジョコビッチの決めに行ったショットにも反応すると、ジョコビッチがバックハンドリターンをアウトし、ブレークバックに成功する

 第11ゲーム、ジョコビッチのサービスゲーム、ジョコビッチのバックハンドリターンが大きくアウトになり3つのブレークポイントを掴むシュワルツマン。すると、ジョコビッチはドロップショットを狙うもネットを超えず、終盤にラブゲームブレークでシュワルツマンが前に立つ

 第12ゲーム、シュワルツマンのサービンフォーザゲーム。2つのセットポイントを握るも攻め焦りからミスを連発しデュースに、ここでシュワルツマンがバックハンドウイナーを決め5度目のセットポイントを迎えると、シュワルツマンのプレッシャーにジョコビッチのバックハンドが僅かにラインの外に外れ、シュワルツマンが1stセット7-5で取る

 セカンドサーブをリターンで狙われるも、ストロークでは常にジョコビッチを苦しめる、シュワルツマンペースで試合が進んでいます。

2ndセット 終盤まで痺れるキープ戦

 2ndセットは互いのキープが続く中迎えた第8ゲーム、シュワルツマンのサービスゲーム。ジョコビッチはリターンエースを決めるなどし、6度のブレークポイントを握ると、シュワルツマンのセンターのサーブに対応し、これをシュワルツマンがネットに掛け、終盤に貴重なブレークを果たす

 第9ゲーム、ジョコビッチのサービンフォーザゲームは、ネットに出てのショットを決め、最後はサービスエースでこのセットを6-3で取り、1セットオールとなる

 

3rd  試合を楽しむシュワルツマン

 3rdセットもシュワルツマンは良いプレイを見せ、ジョコビッチのボレーの対応にバックハンドスマッシュを決める。

 互いに緊迫感のあるキープが続く中、第8ゲーム、ジョコビッチのサービスゲーム。ジョコビッチのリターンが連続でアウトになり3つのブレークポイントを握られる。前に出るプレイや粘り強いリターンで粘るも、シュワルツマンが深いショットを連発し、ジョコビッチが強烈なリターンを繰り出すも僅かにアウトとなり、シュワルツマンが貴重な終盤ブレークを物にする

 第9ゲームのシュワルツマンのサービンフォーザセット。ここでシュワルツマンのショットが連続でアウトになり、更に打ち合いのショットの末シュワルツマンが大きなアウトをしてしまい、今度はジョコビッチに3つのブレークポイントが来る。ここでシュワルツマンが絶妙なドロップショットを決めるなどしてデュースに持ち込む。更にはこのような痺れる展開でテニスボールでリフティングをして観客を楽しませるなど、図太い神経を見せる。

 ジョコビッチがフォアスマッシュを決め4度目のブレークポイントを握ると、シュワルツマンもジョコビッチの逆を付く強打で譲らない。更にシュワルツマンは左右の揺さぶりに動じずスライスからのバックハンド逆クロスを決め、セットポイントを迎える。ここでジョコビッチの左右の深い攻めにシュワルツマンがアウトにし、壮絶なゲームとなる。そして2度目のマッチポイントを迎えるとジョコビッチのリターンが力なくロングショットとなり、シュワルツマンが2-1とセットリードし、大金星に王手をかける

 

 シュワルツマンの粘りの前にジョコビッチも対応はしますが、それ以上の気迫や、プレッシャーを感じてないかのようなピンチでの強打など、心臓の強さも相当なもので、このまま行ってしまうのでしょうか。

 

4rd ジョコビッチどうなる

 第1ゲーム、ジョコビッチが静かにキープする。

 第2ゲーム、シュワルツマンのサービス。40-0で楽々とセットを取ると思いきやミスが連発しデュースになると、ジョコビッチの執拗なリターンにシュワルツマンがギリギリアウトにし、ブレークポイントを握ると、低く強いリターンにシュワルツマンが対応できずに突然のブレークとなる

 第3ゲーム、ブレーク先行で蘇ったジョコビッチは文句なしのクロスウイナーを決め、更には深いショットでシュワルツマンがリターンを返せなくなる。このゲームはジョコビッチが貫禄のラブゲームキープで、流れを完全に持ってくる

 第4ゲーム、シュワルツマンのサービス。ジョコビッチのスマッシュや深く強いショットなどで2つのブレークポイントを握ると、ジョコビッチの深いクロスにシュワルツマンが態勢を崩しネットにかけ、連続ブレークで流れを完全なものにする

 第5ゲーム、ジョコビッチのサービス。シュワルツマンの粘りにデュースになると、タイムバイオレーションで2ndサーブからとなると、ここでネットにかけブレークポイントを握られる。すると、ここで審判から警告が出てしまう。必死に「what’s warning??」と身振り手振りで抗議する。すると、ここで集中力を切らしたリターンでブレークを許す

 第6ゲーム、シュワルツマンのサービス。このゴタゴタをシュワルツマンが付けるか。だが、ここでジョコビッチが力の抜けた深いリターンを連発すると、シュワルツマンがリターンに苦しみ、ラブゲームでのブレークに成功する。笑顔一つ見せずの珍しいブレークでした

 第7ゲーム、ジョコビッチのサービンフォーザセット。互いのクロスの打ち合いで、ライン際のショットや深いクロス、更にはドロップショットなどで3つのセットポイントを握ると、フォアの逆クロスを綺麗に決め、このセット6-1でジョコビッチが取り、2セットオールとなる

 

 警告を受けた瞬間は取り乱したジョコビッチでしたが、その後は静かな闘志にシフトチェンジしてセットを取っても全く感情を出さない当り、いい意味での開き直りが見られます。

 逆にシュワルツマンがこういうジョコビッチに対応し続ける事ができるか。

 

ファイナルセット

 第1ゲーム、シュワルツマンのサービス。互いに気迫のこもるラリーも、ジョコビッチが深いショットで2つのブレークポイント握ると、シュワルツマンのリターンショットがロングとなり、ジョコビッチがブレーク先行する

 第2ゲーム、ジョコビッチのサービス。ポイントを取りたいジョコビッチの焦りが見られ、ボールボーイにもボール要求をせかすなど落ち着かない。しかし、デュース後にリターンを強烈なフォアで切り返し、このセットをキープする。

 第3セット、シュワルツマンが気迫のキープで叫び声をあげる。

 第4セット、ジョコビッチの左右の揺さぶりにシュワルツマンは最後までついていくも、ジョコビッチも決めきる。更にはコートの直前に落とすショットでジョコビッチがキープする。

 第5セット、ジョコビッチの深いフォアとバックハンドのクロスショットにシュワルツマンが翻弄され、2ブレークポイントを迎えると、シュワルツマンが胸部に明らか痛みで苦痛の表情。シュワルツマンはショットに声が出ず、リターンをネットに掛けて2ブレークアップとなる。ここでジョコビッチが吠える

 ベンチに帰ってもシュワルツマンは厳しい表情を見せる

 ここでシュワルツマンにテクニカルタイムアウトが入り、腹部マッサージを受けるも非常に厳しそうな表情。観客は拍手で続行を求める声が・・・

 第6ゲーム、ジョコビッチのサービス。思うようなショットが打てないシュワルツマンに対して、ジョコビッチはドロップショットなどで容赦なく崩しキープ。ゲームカウント5-1となる。

 第7ゲーム、シュワルツマンのサービス。シュワルツマンは1stサーブも144キロと力が入らない。ジョコビッチが2つのマッチポイントを握ると、最後はリターンエースを容赦なく決め、ジョコビッチがフルセットの末勝利しました

 

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 最後は怪我により力尽きたシュワルツマンですが、思う存分の能力を発揮しました。非力なサーブにも工夫が見られ4つのサービスエースを取り、ストロークでは常に声を出しての力強いストロークでジョコビッチを揺さぶりました。アンフォーストエラーが共に数値が大きいですが、ミスの連続ではなく、互いに深く強いショットを打ち合った結果の勝負ショットがアウトになったという印象で、良い試合だったと思います。

 ジョコビッチは良くなったり悪くなったりの繰り返しで相変わらず安定感が少しない感じでしたが、最終セットは経験と体力の差で勝利した印象です。まだギアが上がり切ってるとは言い切れません。

 

 

ナダル 対 バシラシビリ

 ここまで危なげなく盤石に勝ち上がって来た優勝候補大本命のナダル。

 対するは、ジル・シモン、トロイツキなど実力者に勝ちを収めてきたバシラシビリとの対戦です。バシラシビリが勝機を見出すならやはり序盤から攻めに攻めるしかないでしょう。しかし、それすらもナダルは往なす所か、正面から弾き返す力を持っています。

  1st 2nd 3rd 4th 5th result
ナダル 6 6 6     3
バシラシビリ 0 1 0     0
完全無欠

 試合が始まるや否やバシラシビリは現実を思い知らされる。

 どこに打っても強烈なリターンが帰ってきて、サーブでもスピンのかかったリターンしにくボールが飛んでくる。

 あっという間に2ブレークを取ると、バシラシビリに1つのウイナーも許さない鉄壁ぶりであっという間に5ゲームを連取する

 結局そのままバシラシビリは0ウイナーで1stセットは6-0のベーグルでナダルが取る。

 

 もはや戦意が消えかかるバシラシビリに対してナダルは容赦なくせめて次々にブレークを奪い、2ndセットも6-1と無慈悲なスコアーで圧倒

 

 3rdセットは第1ゲームに互いの攻防が光り9分にも及ぶ長いデュースの末、ナダルのショットにやや根負けした形でブレークを許すバシラシビリ。

 第3ゲームはナダルの左右のリターンにバシラシビリの足が止まりだし、2度目のブレークを許す

 しかし、第4ゲーム、ナダルのサービス。バシラシビリがプレッシャーをかけナダルのショットが連続でアウトになり3つのブレークポイントを握る。しかし、ここからフォアの逆クロス、フォアのストレートショット、そしてフォアの逆クロスと立て続けにウイナーを炸裂させてデュースにすると、ナダルのサイドのサーブに対応できず、ナダルがキープを果たす。バシラシビリはこの試合唯一のブレークポイントゲームとなる

 第5ゲームは粘るバシラシビリはしかし、ネットに出てのチャンスショットのボレーをネットにかけて3連続ブレークを許してしまう

 第6ゲームのナダルのサービンフォーザマッチ。雷鳴が轟く中、ナダルは平然とプレイを続けようとする鬼畜ぶり。そして最後はナダルのサイドサーブでリターンアウトとなり、1試合でダブルベーグルを達成し、ストレート勝利を収めました

 

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 試合時間わずか90分。クレーコートの試合では異例の速さで、バシラシビリは手も足も出ないという貞でした。ナダルとストロークでもよく対応してましたが、ナダルがほとんどミスをせずに、最後まで気を抜かずに対応しました。

 特にウイナー5本はナダルがどんなショットでも返してしまう事によるもので、絶望の壁といった所でしょう。全仏3回戦でこのレベルの圧勝劇は非常に珍しいでしょう。

 

 

ディミトロフ 対 カレーノブスタ

 まずまずの調子を見せる両者の戦い。クレーコートでの実践はカレーノブスタが上回っており、カレーノブスタとディミトロフのお互いの攻め主体の攻防が楽しみなカードです。

  1st 2nd 3rd 4th 5th Result
ディミトロフ 5 3 4     0
カレーノブスタ 7 6 6     3
4-0から・・・

 試合はいきなりディミトロフが2つのブレークを取り、ゲームカウント4-0と、1stセットを奪いにかかる。

 しかし、第6ゲーム、ディミトロフのサービスゲームで、リターンショットを叩かれてブレークポイントを握られると、ダブルフォルトでこのゲームを落とし、雲行きが怪しくなる。

 更に第8ゲーム、ディミトロフのサービスゲームでもダブルフォルトを喫してブレークポイントを握られると、バックハンドのリターンがアウトとなり、2ブレークのリードを吐き出してしまう。

 第12ゲーム、ディミトロフのサービスゲーム、ゲームカウント5-6で迎えたこのゲームで、バックハンドショットの精度が狂い、2つのセットポイントを握られると、最後もバックハンドショットがコートを捉えず、大逆転で1stセットをカレーノブスタが先取する

 

 2ndセットは、ディミトロフが再三のブレークポイントを掴むも頼みのバックハンドショットが決まらない。

 すると第8ゲーム、ディミトロフのサービスゲームで、フォア主体の攻めに切り替えるもカレーノブスタがチャンスと見て攻め3つのブレークポイントを奪うと、ディミトロフのフォアリターンがアウトとなり、終盤にブレークに成功するカレーノブスタが、そのままこのセット6-3で取り2セットアップとなるディミトロフは追い込まれてしまう

 

 3rdセットに入るとそれまでどちらかというと受けのテニスをしていたカレーノブスタが攻めに転じる。

 第3ゲーム、ディミトロフのサービスゲーム、ダブルフォルトやショットアウトなどで2つのブレークポイントを握るカレーノブスタは、ディミトロフの際どいショットを見事なバックハンドリターンを見せ、勝利に向けてのブレーク先行を果たす

 カレーノブスタはダブルフォルトを喫してもひるまずストロークでも強打を打ち返し、ディミトロフに反撃の隙を与えない。

 そのままカレーノブスタがストレートでデミトロフを破り、4回戦でラオニッチとの対戦がとなりました。

 

 4-0の状況からのダブルフォルトが全てではないでしょうか、それまでは良いテニスができていましたが、それ以降はミスが目立ち、カレーノブスタもそのミスを見てなのか極端な強打を控えて、第3セットに強度を強めた戦術は見事でした。 

 

2017 グランドスラム 全仏オープン ドロー表 グループ展望 試合結果

 

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