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錦織対マレー QFベスト8 2017全仏オープン 11日目

 

 6月7(水)男子シングルスQFベスト8の4試合が行われる予定です。錦織選手の試合はセンターコート・フィリップシャトリエの第3試合(23;00予定)に組まれています。(以下選手敬称略)

 昨日予定のナダル対カレーノブスタ、ジョコビッチ対ティエムの試合が雨天順延となり、本日の日本時間18;00からの試合となっています。

錦織 対 サー・アンディー・マレー

 試合会場:フィリップシャトリエ 第3試合(日本時間23;00予定)

 お互いの手の内を知る者同士の戦いでこれが11回目の対戦となります。ここ数年で錦織はジョコビッチ、ナダルと多く対戦しており、上位に挑戦する選手としての地位を完全に確立しています。

錦織 2 対 8 アンディ・マレー

 過去の対戦は錦織がマレーに大きく 圧倒されています。しかし、内容は激戦が多く、2016全米ではフルセットの末勝利し、2016ツアーファイナルや、デビス杯ではフルセットの末敗れています。

現状のマレー

 全仏に入るまで調子が上がらず早期敗退を繰り返し、モチベーションを失っている事や感染症の影響が長引いてるなどの報道があり、全仏1,2回戦もやや不安定な戦いを見せていましたが、デルポトロ戦の1stセットの激戦を制したのがトリガーとなった感があります。デルポトロの落胆を誘うように1,2ndを取ると、後は一方的にデルポトロを凌駕しました。

 4回戦のカチャノフ戦は終盤やや調子を落としたとは言え全体では難なく勝ち上がりました。

 マレーの現状を完璧な状態と語る紙面もありますが、果たしてそうでしょうか。

 まずはサーブのスピードが一貫して遅いです。本来220キロに迫るサービスを持つ選手ですが、全仏では200キロ前後という所です。錦織より若干早い程度です。

 また、ストロークに対してもここまで対戦した相手がストロークに持ち味を発揮するタイプではなかったため、果たして本当に粘りのあるストロークができるかはまだ図れないという感があります。

 相手の高速サービスや早いリターンに対応できるフィジカルは整いつつありますが、長いストロークになった場合の対応にまだ難があると見てます。

 サーブが本調子でない、長いストロークが未知数、但し強打への反応や粘りは復調しつつある

 

錦織選手の対応

 長いストロークに勝機があるとは感じはするものの、実は錦織選手の方が長いストロークに難があるのも事実です

 錦織選手はベルダスコ戦でも「長いストロークを避けようとしてミスを生んだ」と話したように長いストロークを試合を通して行えるフィジカルが整っていないというのを自ら示しています。その意味ではジュネーブ参戦は試合勘は養われたかもしれまえせんが、調整が成功したとは言い難いのかもしれません。グランドスラムは5セットマッチの連続なため、フィジカルの消耗を余儀なくされるため、ベルダスコ戦は特に足が動ず試合中何度も「足ーー!」と叫んでいました。

 フィジカルや耐久度は、例え万全であってもマレーの方がタフに対応できます。錦織はまずはそこの部分をクリアしたい所ですが、それはこの2日間でどれだけ回復したかにかかっています。ベルダスコ戦のように序盤から足に来るようだと厳しいでしょう。

 その上で、サーブ精度はもう少し上げたい所です。年初に取り組んでいたスライスサーブは全仏ではまだほとんど見せていません。あのサーブはかなりの武器になると見てますのでこの大事な試合では多用し、かつ1stサーブの精度も上げていかないとマレーに叩かれる可能性が大きくなります。

 いい試合ができるかはフィジカル次第。勝てるかどうかはサーブの精度。と見ます。

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  1st 2nd 3rd 4th 5th result
錦織 6  1  6(0)  1    1 
マレー 2  6  7  6    3 
1stセット

 第1ゲーム マレーのサービス 錦織の速い攻めでダウンザラインにストレートを決める。錦織は今日も深く構えリターンをに食らいつこうとするもラリーのリターンをネットに掛け、マレーがキープする。

 第2ゲーム 錦織のサービス マレー深い切り返しにリターンに苦しむ。しかし引き付けてのバックハンドストレートを決め、更にマレーのドロップがネットを超えずキープを果たす。

 マレーはドロップを連続で決めれず、隙ありと見るが、どう攻めるでしょうか。

 第3ゲーム マレーのサービス

 15-0 マレーのバックハンドショットがアウト

 15-15 マレーのサービスが決まる

 30-15 ラリーからマレーのクロスがネットに掛る

 40-15 マレーが緩い2ndをダブルフォルトとし、2つのブレークポイント

 40-30 マレーのセンターへの緩いサーブのリターンをネットに掛けてしまう

 BREAK マレーがこのゲーム2つ目のダブルフォルトで錦織がブレークを果たす

 マレーの入りが少し消極的で2ndサービスも相当に緩くそれが決まらない。この動揺を利用して一気に行きたい所ではあります

第4ゲーム 錦織のサービス

 15-0 マレーがリターンを大きくアウトする。様子がおかしい。

 30-0 長いラリーも錦織が緩急をつけて翻弄するとマレーがネットに掛ける

 40-0 マレーを崩しマレーのバックアウト

 KEEP マレーのリターンが力弱くネットを超えず

 マレーの全てのショットが弱く、一気に畳みかけるラブゲームキープで流れに乗りたい所。

第5ゲーム マレーのサービス

 0-15 錦織のライン際のリターンが僅かにアウト

 0-30 マレーのドロップが決まる

 0-40 マレーのフォア逆クロスが華麗に決まる

 15-40 錦織の左右の強打にマレーが翻弄されリターンをネットに掛ける

 KEEP センターへのリターンの応酬で錦織がリターンをネットに掛ける

 互いに1stサーブが入らない。2ndサーブからのゲームなので長いラリーとなり、消耗が激しい戦いとなりそう。どちらが修正できるか。

第6ゲーム 錦織のサービス

 15-0 錦織の入りながらのフォアストレートが決まる

 30-0 錦織のバックハンドの深い角度のリターンにマレーがネットに掛ける

 30-15 虚を突いたドロップを失敗

 30-30 決めにいったフォアストレートが大きくアウト

 40-30 意地になってドロップを決める

 KEEP リターンをフォアクロスでウイナーを決めキープする

 ドロップショットで失いそうになった流れを再びドロップで決める当り、錦織らしい意地になる性格が出ています

第7ゲーム マレーのサービス

 15-0 ラリーからのバックハンドストレートを決める

 30-0 ラリーからのマレーフォアストレートが大きくアウト

 40-0 錦織がバックハンドストレートからフォアストレートでマレーを翻弄、3つのブレークポイントを握る

 BREAK 引き付けてのフォア逆クロスを華麗に決めラブゲームブレークを果たし、2ブレークアップを果たす

 全仏に入って間違いなく出色の出来で推移しています

第8ゲーム 錦織のサービンフォーザセット

 30-0 マレーのリターンがアウトでポイント連取

 40-0 マレーを回転させるなどして翻弄、3つのセットポイントを握る

 SETGET 錦織が華麗なドロップを決めて6-2でセットを奪取

 

 怖いぐらいに錦織のミスが少なく、しかも体もよく動け、ドロップの判断も良いです。マレーは徐々に動きが鈍り、リターンも弱くなり、どうも様子がおかしいです。錦織は気にせず現状のままのプレイを続けてストレートで押し切りたい所です

 

 

2ndセット

第1ゲーム マレーのサービス

 15-15 錦織がマレーを翻弄し、粘るマレーのリターンをネットに出て処理する

 15-30 錦織のリターンがバックアウト

 30-30 センターのラリーからの錦織のフォア逆クロスを決める

 30-40 マレーのセンターのサービスが決まる

 KEEP 錦織のフォアスマッシュがアウトになる

 このゲーム2つミスが出てマレーを助けた錦織、次のゲームはキープが必要となります

第2ゲーム 錦織のサービス

 15-0 錦織のバックハンドストレートがマレーを抜く

 30-0 錦織の深いサーブをマレーがアウト

 40-0 マレーが2ndサーブリターンエースをねらうもネットに掛ける

 KEEP 錦織がマレーの逆を付くフォアショットでラブゲームキープを果たす。

第3ゲーム マレーのサービス

 0-15 ラリーからの錦織のバックハンドクロスが僅かにアウト

 0-30 マレーの逆をついたショットがライン際に決まる

 0-40 マレーのセンターのサーブを錦織がネットに掛ける

 15-40 ラリーから前に出た錦織のプレッシャーからマレーがリターンを大きくアウト

 30-40 ラリーでマレーがクロスリターンをネットに掛ける

 40-40 ラリーでマレーを翻弄し浅いリターンをスマッシュで決める

    AD マレーのフォア逆クロスがワイドに決まる

 40-40 錦織の浅いリターンをマレーが大きくミスショットする

 ここで警告2回目で2ndサービスからとなり、マレーが主審に抗議する。

    AD 苦しい状況だが、錦織がリターンをイージーにアウトにする。マレーが吠える。

 KEEP 錦織のリターンが浅くマレーが渾身のスマッシュを決めて吠えまくりガッツポーズを取る。

 この苦しい状況のキープはマレーに大きな力を与える。次のゲームは要注意となる。

第4ゲーム 錦織のサービス

 15-0 2ndサービスがエースになる

 15-15 緩い2ndサービスを狙われる

 15-30 錦織が決めいったバックハンドをネットに掛ける。マレーが吠える。

 15-40 錦織が無理に行ったスマッシュが大きくアウトに、2つのブレークポイントを握られる

 BREAK ダブルフォルトでマレーに先行ブレークを取られる

 マレーの復活気配と錦織がそのプレッシャーにゲームを落とし、試合の趨勢が一気にマレーに傾きかねない情勢となる

第5ゲーム マレーのサービス

 15-0 ラリーからのマレーのリターンがアウト

 15-15 マレーの強打から錦織のリターンが甘くスマッシュを許す

 30-15 マレーがダブルフォルトを喫する

 30-30 錦織がチャンスの局面で深いアウトショットを放つ

 40-30 錦織が前に出て強いリターンを放つとマレーが後手に回り、攻めた末、マレーのリターンがバックアウト。ブレークポイントを握る

 40-40 マレーの2ndを錦織がリターンコントロールをミスする

 AD    マレーがダブルフォルトを喫する

 40-40 チャンスボールを錦織がネットに掛けてしまう

    AD 錦織のサーブリターンがサイドアウト

 KEEP  錦織のサーブリターンがバックアウト

 厳しいマレーのゲームをキープされてしまう。マレーを勇気づけるこの状況は流れ的に最悪に近い。どのように対応するか

第6ゲーム 錦織のサービス

 15-30 錦織が連続ミスで嫌な流れとなる

 15-40 徐々にマレーペースとなり錦織がリターンをネットに掛け2つのブレークポイントを握られる。

 30-40 錦織のフォアストレートが決まる

 BREAK マレーの深いショットがコートを捉えてブレーク。錦織はネットにもたれかかりガックリとした表情

 マレーの調子はそれ程上がっていないが錦織のリズムが非常に悪い。マレーがいつ復活してもおかしくない展開になってきました

第7ゲーム マレーのサービンフォーザセット

 0-15 錦織のリターンがアウトする

 0-30 錦織の甘いリターンをマレーがスマッシュボレーする

 15-30 錦織がよくおいつきリターンショットを決める

 15-40 マレーがドロップショットを決める

 30-40 錦織が前に出て攻め、マレーのサイドアウトを誘う

 SETDOWN 錦織のリターンがネットに掛り、1セットオールとなる。

 

 マレーは気合で乗り切ろうと必死になって苦しんでる所に錦織がミスでパワーを与えてしまったという展開です。マレーはまだリターンやサーブ精度は戻っていませんが、それ以上に錦織の1stサービスの精度が低く25%とかなり悪く、調子を上げないと大変厳しい展開となりそうです。 

 

3rdセット

第1ゲーム 錦織のサービス

 15-0 ラリーからの錦織のフォアクロスが決まる

 15-15 マレーがラリーで押し、前に出てのスマッシュを決める

 30-15 錦織の浅いリターンをマレーがミスショット

 40-15 錦織のサイドへのサーブをマレーがネットに掛ける

 KEEP マレーの回り込んでのフォアリターンがネットに掛かる

 マレーのプレー強度が上がりリターンも鋭くなってきています。このキープは一息つけますが、油断できない展開です

第2ゲーム マレーのサービス

 0-15 錦織のサイドへのリターンが僅かにアウト

 15-15 錦織が前に出てバウンドの高いスマッシュをするとマレーが返せず

 15-30 マレーのセンターのサービスを錦織がリターンアウト

 15-40 マレーが錦織を崩し、バックハンドリターンが大きくアウト

 KEEP サーブで崩され錦織のリターンが大きくアウト

 マレーのサーブ威力が上がり楽にブレークができない状態になってきました

第3ゲーム 錦織のサービス

 15-0 錦織のリターンがギリギリコートを捉える

 30-0 マレーのリターンが大きくアウト

 40-0 ラリーから左右の揺さぶりでマレーがリターンをネットに掛ける

 40-15 マレーのリターンがボディー付近に入りリターンをネットに掛ける

 KEEP 錦織のドロップショットが決まる

第4ゲーム マレーのサービス

 0-15 ラリーから錦織のリターンがバックアウトする

 15-15 マレーの逆を付くフォアショットが決まる

 30-15 マレーがダブルフォルトを喫する

 30-30 マレーのロブショットに反応するもリターンを打ち返される

 30-40 マレーのワイドサーブをネットに掛ける

 KEEP マレーのドロップショットに足が滑り反応できず

第5ゲーム 錦織のサービス

 0-15 2ndをマレーに叩かれると錦織がリターンをネットに掛ける

 0-30 またも2ndを叩かれ力んだショットがネットに掛る

 0-40 マレーの甘いショットに力が入りまたもネットに掛け、3つのブレークポイントを握られる。

 15-40 ワイドサーブでマレーを崩す

 BREAK 錦織のリターンが大きくアウトし、ブレークを許す。マレーはガッツポーズを作る。

 この重要な場面でコントロールが効かない状態に陥り、かなり厳しい状況になってきました。

第6ゲーム マレーのサービス

 30-15 マレーがセンターへのスライスサーブを決めるも、ドロップをアウトにするなどし、錦織に有利なカウントに

 40-15 マレーが前に出てのボレーをミスし、2つのブレークポイントを握る。錦織も声を出す。

 40-30 錦織のバックハンドが大きくアウト。サーブがアウトではないかと悔しがる

 BREAK マレーの鋭いリターンが僅かにアウトになりブレークバックを果たす

 錦織が良くなったわけでなく、マレーのミスによるブレークバックとなる。まだ状況は変わってないが、これを力に変えられるか

第7ゲーム 錦織のサービス

 30-0 錦織が執拗にクロスを放ちマレーを崩す

 40-0 錦織の絶妙なクロスドロップショットを決める

 KEEP マレーのリターンショットがアウトになりキープする

第8ゲーム マレーのサービス

 0-15 互いの意地の張り合いからマレーがスマッシュを決める

 0-30 錦織のリターンがサイドアウト

 0-40 マレーのバックハンドのリターンショットが決まる

 KEEP 錦織も粘るがマレーが浮き球をスマッシュで決める

第9ゲーム 錦織のサービス

 15-15 錦織のサーブ&ボレーが決まらず

 30-15 互いのネット際の粘りのプレイにマレーのリターンが及ばず

 40-15 錦織のワイドサーブにマレーが崩される

 KEEP 錦織のバックハンドストレートで華麗マレーを抜く

 ここに来て互いにミスが少なく、そして粘りのある素晴らしい試合となってきています。QFに相応しい見ごたえある展開です。

第10ゲーム マレーのサービス

 0-40 マレーのサービスエース、そこからサービスで錦織を連続で崩す

 KEEP 前に出る錦織の上を抜くショットでマレーがラブゲームキープ。

第11ゲーム 錦織のサービス

 0-30 ドロップをミスし、フォアの逆クロスがアウトになり、厳しくなる。

 15-40 錦織が厳しいコースでポイントを取るも、マレーに揺さ振られてネットに掛け、2つのブレークポイントを握られる

 BREAK 錦織のバックハンドリターンがネットにかかりマレーに終盤でブレークを許す

 連続ミスで苦しくなってからのブレークでメンタルに物凄く響く落とし方をしてしまいました。非常に厳しいです

第12ゲーム マレーのサービンフォーザセット

 15-0 マレーのドロップショットがネットを超えず

 30-0 2ndサーブに深く構えフレームショットになったもののサイドラインギリギリを付きマレーを崩す

 30-15 マレーの落ち着いたリターンがライン際に決まる

 40-15 マレーの逆をつくバックハンドの逆クロス気味のショットが綺麗に決まり2つのブレークポイントを握る

 BERAK 錦織が浅めに守り全て強打で返すとマレーのリターンがアウトになり、タイブレークに持ち込む

 土壇場で攻めに攻めるメンタルの強さ、ブレークされた後のプレイとは思えない強靭さを見せました。まことに天晴という所です

 

タイブレーク(錦織左 マレー右、名前はサービス)

 0-1 錦織 錦織のフォア逆クロスがアウト

 0-2 マレー 長いラリーで錦織がバックハンドをネットに掛ける

 0-3 マレー サーブのリターンを錦織がアウトしてしまう

 0-4 錦織 ダブルフォルトを喫する

 0-5 錦織 リターンを大きくサイドアウトしてしまう

 0-6 マレー 錦織がリターンをネットに掛けてしまい、6つのセットポイントと絶望的な状況

 0-7 マレー マレーのリターンをネット掛け、マレーが2-1とセットリードする。錦織はラケットを軽く投げつけてしまう。

 

 タイブレークに入った流れはとても力強い印象を感じさせましたが、タイブレークに入ってからは良い所は全く見られずミスを繰り返し、マレーはサーブに力が宿りました。非常に厳しくなっていますが、テニスの質は悪くなく、盛り返してほしい所です

 

4thセット

第1ゲーム マレーのサービス

 15-15 マレーのサイドショットが僅かにアウトになるも、その後の攻めでドロップショットを返した錦織のリターンが僅かにアウトとなる

 15-30 マレーのダブルフォルトとなる

 30-30 錦織のリターンがアウトになる

 40-30 錦織が逆を付いたフォアクロスを決めブレークポイントを握る

 BREAK 錦織のサイドへの鋭いショットにマレーが追いつくがアウトとなり、錦織が重要なブレークを先行させる。マレーは左足を叩いて悔しがる。

第2ゲーム 錦織のサービス

 15-15 マレーを揺さぶりサイドアウトを誘うも、イージーなリターンショットをネットに掛ける

 15-30 マレーの角度のあるクロスショットが決まる

 30-30 センターへのリターンをマレーがネットに掛ける

 40-30 錦織が前に出てのスマッシュを決める。錦織も声が出る。

 40-40 サイドへのリターンの応酬で足が出なくなる錦織がリターンをアウトする。

 AD    サーブでマレーを崩す

 40-40 錦織の逆をついたクロスショットがサイドアウトとなってしまう

    AD 錦織が前に出てのチャンスショットをサイドへミスしてブレークポイントを握られる

 BREAK またしてもチャンスボールを今度は右にサイドアウトしブレークバックを許す

 明らかに足に来ていて踏ん張りが効いてない。頑張ったものの、体が動かない事には難しく、イーブンながら勝負は決まった可能性が高い

第3ゲーム マレーのサービス

 0-15 マレーの緩いドロップに足が出ない。

 15-15 マレーがまたもドロップするも甘く錦織が流石に対応する。

  30-30 マレーに揺さ振られてポイントを取られるも、ライン際に素晴らしいショットを決める

 30-40 マレーにボレー気味のスマッシュを叩き込まれる

 40-40 錦織がお返しのドロップにマレーも反応するも僅かにサイドラインアウトになる。

    AD センターへのサービスエースを決める

 KEEP  今度はワイドへのサービスエースを決める

 ここにきてマレーは体力があるのを誇示するかのように錦織に運動量を見せつける。その上でサーブに対応できなくなったのを見て、サーブの強度を高めてきてます。かなり厳しいです

第4ゲーム 錦織のサービス

 0-30 錦織がリターンミスすると、錦織のスマッシュを呼んでボディーに強烈にリターンを決める

 15-30 縦と横に攻めてマレーを崩す

 15-40 錦織のクロスリターンがサイドアウトになり2つのブレークポイントを握られる。

 30-40 打ちあがったボールをスマッシュで沈める

 BREAK お互いの粘りのロブショットの連続だったものの、マレーのリターンがコードボールになり、錦織のリターンを狂わし、ブレークを奪われる

第5ゲーム マレーのサービス

 0-40 マレーに連続でサーブで崩される

 KEEP マレーのドロップに錦織もドロップで返そうとするもネットを超えず。

第6ゲーム 錦織のサービス

 0-15 ラリーからの深いショットの打ち合いで錦織のリターンがアウトになる

 0-30 ラリーから錦織のクロスショットがアウトになる。錦織は足を叩く。

 0-40 錦織のリターンが力なくネットに掛り3つのブレークポイントを握られる。

 15-40 錦織が前に出て攻めてマレーを崩す

 30-40 錦織のリターンがマレーを崩す

 BREAK マレーのフォアリターンが決まりマレーが王手を握る

第7ゲーム マレーのサービンフォーザマッチ

 0-30 マレーの攻めに錦織がリターンをミスし、更にウイナーが決まる

 15-30 錦織のボレー気味のショットが決まる

 15-40 マレーのサービスに錦織が反応できず2つのマッチポイントを握られる

 GAMESET マレーのサービスを錦織がリターンできず、マレーがセットカウント3-1で勝利を収めました

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 試合展開的には序盤の優勢を生かせず、マレーに勇気を与えると、錦織選手の体力、特に足が限界に達してそのまま押し切られました。弱みを見せた時のトップ選手はそこを付いてきます。ドロップショットを多用した第3セットなどはその典型で、それでも一度は盛り返す気配はあったのですが、第4セットになると本格的に足とメンタルを持っていかれました。

 

ジュネーブオープンの影響は好影響しかなかったと判断

 足に来ている事によって崩れたとも言えますが、例えジュネーブに出ていなくてもこの足痛は襲ってきていたのではないでしょうか。ベルダスコ戦は足に来ていたのに盛り返しましたし、体も動けましたメンタルがやられたからこそ足の痛みが顕著化したという事が言えるかと思いますそれが今の錦織選手のフィジカルとメンタルの相関関係と言えると思います。ですのでジュネーブ参戦が影響しているとは全く思えません。

 むしろジュネーブオープンで試合勘を養えなければ3回戦でチョン選手に屈していた可能性が高いです。そこを抜けてもベルダスコ戦で巻き返せなかった可能性が高いです。なぜなら錦織選手はジュネーブでアンダーソン選手に3度のマッチポイントを握られました。その時に「悔いを残したくないのでやるべきことをやった」と発言していましたが、ベルダスコ戦はまさに2ndセット、その気持ちを表現した試合でした。

 

本調子でなくてもメンタルで屈しないマレー

 マレー選手は徐々に調子が昇っていた印象ですが、決して昨年の末のような強さではありません。サーブは未だに200キロ少し超えるぐらいでリターンの鋭さは4thセットでリターン速度が戻るまでは非常にストロークもスピードがなかったです。しかし、そういう劣勢で声を出し、少しの事でも相手を威嚇する所から徐々に流れを持ってきました。今年のこれまでの大会で見られない、良い意味での「あきらめの悪さ」が顔を出してきました。これはマレーにとっては非常に良い傾向です。

 マレーの次の対戦相手はワウリンカです。ワウリンカはチリッチの心を折る試合でストレート勝ちしました。マレーにとっては厳しい相手ですが、あきらめない心を復活させつつあるマレーであれば、簡単にはやられないのではないでしょうか。

 

錦織選手の今後

 

 錦織選手はメンタルとフィジカルの強化と言われるでしょうが、どちらかといったら「メンタルの強化」が優先されるのではないでしょうか。図太いですが、その図太さを通してもうまくいかない場合は簡単に崩れます

 とは言え、錦織選手に楽しませてもらってる立場から言えば、錦織選手が好きなように調整するべきかとはおもいます。決して無理をさせるべきではないでしょう。ただチャンコーチが試合後すごく俯いた表情でじっとしていたのが気になります。

 

 

 

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