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LLからの復活 杉田対フェデラーの対決が実現 2017ゲリーウェバーオープン

 予選でユーズニー選手にフルセットのタイブレークの末敗れた杉田選手は、しかし、予選最終戦で残った選手のうちでシードが一番上位だったため、ラッキールーザー待機組となり、今日、イェン・スン・ルー選手の棄権により、夢でもあるフェデラー選手との対戦が実現しました。もちろん初対戦となります。

 フェデラーの登場という事もあり、平日の1回戦にかかわらずセンターコートは多くの客が足を運ぶ。この状況と、対戦相手がフェデラーです。

2017 ATP500 ゲリーウェバーオープン ドロー表展望 

 

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 見るからにも緊張感が伝わるこの表情。どのような試合を見せてくれるでしょうか。

 

1stゲーム

 立ち上がりから激しいラリーから始まり、悪くない展開。そこからフェデラーが逆を付くショットでラブゲームキープする。

 すると、杉田もワイドへのサーブやワイドに振ってのオープンコートからのショットを決めてのこちらもラブゲームキープと杉田も負けてない立ち上がりを見せる

 4ゲーム目、杉田のサービスで、フェデラーが回り込んでの153キロのリターンエースを決め、スライスで杉田のアウトを誘い3つのブレークポイントを握られると、チャンスボールに対する強打が大きくアウトしブレークを奪われる

 するとフェデラーは時間をおかず次々とサーブを決め、5ゲーム目をわずか1分でラブゲームキープする。

 6ゲーム目、杉田もフェデラーの逆を付くショットや、前に出たフェデラーの横を抜く鋭いショットでキープし意地を見せる。

 7ゲーム目、フェデラーは更にサーブ&ボレーで前に出るプレーでプレッシャーをかけるとセンターへのサービスエースでラブゲームキープの山を築く

 9ゲーム目、フェデラーのサービンフォーザマッチ。杉田はフェデラーの1stサーブにチャレンジを使い成功すると、カウント有利となるも、フェデラーの速攻は止まらず、最後はセンターへのサービスエースで、このセット6-3でフェデラーが取る

 

 わずか21分の速攻劇。フェデラーのサービスゲームは最初のラリー以外はショートポイントで勝負を決めに行く。この圧力に杉田はまだ対応できずという所です。とは言え、この速攻はトップ選手でも苦労する程の攻撃力であり、杉田はじっくりと実践でのこのプレイを体に染みつけるという感覚で良いのではないでしょうか。

 

2ndセット

 1ゲーム目、杉田のサービス、ダブルフォルトから入るも、フェデラーを下げてのドロップショットを決める。しかしフェデラーに2ndサーブを叩かれこの試合初めてのデュースに。

 ここでフェデラーにスマッシュを打たれるも杉田が粘りの反応、更にはフェデラーのボレーにも2度対応し鋭いリターンを放ったもののフェデラーに対処されてブレークポイントを握られる。しかし、杉田もフェデラーの強烈なボディーリターンに見事な反応を見せて再びデュースに。

 更にはフェデラーの左右の攻撃に再びブレークポイントを奪われるも、フェデラーのリターンがネットで跳ねてアウトになり、再びデュースに。

 クロスの打ち合いから杉田のリターンがアウトとなり、フェデラーが3度目のブレークポイントを握ると、フェデラーの深いクロスリターンに杉田はバックアウトを喫し、フェデラーがブレークを取る

 2ゲーム目、先ほどのゲームで体がほぐれたフェデラーは、杉田がサーブに対応してきているものの、左右の揺さ振りにも追いつきクロスに鋭いショットを連発し、キープする。

 3ゲーム目、フェデラーが更にクロスに早い攻撃を見せ、更には杉田がリターンをネットにかけ3つのブレークポイントを握られると、クロスラリーからのストレートショットを杉田が狙うもネットにかかりフェデラーが2ブレークアップとなる

 4ゲーム目、フェデラーはこれまでのセンターよりのサーブからサイドサーブを多用し試合を支配する。杉田も鋭いワイドのリターンエースを見せるも、杉田が前に出たのボレーにフェデラーがバックラインぎりぎりのショットを決め、無難なキープを見せる。

 5ゲーム目、杉田は前に出るプレーを増やすものの、フェデラーはそれを見てバックライン際への頭を超すショットを多用してくる。更にはフェデラーのクロスのリターンエースに対して芝に足を取られ、2つのブレークポイントを握られる。しかし、杉田はなおも攻撃的なスマッシュを繰り出しデュースに持ち込む。

 杉田は更にサーブから前に出るものの、フェデラーは見事にその横を抜くショットで3度目のブレークポイントを握られるも、フェデラーの強烈なリターンエースに、杉田のリターンがネットをギリギリ超えて低い弾道で決まりデュースに。

 今度はフェデラーがネットに出てくると、杉田がその上を超すショットを放つもサイドアウトとなり、4度目のブレークポイントを握られると、フェデラーの深いショットが立て続けに杉田を遅い、最後は反応できず、このセットフェデラーが5ゲーム連取となる3ブレークアップを果たす

 6ゲーム目、フェデラーのサービンフォーザマッチ。2ndサービスでも早いサーブで攻めまくるフェデラーに杉田のリターンが連続でアウトになり、3つのマッチポイントを迎えるも、フェデラーのショットがアウトやネットにかかるなどしデュースに。

 するとフェデラーの逆クロスがアウトになり、杉田にこの試合初めてのブレークポイントが来る。すると左右に鋭いリターンを見せる杉田がフェデラーのサイドアウトを誘い、杉田が今後につながるブレークを奪う

 7ゲーム目、杉田のサービス、連続でショットミスをする杉田。更にはフェデラーはサーブと共に前に出て杉田を揺さぶり2つのマッチポイントを握ると、フェデラーの攻撃的なリターンに杉田のライン際を狙ったショットが大きくアウトとなり、フェデラーがこのセット6-1で奪い、ストレート勝ちを果たしました

 

  1st 2nd 3rd result
フェデラー 6 6   2
杉田 3 1   0

 

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スタッツ

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 試合時間は52分とフェデラーらしいテンポの速い試合でした。サーブ間もほとんど時間をおかずに次々と鋭いサーブを打ち込んできました。この部分はボールを打つまでに時間がかかるジョコビッチやナダル、マレーとは対照的な所があります。

 更にはリターンに遊び球がなく、クロスに鋭いショットを決め杉田を最後まで揺さぶりました。

 杉田選手も2ndセットはサーブに慣れて対応してきたと思った矢先に、センターからサイド中心へのサーブに切り替えられ的を絞り切れなくなりました。しかし、ラリーでの打ち合いはフェデラーに対してもしっかり打ち切っており今後に生きるのではないでしょうか。土壇場のサービンフォーザマッチでもフェデラーのミスからとは言え、あきらめずに強打をし続けブレークを奪ったのは収穫があります。

 

練習で鍛え上げられたフェデラーの肉体

 フェデラーはこれが復帰実戦2試合目ですが、見るからに体が一回り大きくなって威圧感のある体つきでした。杉田も日本選手の中ではまずまずの体躯なのですが、フェデラーとならぶとサイズがかなり小さく感じられる程でした。その肉体が鋭いリターンスピードを生みます。150キロを超えるリターンを立て続けに決めたりと、プレイ強度があり杉田選手もトップ選手の圧力を思い知ったでしょう。

 しかし、試合勘としてはまだ完全ではなく、ミスもそれなりにありましたが試合を重ねて調整していくしかないという所でしょうか。

 

 

 フェデラーの次の相手は全豪オープンQFで対戦した時にはわずか1時間30分で圧倒したミーシャ・ズべレフとなります。このコートでの試合となればミーシャに隙を与えず今日のような速攻で勝負を決めたい所でしょう。

 

 

 

 

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