QFベスト8対決 フェデラー優勝候補揺るがず 2017全英ウインブルドン
2017Wimbledon大会も残すところベスト8以降の7試合となりました。その中でも全試合を視聴堪能できるのがQFベスト8の4試合です。
その中でもとりわけフェデラーが、全仏のナダルを思わせるような勝ち上がり方を見せています。
QFベスト8勝ち上がり
ノーシード選手はベスト16で姿を消し、ベスト8は以上のようになっています。
ビック4ではナダルがミュラーに激戦の末敗退したのを除けば順調に勝ち残っています。
また、ワウリンカが落ちた関係上でクエリーが上がって来た以外は概ね予想の範疇の勝ち上がりとは言えます。
各選手の勝ち上がり
アンディ・マレー 調子65
ここまで曲者相手との試合が続くも何とか勝ち上がった印象のマレー。粘りはあるものの強さを感じる勝ち上がりかと言われると微妙な所もあります。声はでつつあるものの、もう少し独り言が増えるようであると調子が戻ったと言えるでしょうが、そこまで元気という感じでもありません。
サム・クエリー 調子80
クエリーはツォンガやアンダーソンとのフルセットの激戦を勝ち抜いてきました。対抗馬となるはずであったワウリンカの初戦敗退の恩恵を受けています。とは言え、昨シーズンもジョコビッチを3回戦で下しており、芝との相性のよい選手です。そのサーブ力で相手をねじ伏せてきた印象です。視聴的観点からはこれまでほとんどWOWOWでは放送されていない選手です。
ミロシュ・ラオニッチ 調子70
ビックサーバーのラオニッチですが、今大会の中盤までは調子を落としたまま勝ち上がっていましたが、ズべレフ戦で試合の展開と共に復活の兆しを見せて良い状態で挑める予感です。
ロジャー・フェデラー 調子75
ここまで全試合ストレート勝ち、ドイツのハレの大会から数えると9試合連続のストレート勝ちを維持しており、休養を経ての調整がうまくいっている所を見せつけています。
また、その勝ち上がりも、ミスと好プレイが入り混じるものの「ココ」という時のポイントを逃さず、そのために相手がどんどん勝ち筋を失っていくという、正に全仏で見せたナダルのような勝ち上がり方です。
今後は更に集中力が増す試合が期待できそうですが、ラオニッチとの対戦はそれを見る上でも好カードと言えるでしょう。
ジレ・ミュラー 調子85
全選手の中で一番調子が良いといっても過言ではない選手でしょう。ナダルとの激闘では緊張感が張り詰める中、静かに、そして冷静にプレーし、甘いショットは逃さず決める職人的なプレイが光りました。ナダルとのサドンデスの攻防ではナダルの勝ち筋が見えない程、ミュラーが試合を支配していました。
マリン・チリッチ 調子85
ミュラーに劣らずこちらも好調を維持しております。錦織選手に初勝利を収めて勢いにのるバウティスタ選手を全く寄せ付けない完勝で全試合ストレート勝ちできています。サーブに左右に鋭い攻めを見せるフォアショットを持ち、フェデラーに次ぐ第2の優勝候補と言えるでしょう。
トーマス・ベルディヒ 調子70
ここ最近は衰えを見せて以前の活躍が期待できないと目されていたベルディヒですが、芝との相性が良く、サーブを軸にティエム選手との試合も有利に展開を進めてのフルセットの勝利でした。
ノバク・ジョコビッチ 調子65
ここまでストレート勝利で危なげのない勝利を飾っているように見えるジョコビッチ。復活の呼び声もありますが、試合内容を見ていると強い敵の鉄壁で隙のないジョコビッチにはまだ遠いイメージです。しかし、その中でも粘りは見せており、勝つ意欲も見せている部分は良い兆候です。
試合オーダー
マレー 対 クエリー センターコート 第1試合 21;00開始
調子で言えばクエリーがよさそうですが、連戦フルセットの疲労もあり、マレーの守備力をもってすればマレーが有利とはなるでしょう。しかし、簡単にストレート勝ちとなる可能性は高くないように思います。
ラオニッチ 対 フェデラー センターコート 第2試合 24;00開始予想
フェデラーがラオニッチの心を折る程のテニスをできるかどうかに注目です。
ミュラー 対 チリッチ ナンバー1コート 第1試合 21;00開始
疲労がどこまで回復しているかが鍵のミュラー、それでもチリッチが有利に試合を進めそうです。
ベルディヒ 対 ジョコビッチ ナンバー1コート 第2試合 23;30開始予想
過去の対戦成績は25対2と圧倒するジョコビッチが有利とする見方が多いこの試合。しかしジョコビッチがまだ万全でない今であればベルディヒにもチャンスはあるように思います。苦手意識を持たずに試合に挑めるかが鍵となります。