週末はスポーツ観戦

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錦織選手の(グランドスラム)GS優勝のチャンスは今年の全米のみ

 以前に記事にも書きましたが、今シーズン序盤は、

 ・ジョコビッチやマレーが下がり目

 ・ベテラン勢も怪我明けで未知数

 ・若手選手もまだ完成されていない

 上記のような理由から、あと2,3年は錦織にグランドスラムの優勝チャンスがある。逆に言うならばあと2,3年しかチャンスはないと書いてきました。

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 それから半年を過ぎ、状況はまた変わってしまいました。

 当初に比べての変化点を上げると、、

 ・ズべレフが急激に伸び、その他予想外の選手が頭角を現す

 ・ナダル、フェデラーが完全復活を遂げた

 長期療養開けのナダル、フェデラーが自己管理をしながらベストに近い状態に戻ってきており、更に明確にズべレフが台頭しました。

 ティエムもかなり伸びてきていますが現状ズべレフに抜かれた感があります。

 また、そのズべレフに完勝にジョコビッチに連勝したキリオスは肉親の逝去によりメンタルコントロールとフィジカルが共にテニスができる状態ではなかったのですが、現在開催されてるモントリオールのロジャーズカップ1回戦では実力者トロイツキ相手にトリッキーなプレイや強烈なサーブなどで久しぶりの仕上がりの良さを見せての勝利を飾りました。

 

キリオス復活が本当の意味での新時代到来

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gattyimage ズべレフ今シーズン4回目の優勝

 ズべレフが今シーズン4勝目を飾り若手選手の中でもトップの扱いを受けてますが、今年3月のマイアミではそのズべレフを終始いらた出せての完勝を飾っているキリオス。そのマイアミではフェデラーをあと一歩まで追い詰めながら観客のヤジとも言える言動から崩れてしまいました。彼が本来の調子を取り戻せば今のズべレフでも簡単にはいかない相手なのは間違いないです。

 更にはコキナキス選手やトミーポール選手など完全に無名だった選手がツアーレベルでトップ10圏内の選手の熱戦を繰り広げたり、カチャノフも結果は上がっていないものの格下選手にはしっかりと勝てる安定感を身に付けつつあります。

 

錦織の状態は良くも悪くもない。数字上は不調でないように見えるが・・

 錦織選手はここまで30勝12敗。トップ10選手としてはやや物足りない数字です。しかし、勝率だけを見れば、

 ・チリッチ 29勝14敗

 ・ティエム 39勝17敗

 この2選手よりは良いという事になりますが、彼らに比べてATPツアーポイントはかなり差を付けられています。これは、錦織選手が大会の深い所まで勝ち進んでいない事を示します。大会の序盤で負けたのはブラジルのリオオープンでの初戦敗退とハレの2回戦カチャノフ戦の棄権敗退を除けば3回戦以上には進んでいます。その分勝率は悪くないです。しかし、その後3,4回戦で敗退するという感じです。グランドスラムでは周りが言う程悪くはないのですが、マスターズではまだSF以上に到達できていまん。ここが去年と大きく違います。昨年はSF以上進出が4回もありました。グランドスラムでも全仏のQFどまりという事から見ても、トップ選手とあまり対戦していないという事が明確で、その中でのこの勝率です。

 そして、シティーオープンでは初対戦のアレクサンダー・ズべレフに文句のつけようのない完敗を喫しました。サービスエースを返せないだけでなく、優位に立たなければいけないストローク戦でも主導権を握られ続けました。錦織選手が言うように「凄すぎた」という言葉そのまま、視聴していた人もそう感じたと思います。

 

今年の全米が錦織選手にとってチャンスの理由

 それでも錦織選手が今年の全米が大チャンスなのです。今錦織選手は明確な負傷を抱えていません。フィジカルに特に重大な問題がない以上はこの全米は狙いどころです。かつ今までの相性も考えれば尚更でしょう。

 更には今年は、マレー、ジョコビッチ、ワウリンカのトップ選手が既に欠場を報じています。チリッチ選手やラオニッチ選手も万全でなく、ナダル選手も全仏以降は慎重に調整しています。

 若手のズべレフがかなりの調子を維持していますが、ティエムもそれほど安定しておらず、対抗馬の数が純粋に少ないのが今年の全米なのです。逆にここを狙わずしていつ狙うかという状況に見えます。

 当然ながら本命はフェデラーとなるでしょう。かなり強力です。対抗場は現状を見る限りズべレフが2番手に上がるでしょう。チリッチやラオニッチ、ティエムなどがどこまで調子を上げるかにかかってきます。いつもならここにワウリンカ、ジョコビッチ、マレーとより強力な名前が上がるはずが、今回の全米に限ればこんな感じになります。

 来年以降これよりも対抗馬を上げるのが少ないグランドスラムは恐らくやってこないと感じます

 

マスターズ2連戦は調整と割り切る事も必要

 錦織選手のコンディション面が万全でないとしても、ここは踏ん張りどころでしょう。マスターズ2連戦は1週間で最大5試合を連続でこなす事が必要になるため、無理をすべきではないでしょう。とは言え当然流してはいけません。自身のテニスを確認しながらあくまでも全米に照準を絞るという事で無理に厳しいボールを追う必要もないと感じます。

 今回のモントリオールの組み合わせは錦織選手にとってかなり厳しく、初戦がモンフィス選手です。順当に勝ち上がるとQFで早くもロジャー・フェデラーとの対決が待っています。調子を整えるとはいってもトップ選手との対戦が少ない錦織にとってはQFまでは勝ち上がりたい所です。

 フェデラーと対戦する事によって自分の現在地をしっかりと把握する事が重要なように思います。ズべレフ戦の敗戦を引きづる事は性格的にないと信じています。まずはそこからがスタートラインと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

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