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2018 ATP1000 フェデラーまさかの初戦敗退 クレーコート全休宣言 マイアミオープン

 3月連戦で行われているマスターズ2大会目のマイアミオープン。

 2回戦からシード勢が登場しましたが、フェデラーがまさかの初戦敗退となりました。

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1stセット

 出だしから圧力をかけるフェデラーが第4ゲーム、コキナキスの長いサービスゲームを制しブレークすると、比較的あっさりと1stセットを奪取します。

 

2ndセット

 立ち上がりコキナキスが0-30と早くもブレークの予感が漂う中、フェデラーのフォアショットが連続でミスとなり、難を逃れる。

 すると第4ゲーム、ダブルフォルトなどでフェデラーが3つのブレークポイントを握られると、フォアリターンがサイドアウトし、あっさりとラブゲームブレークを喫する。

 そのリターンゲームの第5ゲーム、フェデラーにチャンスはあったものの、リターンの精度を欠きチャンスを逃す。

 更に第6ゲーム、コキナキスのフォアリターンが決まるなどし2度のブレークポイントを握られるも何とか凌ぐ。

 このセットはそのまま1ブレークアップでコキナキスが取り、セットオールとなる。

 

 1stセットに比べてもフェデラーのミスが格段に増える。特にフォアショットは明らかにコントロールを失ったような打ち上げるショットが多く見られた。

 

ファイナルセット

 ファイナルセットともなると観客はやはりフェデラー側に大きく肩入れする流れとなる。フェデラーがポイント先行すると大歓声となる。

 第6ゲーム、コキナキスのサービス、互いに深いリターンの応酬となるなど白熱したゲームは、デュースからコキナキスがタイムバイオレーションを取られるなどし、フェデラーが2度のブレークポイントを掴むも、フェデラーも最後のリターン精度が悪く、ここを凌がれる。

 第8ゲームもコキナキスはフェデラーのプレッシャーにデュースを繰り返すも、フェデラーのリターン精度に助けられた形でキープする。

 その後もフェデラーが先サーブなため、ブレーク即試合終了のプレッシャーがあった中でコキナキスが思い切りのよいギリギリのダウンザラインショットを決めるなどし、ファイナルセットはタイブレークとなる。

 タイブレークは長いラリーをコキナキスが我慢勝ちし先行ミニブレーク。しかしフェデラーがネットに出てプレッシャーを掛けミニブレークバックと白熱。更には鋭いコースにフォアショットを決めガッツポーズを作る。しかし、コキナキスのコーナーギリギリのスライスにフェデラーがリターンをネットにかけ、再びミニブレークを握られる。

 コキナキスが渾身のフォアクロスを炸裂させ2つのマッチポイントを握ると、コキナキスの2ndサーブのリターンをフェデラーがネットにかけ、この瞬間コキナキスが大きく手を上げて喜びを表現する中、フェデラーは淡々とネットに向かいコキナキスを祝福します。

 

スタッツ
フェデラー Total コキナキス
     
9 エース 7
3 Dフォルト 7
65 1stIN(%) 52
82 1stWON(%) 77
55 2ndWON(%) 55
39 WINNERS 25
31 ERRORS 27
1/5 BREAK 1/3

 スタッツを見ても、これでフェデラーが何故負けたのかと言わんばかりにフェデラーが優勢な数字が並びます。トータルポイントでも98対96でフェデラーが上回りました。

 しかし、試合を見てみると要所でフェデラーのリターンの精度が悪く、2ndセットからは特に顕著に悪くなりました。これは連戦の疲れと見てもいいと思います。今のフェデラーは大きな大会を複数勝ち抜く程のフィジカルを保つのは困難になっているのかもしれません。

 コキナキスは終盤になってもウイナースピードが衰えず、怪我で離脱を繰り返していく中でショットの怖さも克服しつつあり、怖い存在になる可能性を秘めています。

 

フェデラークレーシーズンスキップを発表

 試合後の会見で、フェデラーは「クレーシーズンは試合に出ない事を決めた」と語ったのみにとどまります。これがクレー全休を示すのかは定かではありませんが、現状はそう捉えても良さそうです。ナダルやティエムのフィジカルが不安定な状況を考えると、今年のクレーシーズンはかなり荒れた様相になりそうです。

 

 何れにしてもまたしばらくフェデラーのプレイが見られないのは寂しい限りです。しかしゆっくり休養し、芝で元気な姿をみせてくれる事を期待しましょう。

 

ビック4がいない大会

 マレー、ナダルが欠場し、ジョコビッチがまだまだ状態不足を露呈した敗退をし、フェデラーが敗れた事により、初戦でビック4が消えるという珍しいマスターズとなりました。ビック4が2人以上大会に参加して初戦で全て姿を消すのは2005年以降13年ぶりとの事です。まだジョコビッチやマレーも実力を発揮できていなかった時代で今程の地位でなかった時代なため、実質的に今回が早期のビック4全滅初の大会と言ってもいいでしょう。これを新時代と流れと読むかどうかですが、まだ次の世代が取って代わったという印象はないです。

 次世代が活躍するという事を証明するならば、安定してトップ4に居続ける選手が出るのが必要不可欠です。マスターズは長らくビック4同士の決勝が続いていました、そこにワウリンカや錦織やベルディヒが絡むという図式がここ4,5年の流れでした。

 今現状それを一番期待できるのは唯一デルポトロという事になります。デルポトロはタフドローのアカプルコやインディアンウエールズでフェデラーを破っての優勝と、昨年の後半戦から確かな実力を発揮し続けています。彼の次には大きな大会で安定した成績を残しつつあるチリッチ、この2人が今後のテニス界を盛り上げていけるかどうかにかかっているでしょう。

 そこに錦織が復調できるかどうか、まずは明日のデルポトロ戦は非常に見ごたえのある試合となるでしょう。

 

 

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