週末はスポーツ観戦

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2018 ATP1000 準決勝 イズナー対デルポトロ マイアミオープン

 早々にビック4が散り、期待を一身に背負ったデルポトロが苦しい戦いの末に勝ち上がり、対するイズナーは好調選手を圧倒的なサーブ力に加えて攻めのリターンショットで圧倒して勝ち上がってきました。

 昨年のパリではファイナルにあと一歩のデルポトロの夢を打ち砕いたイズナーが好調であれば、疲れの見えるデルポトロはかなり苦しい試合となりそうです。

1stセット

 出だしからイズナーはサーブで押す展開。更にはラリーでも鋭いフォアショットを連発し隙を見せません。

 すると、第2ゲーム、デルポトロのサービスゲームで、ストロークでデルポトロを押しまくり簡単にブレークを物にする。

 更には第6ゲームもデュースからブレークポイントを握ると、デルポトロのフォアリターンを大きく打ち上げ、イズナーが2ブレークとし、そのままゲームカウント6-1でイズナーが取ります。

 

2ndセット

 地元選手のイズナーよりもデルポトロが圧倒的に観客を味方につけて迎えたこのセット。イズナーの1stが外れるだけで大歓声があがり、イズナーもやりにくい仕草を見せるも強烈なサーブでデルポトロを寄せ付けない。

 デルポトロは1stセットから続く傾向として、1stサーブの入りが悪く組み立てに苦労するも、比較的楽にキープをしていく。

 第6ゲームでは、イズナーが渾身のフォアクロスを炸裂させるとこれが117マイル=188キロと規格外のパワーを見せつける。

 迎えた9ゲーム、デルポトロのサービス、イズナーは攻め手を緩めずに攻めると、デルポトロはダブルフォルトを喫するなどデュースに。更にイズナーの鋭く深い攻めにリターンをネットにかけ、このセット初のブレークポイントを握られるも、ワイドサーブなどでこれを凌ぐとデルポトロが渾身の雄叫びを上げる。

 11ゲーム、ラリー中にイズナーの浮いたリターンを観客がアウトコールをした事によりイズナーの次のリターンが崩れる。イズナーは両手を大きくあげて勘弁してくれというジェスチャー、主審も観客に注意を促すシーンも、しかし、観客はかまわずデルポトロコールするなど、異様さをはらむ展開となる。

 このセットはこのままタイブレークに突入する。

 イズナーがネットに出てのローボレーでミニブレークに成功。更には強烈なサーブと強烈なフォアクロスでデルポトロに隙を与えない。観客が大きなデルポコールが流れる中、イズナーが強烈なサーブを見せ4-2でコートチェンジ。

 更にデルポトロが前に出る所をイズナーがパッシングで抜きイズナーに4つのマッチポイントが来る。すると激しいラリーから最後はイズナーがネットに出てボレーで沈め、イズナーが決勝への切符を掴みました。

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 いかにも疲労困憊といわんばかりに握手の際にイズナーに寄り掛かるデルポトロ。お茶目な部分を見せます。

 

スタッツ

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 今日の試合は序盤から積極的に攻めたイズナーが勝ち切った印象です。

 サーブも強烈ながら、ストロークでも早い段階で強気のリターンやネットに出るプレイで常にデルポトロにプレッシャーをかけ続けました。1stセットはデルポトロはほとんどなすすべがなく、ウイナー0本で1stセットを終えます。

 2ndセットになってようやくイズナーの高速サーブに目が慣れてリターンを返してきますが、イズナーはミスをしても強打を止めず、またネットに出たり、ドロップショットを繰り出したりといつも以上の工夫が見られました。この攻めと工夫の甲斐もあり、デルポトロに1つのブレークポイントを許さず、正に完勝でした。

 デルポトロは序盤から連戦の疲れが見え1stサーブは190キロに満たないなどらしくない姿を見せました。終盤やや調子が戻った物のイズナーの勢いが衰えず押し切られました。しかし、アカプルコからここまで15連勝は流石の一言です。サンシャインダブルは逃したものの、素晴らしい1か月だったのではないでしょうか。

 勝ったイズナーはこれでマスターズ4度目の決勝進出で、相手はこの後行われるズべレフかカレーニョブスタの勝者となります。

 

クレーシーズンは試合を選ぶデルポトロ

 疲れの影響からか、デルポトロはこの大会が始まる前にクレーでのスケジュールを発表しています。クレーコートでは小さい大会には参加せず、マスターズのどちらかに参加し全仏に備えると言及しています。この試合に敗れたとは言えこのスケジュールを変える事はないでしょう。

 フェデラーがクレー全休し、ナダル、ティエムの復活が不透明な中、このままいくとズべレフ当りの独壇場になる可能性はあるものの波が激しく予想が難しいシーズンとなりそうです。

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