ATP500 2回戦 錦織 対 ガルシア・ロペス バルセロナオープン
モンテカルロマスターズでノーシードから1週間で6試合を戦い、トップ選手とも十分に渡り合った錦織選手は、わずか中2日でバルセロナオープンの初戦に挑む事になりました。
相手は、1回戦で杉田選手を2つのタイブレークで下した地元のガルシア・ロペスです。
錦織選手はモンテカルロ大会終了後、「非常に疲労がたまっている」と言及しており、おそらくは万全の体調で挑む事は難しいと思われますが、その中でどのようなテニスをしてくれるでしょうか。
1stセット
立ち上がりはやはり体の重さが際立つ錦織。しかしショットの精度はないものの腕が振れた時はウイナースピードも出ており、体が動けば問題はなさそうな出だしです。
第5ゲーム、リターンショットをネットに掛けるなどして早くも3度のブレークポイントを握られるも何とかキープする。
しかし第7ゲーム、錦織のペースが上がらないのを見たロペスは強打のリターンを立て続けに放ちブレークポイントを握られる。その後もブレークポイントを握られるがそのたびに、ロペスの狙い過ぎたリターンがアウトになるなど助けられる展開に。それでも4度目のブレークポイントで錦織のリターンが力なくネットにかかりロペスが先行ブレークを取る。
第9ゲーム、錦織の体が重くリターンの打ち合いでも先にミスをする展開。するとロペスのクロスからのストレートのリターンが決まり2つのブレークポイントを握られる。すると、またも錦織のリターンがネットに掛かり、このセット3-6で錦織が落とす。
2ndセット
第1ゲーム、ロペスのサーブでロペスのリターンに反応できない錦織は15-0と1ポイント取られた所で自ら主審に歩み寄り試合は終了しました。
2週間の休養でリフレッシュ
試合前から予想された展開でしたが、強打を放つロペスに対して今の錦織選手のフィジカルでは難しいという見立てそのままの試合となっしまいました。
ただし、手首を気にする仕草を見せてはいたものの、サーブスピード、リターンスピードには全く問題がありませんでした。ただ、フィジカル的に体が追い付かずそのために、リターン精度は大きく狂いがあり、更には気持ちも途切れていた印象です。
この棄権は体の何処かに異常がきたしたわけではなく、単純に疲労によるものと判断して良いと感じます。
この後錦織選手のインタビューもあるとは思いますが、そのような事を口にするはずで、更なる怪我の心配はないのは一安心という所でしょうか。このまま粘り切って勝利を握っても3回戦がナダルと予想されるため、賢明な棄権でしょう。
錦織選手の次の出場大会は、5月7日から開始される同じスペインで行われるマドリードマスターズとなります。出場選手の兼ね合いからシードは17番以降になる事が予想され1回戦からの試合となってしまうでしょう。そうなると、今年は全仏前にジュネーブ大会のような間の大会には出ないものと推測されます。