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2018 ATP1000 2回戦 錦織 対 ディミトロフ 錦織が接戦で勝利 イタリア国際

 5月13日(日)から行われているクレーシーズン3大会目のマスターズ大会、イタリア国際の2回戦で早くも錦織選手はシード3位のディミトロフとの対戦となりました。

 

 過去の対決は錦織選手が上回っていますが、直近では2017年のブリスベン決勝で逆転負けを喫しおり、昨年上位陣が総崩れする中、マスターズやファイナルを制したディミロフとの現在地の実力を図る場として非常に注目されます。

 

 試合は5月16日(水)の21;00頃から開始されました。

 尚、テレビ視聴は、GAORAが野球中継のため遅れ、NHKは録画での放送となりました。(WOWOWオンデマンドは対応していたものの、上記理由からアクセスが集中し、満足な視聴ができなかったとの事です)

 

1stセット

 ここ最近動きの悪くない錦織は序盤からやや優勢に試合を進めると、第5ゲーム、錦織は幾度となくブレークポイントのチャンスを迎える。これを凌ぎに凌がれたものの、6度目のブレークポイントを制し、錦織が先行ブレークに成功する

 迎えた第10ゲーム、錦織のサービンフォーザセット。ディミトロフに逆をつくバックハンドリターンを喰らい、更にネットに出てのアングルショットに対応できず、3つのブレークポイントを握られると、フォアの渾身のクロスショットで沈められラブゲームブレークでイーブンとなり、このままタイブレークに。

 タイブレーク、錦織のややアウト気味のリターンに主審が覆しリプレイポイントに、ディミトロフが猛抗議するも覆らず、ディミトロフのリターンがアウトし、錦織がミニブレークを先行。

 しかしディミトロフのフォア逆クロスがさく裂しイーブンに、更には錦織のフォア逆クロスがアウトになり、ディミトロフに2つのセットポイントが来る。そして、錦織のバックハンドリターンがネットに掛り、タイブレークは7-4でディミトロフが取り、ゲームカウント6-7で錦織は1stセットを奪われます

 

2ndセット

 ディミトロフが攻めの姿勢とネットに出るプレイで錦織を逆転したディミトロフは、このセットも勢いを持続させる。

 第7ゲーム、ここまでキープで凌いできた錦織は、しかし、フォアリターンがネットに掛り、更にはディミトロフの鋭いクロスにバックハンドリターンで対応するもののこれがわずかに外れ2つのブレークポイントを握られる。更にはディミトロフの苦しい態勢からのスライスに錦織がリターンショットの精度を欠き、痛いブレーク先行を取られる

 第8ゲーム、互いに深いショットの応酬になるなど見ごたのあるゲームはデュースに、そして互いの粘りと攻めが交錯する長いラリーからのディミトロフのセンターへの強打に錦織がとっさの判断で躱し、このリターンがアウトで錦織にブレークポイントが来るも、サーブで凌がれる。更には前に出てプレッシャーをかけディミトロフのクロスアウトを誘い2度目のブレークポイント、ディミトロフの鋭いリターンに反応し、更にはバックハンドのライン際のショットがコーナーに鮮やかに決まり、錦織がブレークバックに成功する。錦織は拳を何回も握る。

 第12ゲーム、錦織がクロスの打ち合いでディミトロフを崩し、フォアで待ち構えてのウイナーを決め3つのセットポイントを掴む。2本は凌がれるもディミトロフのフォアリターンが大きく外れ、錦織が逆転でこのセット7-5で取り、セットオールとする。

 

 

ファイナルセット

 第5ゲーム、錦織のサービス、互いに緊迫した雰囲気が流れるこのセット。ディミトロフの粘りに錦織がリターンをネットに掛け、このセット初のブレークポイントを握られると、錦織のフォアリターンがネットに掛り、ディミトロフに先行ブレークを許す

 第8ゲーム、4-3で迎えたディミトロフのサービス、リターンの際に左足首を気にする錦織。ディミトロフのバックハンドリターンが僅かにアウトに見えたものの、主審がオーバールールで覆す、今度は錦織がラケットをクルクル回しながら猛抗議する。しかし、冷静になる錦織はネットに出てボレーを決めブレークポイントが来る。ここは凌がれるも2度目のブレークポイントが来ると、フォアでの強打にディミトロフのリターンがアウトになり、錦織がブレークバックに成功する

 第9ゲーム、錦織のフォアリターンがアウトになり、ディミトロフにブレークポイントが来る。30-40からのラリーは互いの意地がぶつかり合い、ディミトロフは転倒しても尚ラリーで繋ぐ。互いのスライスやストレートを織り交ぜた長いラリーに終止符を打ったのは錦織が前に走り込んでのバックハンドリターン。これによりピンチを凌ぎキープする。

 第10ゲーム、ディミトロフは30-0とリードするもダブルフォルトなどもありデュースとなる。ここで錦織は前に出てのボレーでマッチポイントを掴むと、ディミトロフのバックハンドリターンがネットにかかり錦織が大逆転のゲームカウント6-7、7-5、6-4でランキング4位のディミトロフに勝利しました

 

 この試合はブレークを先に奪った方がセットを取られるという珍しいゲームとなりました。試合時間は2時間55分と非常に長い接戦でした。

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スタッツ

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 サーブに優れるディミトロフですが、ラリーでも強打やスライスで多くのウイナーを重ねましたが、試合展開的に錦織が押されていたというイメージもなく攻めれていました。

 また、ブレークされた後は積極的にネットに出て打開しようとした意識が逆転につながったという見方も出来るでしょう。

 今日はここぞという場面でのミスは少なく、互いに良いプレイが出来ていたように思えます。アンフォーストエラーの方が多いですが、全く気になる出来ではありませんでした。

 試合中で気になった点があるとすれば、振られた時に声を上げるシーンが目立ち、フィジカルの調整はまだ万全ではない可能性が見えた所でしょうか。とは言え、動けていないわけではないので、今後の回復に集中する必要がありそうです。

 

錦織「お互いいい試合だったと思います。自分自身のプレイは悪くなかったので、タイブレークを落としたものの、変わらないペースで試合しようと努力しました。先にブレークを奪われたりと流れが悪かったものの、なんとか対処できたと思います。左右に振られたりして苦しかったので、前に出てのプレイを増やしていっていいプレイが出来るようになったと思います。次のコールシュライバーも長い試合となるのでいい試合をしたいと思います。」

 

 3回戦の相手はクレーシーズンでは良い成績を収めて試合巧者でもあるドイツのコールシュライバーが相手となります。老練のテクニックと強気の攻めでランキング30位台を常に安定して維持する選手だけに楽な試合とはならないでしょう。

 

 3回戦の試合日程は日本時間では5月18(金)の2;00頃と視聴しにくい時間になる事が予想されます。

 

 

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