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2018 全仏 1回戦 錦織 対 ジャンピエ  強打選手に対応

 復帰してから初めてのグランドスラム。錦織の1回戦が行われました。

 対戦相手はワイルドカードで出場の地元フランスの21歳、ジャンビエとなりました。長身にサーブが持ち味との事ですが、ランキングは304位であり、普通であればグランドスラムの予選の予選に出場するレベルの選手という位置づけのランキングの選手でもあり、楽に勝つ事はできるでしょうか。

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1stセット

 

 第1ゲーム、錦織のサービス。相手は初球から前にかまえて強烈なリターンで攻めてくる。これに対して錦織も鋭いクロスなどで対応しキープする。

 第2ゲーム、これがグランドスラム初出場となるジャンビエのサービス。そのサービスは非常に強力で210キロを超えてくる。また、深いリターンにも鋭いリターンで錦織もやりにくそうな表情を見せ、ラブゲームキープを許す。

 ウイナーかエラーで攻めてくる思い切りの良さは、昨年の全仏の1回戦で対戦したコキナキスを彷彿とさせます。油断ならない相手と見ます

 第3ゲーム、動きで勝負する錦織のリターンに追いつくやいなや強烈なリターンをお見舞いされるも、左右にに振りミスを誘いかろうじてキープする。

 第4ゲーム、強烈なサーブに深く構える錦織、するとジャンビエはネットプレイを多用する。最後は錦織のバックハンドリターンがネットにかかりキープする。

 第5ゲーム、錦織は1stサーブがこの日もあまり入らない。すると、強烈なリターンを立て続けに食らい3つのブレークポイントを握られる。しかし焦ったジャンビエのプレイでこれを凌ぐ。更にはダブルフォルトなどで計5度のブレークポイントを握られるも、その都度集中力を高めると、ジャンビエの掬上げたフォアショットがネットにかかり、錦織がキープする。

 第6ゲーム、ドロップショットが甘いものの、サーブやリターンの鋭さで凌ぎキープする。

 第7ゲーム、ジャンピエのネットプレイにも対応すると、狙いすましたパッシングショットで抜いてこのゲームをキープする。

 第8ゲーム、ジャンビエが力みフォアショットがサイドアウトし、錦織に3つのブレークポイントが来る。しかし、ここから強烈なバックハンドリターンが炸裂するなどし、必死のキープに成功する。

 第9ゲーム、エースかエラーのジャンビエの動きをよく読みパッシングを決めキープする。

 第10ゲーム、30-30になるも、ネットプレイからの動きを止めるフォア逆クロスでキープする。

 第11ゲーム、ジャンビエのリターンが立て続けにアウトになり、錦織がキープする。

 第12ゲーム、ジャンビエがサーブで押しキープし、タイブレークへ。

 タイブレークは錦織の小気味の良い攻めに、ジャンビエのリターンが安定せず、最後はジャンビエのリターンがネットにかかり、一気にタイブレークカウント7-0で圧倒します。

 このセットを取れたことにより、ジャンビエの勢いも落ち着きそうな様相で優位に試合を進められそうです。とは言え開き直っての強打は何があるかがわからず、気を抜けない所です。

 

2ndセット

 第1ゲーム、ジャンビエのサービス、錦織の鋭いクロスのリターンエースが決まり2つのブレークポイントを掴む、すると今度はバックハンドのリターンエースが決まりショートポイントで決めた錦織が先行ブレークする

 第2ゲーム、錦織はジェンビエのリターンを支配しラブゲームキープ。

 第10ゲーム、錦織のサービンフォーザセット。これまで簡単なキープが続いた錦織だが、リターンをネットにかけ15-30となる。更にはクロスのリターンをストレートで打ち返すもサイドアウトし、ジャンビエに2つのブレークポイントが来る。ここでサイドラインにきわどいバックハンドリターンを放つとジャンビエが態勢をくずしデュースに。最後はジャンビエのサーブリターンがネットに掛り錦織がこのセットを6-4で取り2セットアップとなる

 

3rdセット

 第1ゲーム、ジャンビエのサービス、錦織はクロスのバックハンドがサイドラインに決まったかと思いきやオーバールールで覆される。しかし錦織はリターンエースを決めデュースに、ここでワイドへの強烈なサービスエースに、ボディーへのリターンにコーナーを突く鋭いリターンで凌ぎキープする。

 第2ゲーム、錦織のサービス、ジャンビエのリターンエースが決まるも、最後はネットに掛け錦織がキープする。

 第5ゲーム、錦織は若干下がりスピン量でジャンビエの手元を狂わすショットでデュースに持ち込んむ。更にはジャンビエのクロスがバックアウトになり、錦織にブレークポイントが来る。しかし前に出てのスマッシュ、更にはサービスエースや左右に揺さ振るショットで必死のキープを見せる。

 第6ゲーム、錦織のリターンがネットにかかり、ジャンビエにブレークポイントが来る。ここで左右に振りフリーポイントを作りデュースに。ジャンビエの強烈なサーブリターンに錦織がネットに掛け2度目のブレークポイント。ここで錦織が態勢を崩しリターンが甘くなる。しかしこれをジャンビエが力みネットに掛ける。錦織の逆クロスリターンがわずかにサイドを割り、ジャンビエに3度目のブレークポイント。更には2ndサーブに強烈なリターンを放つと錦織のリターンが浮く。しかしまたしても力み大きく打ち上げてしまう。再三のピンチを切り抜けると最後は引き付けてジャンビエの態勢を崩しキープする。

 3度のブレークポイントはあったものの錦織の表情からはそれ程の悲壮感もなく、無事切り抜けた事により一気に試合は動きそうです

 第7ゲーム、先ほどまで深く守っていた錦織は、このゲームはベースラインより前に構えて勝負に出るとジャンビエのリターンがアウトやネットにかかるなどして錦織に3つのブレークポイントが来る。すると今度は壁一杯まで下がる。更には左右にジャンビエを振りジャンビエのクロスリターンがアウトになり、錦織がブレークを取る

 第9ゲーム、ジャンビエのリターンがアウトし、錦織にマッチポイントが来る。そして最後は錦織の鋭いリターンにジャンビエがリターンをネットに掛け、トータルで、7-6(0)、6-4,6-3のストレートで錦織が勝利しました

 

スタッツ

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 サーブもリターンも強烈な相手との対戦の割にはサービスエースをほとんど取られなかった当りに錦織の仕上がりの順調さが伺えます。

 また、リターン位置にも工夫が見られ、相手に的を絞らせていませんでした。

 1stセットを取れたことにより、以降はブレークポイントを握られても冷静な対応が出来ており、試合時間も2時間19分と、クレイの5セットマッチとしてはかなり省エネが出来ています。

 1stサーブは相変わらずまだまだ開発途中という所からか入りは良くなってきていませんが、今後次第となるでしょう。動きに問題は見られませんでした。

 対するジャンビエですが、グランドスラムに限らずATPツアーはこれが初めての試合という事もあったのか、失敗を恐れぬ果敢な攻めで1stセットは錦織を大いに苦しめ5つのブレークポイント、試合を通じて10度のブレークポイントを掴みました。どこかで取れていれば試合内容も変わったかもしれません。しかし、2ndセット以降はしっかり対応されるとミスの数を更に増やして敗れました。

 このプレイを常時コントロールできるのであれば100位以内も間違いない性能です。この試合では精神的な落ち込みも見せず最後まで攻め切れました。しかしながら、大きな怪我もない中でATPツアーに参加できていなかった事を見ても、粗削りな部分とメンタルの改善次第という事になるでしょう。

 

 錦織「相手はタフで強かった。ランキングの割には強いプレイだった。自分も十分良いテニスが出来た。相手もやりにくくショートポイントが続きラリーをさせてもらえない試合だったが対応できた。久しぶりのグランドスラムだったので楽しむようにした、序盤は苦労したけど。次からも1試合ずつしっかりテニスをして長くとどまりたいです。」

 

2回戦は問題児

 2回戦の相手はまたも地元選手のペールとなりました。過去に何度か対戦があり、錦織が立て続けに敗れていた時期もあり、注意が必要な相手です。

 試合は5月30日(水)の予定となります。

 

 

 

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