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2018 全米オープン 4回戦 錦織 対 コールシュライバー

 9月4日深夜に行われる錦織選手の全米の4回戦、対戦相手はシードのアレクサンダーズベレフではなく、同ランクシードのコールシュライバーとなりました。

 

 過去の対戦成績は錦織が2勝0敗と負けなし、ラリー、ネットプレイなど非常にスタイルがかみ合いアップセットが起きにくい対戦と言えるでしょうが、コールシュライバーもグランドスラム初のベスト8進出に向けて心して挑んでくるはずです。

 

試合展開

 

 試合はルイアームストロングスタジアムの第1試合。0;00開始となりました。

 

1stセット

 第1ゲーム、錦織のサービス。ハードコートに入って今一歩のサービス。2ndサービスでは置きに行くような120キロ台のサーブなど良くない。フォアの攻めを繰り返されブレークポイントを握られるもラリーでしぶとくくらいつきキープする。

 第2ゲーム、コールシュライバーのサービス。コールシュライバーはダブルフォルトを喫し、錦織にブレークポイント。中央のラリーからコールシュライバーのフォア逆クロスがわずかにサイドラインを割り、錦織が先行ブレークに成功する。

 第3ゲーム、やや余裕を取り戻した錦織は180キロながらサービスエースを決める。しかしそこからイージーなミスで2つのブレークポイントを握られる。ここでバックの外へ切れるリターンに錦織がリターンをネットに掛け、ブレークバックを許す。

 第4ゲーム、錦織が左右に揺さぶるラリーでコールシュライバーを追い込み2つのブレークポイントをつかむ。ここでラリーからコールシュライバーのリターンがアウトになり、再び錦織がブレーク先行する。

 第5ゲーム、サーブから前に出るプレイでプレッシャーを掛ける錦織。更にはラリーでも優勢に試合を進め簡単にキープする。

 第6ゲーム、コールシュライバーも負けじとラブゲームキープ。

 第9ゲーム、錦織のサービンフォーザセット。3回戦同様にやや太ももを気にする素振りを見せるもラリーには影響なく2つのセットポイントをつかむとラリーでしっかり対応し、錦織が1stゲームを6-3で取る。

 

 両者とも持ち味を発揮しているというよりは探り探りという印象の1stセットでした。サーブは良いサーブと悪いサーブが入れ混じっており、フォアの精度もそれほどではないですが、コールシュライバーも我慢しきれておらず、2ndセットもちょっとしたきっかけで流れは変わる可能性があり、注意が必要でしょうか。

 

2ndセット

 第1ゲーム、コールシュライバーのサービス。ラリーが続くと徐々に勢いを失う形でオーバーショットを繰り返すコールシュライバーに対して攻める錦織はフォアストレートを決めブレークポイントを握ると、コールシュライバーがあまりにもあっさりオーバーショットを打ち上げ、錦織がこのセットも先行ブレークとなる。

 第5ゲーム、錦織はラリーではコーナーを丁寧つくショット、さらには前に出て相手の逆を突くショットで3つのブレークポイントを掴む。すると執拗な錦織のフォア攻めにコールシュライバーは読みを外されリターンをネットにかけ、錦織が2ブレークアップとなる。

 第8ゲーム、錦織のサービンフォーザセット。コールシュライバーに攻められられるも肝心な所でのミスショットに助けられ2つのセットポイントを奪うと、またもコールシュライバーが簡単にリターンをアウトし、錦織がこのセット6-2で取り、2セットアップとなる。

 

 コールシュライバーのミスが重なり余裕の展開に見えるものの、錦織の表情には余裕が見られない。プレイの質は高いとは言えず、本人が納得がいっていない模様。とはいえ、この状況から逆転は考えにくい程コールシュライバーがアジャストしていません。

 あまりプレイレベルをあげずこのままいけるでしょうか。

 
3rdセット

 第1ゲーム、コールシュライバーのサービス。コールシュライバーがワイドサーブを多用しキープする。

 第2ゲーム、丁寧なストロークにストレート強打を混ぜ的を絞らせずキープする。

 第3ゲーム、デュース後、錦織のフォアショットが決まりブレークポイント。しかしここでリターンがアウトになりデュースへ。ここからしぶといラリーを制されコールシュライバーにキープされる。

 第7ゲーム、無風のキープが続いた後のこのゲーム。デュースとなったこのゲームは、錦織が振られながらもバックハンドでダウンザラインに沈めガッツポーズを見せブレークポイントを握ると、アングルショットで攻めコールシュライバーのリターンがアウトになり、錦織が大きく声を上げる先行ブレークを取る。

 第10ゲーム、錦織のサービンフォーザマッチ。コールシュライバーの攻めのアングルショットが決まり30-30となる。ここで錦織はダブルフォルトを喫しブレークポイントを与える。しかしセンターのラリーでコールシュライバーが顔を歪めるアウトショット。錦織は日差しが厳しいのか日陰に入る。するとコールシュライバーが前に出て強打を連発し2度目のブレークポイントを握られる。しかしここでまたもコールシュライバーが打ち上げる。左右に揺さぶりボレーで沈め3度目のブレークポイントを握られる。ここでアングルショットの打ち合いで錦織のボディーにリターンが入るとこれをリターンしきれず、土壇場でコールシュライバーがブレークバックに成功する。

 第11ゲーム、勢いを得たコールシュライバーはバックハンドリターンが冴える。更にはドロップショットで錦織の体力を奪う。しかし錦織もリターンエースで応戦しデュースへ。更に我慢のラリーでバックハンドの強打をコールシュライバーがネットに掛け錦織にブレークポイント。ここで長いラリーから少しずつプレッシャーをかけフォアのクロスショットにコールシュライバーは反応できず、錦織が再びブレークを果たす。

 第12ゲーム、再び訪れた錦織のサービンフォーザマッチ。コールシュライバーの攻めのバックハンドリターンがアウトになり、錦織に2つのマッチポイントが来る。すると、フォアのラリーからの深いリターンをコールシュライバーがわずかにアウトし、錦織はコートに両手を突き、錦織選手がストレート勝利を収めました。

 

 

スタッツ、試合後

  錦織「今日は3セットで終わってとてもラッキーだった。この暑さは堪えるね。コールシュライバーも一緒だったでしょう。最終セットはコールシュライバーが強度を上げてきてブレークされてしまったが、自分も最後の2ゲームはいいゲームができた。」

 「最後らへんはかなり反省点があった。暑さのせいもあり判断力、集中力が必要だった。体力面でも悪いプレイがあっても引きずらずにやるのが重要だった。もう疲れたのでいいですか・・」

 

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 3rdセット目は明らかに体調が悪くなってるのがわかり、膝に手を突いたり、サーブ間で日陰に避難したりと体力を消耗しないように努めました。3セットで終われて本当によかったという所でしょう。

 対するコールシュライバーは暑さを感じているとは思えないように第3セットはかなりギアを上げてきました。体力面ではコールシュライバーがかなり優位に立っていたように見えただけに、このセットを取られるとかなり危なかったとみてよいでしょう。

 サーブは安定していたとは言えませんが、横の揺さぶりは良く使えていました。

 ラリーに関しては序盤から中盤辺りまでは力をセーブする意味もあったのか強打を極力さけてミスのないショットで切り抜けました。コールシュライバーのフォア精度が悪いのを見て無理をしませんでした。3rdセットに入ると体力面で逆転した部分はあったものの、ここぞのポイントではしっかりバックハンド主体の攻めでポイントを取れていました。この試合に限ればうまく試合を制したと言えるでしょう。

 

 QFの相手はチリッチ対ゴファンの勝者となります。対戦成績は悪くないものの、大事な試合でことごとく(全米決勝、スイスインドア決勝、ツアーファイナル)負けているのを見てもゴファンの方がくみしやすいとはいえるでしょう。とはいえどちらが来ても強敵となります。

 試合結果はチリッチがゴファンとの1stセットの均衡のタイブレークを制すると一気にストレートで勝負を決めました。厄介な相手が上がって来たという事になるでしょう。

 ゴファンはここまでシンシナティーでの負傷を思わせない勝ち上がりでしたが、チリッチとの戦いではかなり消耗し、2ndセットから明らかにペースが落ちてサーブが弱体化してしまいました。これではチリッチ相手には厳しかったです。

 

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