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2018 全米オープン 決勝 デルポトロ 対 ジョコビッチ

 9月10日(月)日本時間朝5;00から2018年全米オープンの決勝カードであるデルポトロ対ジョコビッチが開始されます。

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共に実力を温存しての勝ち上がり

 両者ともに決勝に向けては比較的強度の強い試合をせずに勝ち上がってきているのは共通点と言えます。

 デルポトロは4回戦のチョリッチ戦までは1セットも落とすことなく勝ち上がります。QFで好調イズナーに完璧なプレイで1stセットを落とすも2ndセット以降も落ちずにイズナーのエラーを待つテニスで勝利します。SFのナダル戦ではナダルの膝の状態が思わしくない部分はあったにせよ、これまであまり積極的には見られなかったバックハンドのウイナーを連発し、この大会に掛ける意気込みが伝わる勝利を収めて決勝にあがってきました。

 このナダル戦で見せたフォア、バックの両面からの攻めが今回デルポトロが見せたかったプレイのように思います。ナダルの棄権で2セットしか試合をしなかったのもあり、体力面では十分で挑んできます。

 

 一方のジョコビッチはデイセッションが多く、暑さのためか序盤の2回戦まではやや安定感を欠く出来でセットを失いながら勝利します。その後はストレート勝利で決勝まであがりましたが、サーブの精度で持っている印象を受けます。ストロークでは粘り強い守備が復活しつつある半面、攻めの局面ではまだミスが多いのが現状です。

 

 今大会は暑さと湿気、センターコートの空調の悪さで棄権者が続出し、トップ選手、特にフェデラーなどはかなり強い語気で批判しています。

 

過去たの対戦成績 ジョコビッチの14勝4敗

 

 過去の成績はジョコビッチが14勝4敗と大きく上回ります。直近3試合もジョコビッチが勝利しています。最も直近の試合は1年前のローママスターズでストレートで一蹴しています。

 所がグランドスラムで対戦したのは過去に1度しかなく、しかもそれは11年も前の試合となります。2007年の全米オープン3回戦で対戦しており、この時はジョコビッチがストレートで勝利しています。

 このようにグランドスラムではほぼまっさらな状態、しかも決勝とくれば、これは過去の対戦はないものと一緒と言えるでしょう。

 

デルポトロが支配する可能性が高い

 

 ここまでの勝ち上がりから見ると、デルポトロの方が試合を支配する可能性が高いでしょう。ナダル戦で見せたようにフォアだけでなくバックでも強いリターンを打てるような状態が持続していれば、ジョコビッチはベースラインでリターンをするだけでは厳しい展開になるでしょう。前に出たりドロップを多用したり、そして感情をむき出しにして襲い掛かるぐらいのレベルのプレイがジョコビッチは要求されます。準決勝より2段階はギアアップが必要と見ます。

 いずれにせよこの対決は18度も対戦がある割には非常に新鮮に映るカードであり、ネームバリューも含めて決勝に相応しい好カードであるのは間違いありません。

 

試合経過

  この決勝も女子決勝同様にインドアでの開催となりました。

1stセット

  第1ゲーム、ジョコビッチのサービス。サービスでポイントを奪うといきなりの大歓声。最後はデルポトロがバックハンドスライスをサイドアウトし、ジョコビッチがキープする。

 第2ゲーム、デルポトロのサービス。サービスエースを含むラブゲームキープを果たす。

 第3ゲーム、デルポトロがネットに出て0-30とする。しかしジョコビッチは執拗にデルポトロのバックハンドを狙い、デルポトロのネットミスを誘い、デュースになったこのゲームをキープする。

 第4ゲーム、バック狙いに徹するジョコビッチは、しかしデルポトロのバックハンドストレートがここで炸裂するとジョコビッチは対応できずにキープする。

 第5ゲーム、このゲームからジョコビッチはデルポトロのバックハンド狙いを止め、ストロークのスピードを速めデルポトロのミスを誘う、更には足を止めてのフォアクロスを炸裂させキープする。

 状況に応じてジョコビッチはストロークやリターンの強弱を変えています。さすが決勝なだけあってメンタルのムラもほとんど見られず緊迫しています。

 第6ゲーム、早いリターンのジョコビッチに対してデルポトロはセンター中心のサーブでラリーをさせずにキープする。

 第7ゲーム、深くボディーに入るリターンにもジョコビッチは巧みなボディーコントロールでライジングショットを放つなどの決勝仕様の素晴らしいプレイでラブゲームキープする。

 第8ゲーム、デルポトロは初めてのサービスエースで40-0とするも、デルポトロのバックハンドストレートを読み切りフォアクロスでカウンターショットを決めデュースに。更にはボディーに入ったリターンをライジングで鋭く振りぬくとデルポトロのリターンがバックアウトになり、この試合初めてのブレークポイントがジョコビッチに来る。ここで執拗なバックハンド狙いからライジングでフォア側に振るとデルポトロのフォアリターンがネットに掛かりジョコビッチが唯一のチャンスをブレークにつなげる。

 第9ゲーム、突然訪れたジョコビッチのサービンフォーザセット。デルポトロのバックハンドストレートが炸裂するなど諦めないプレイを見せる。しかし流れを渡すまじとジョコビッチは前に出て攻勢を仕掛けてからのバックハンドボレーを決める。ジョコビッチの深いクロスショットをデルポトロが打ち上げセットポイントが来る。ここでセンター付近の打ち合いからフォア側に振ったところをデルポトロのフォアリターンがネットに掛かり、ジョコビッチが6-3でセットを先取します。

 

 デルポトロのバックハンドはストレートでウイナーが取れるなど悪くありません。しかしそれを利用してジョコビッチは執拗なバックハンド狙いからのフォアに急に振るショットを多用し、デルポトロが得意のフォアリターンを許しません。このバックハンドからの急激なフォア狙いをされた場合デルポトロの出足は鈍り、得意のフォアの強打が打てていません。まさしくジョコビッチの作戦通りの試合展開となっています。

 また、それを可能とするぐらいプレイ精度が上がっています。決勝仕様のビック4の力の凄さを感じさせるセットでした。

 

2ndセット

 

 第1ゲーム、デルポトロのサービス。ジョコビッチはまたも前に出てのボレーでガッツポーズを見せる。更にはクロスラリーからのフォアショットを炸裂させ0-30。ここで久々にデルポトロのフォアがジョコビッチを崩す。ジョコビッチは引き付けてのフォアクロスをコーナーに決めデュースに。ここでスライスの打ち合いからネットに出たデルポトロを見てジョコビッチが鋭くバックハンドでパッシングで抜きブレークポイントを掴む。ここはデルポトロが我慢して粘るも、フォアのリターンをアウトするミスで2度目のブレークポイント。ここでもデルポトロのフォアが強烈に決まり凌ぐ。ジョコビッチのバックハンドクロスがサイドラインを割り、デルポトロがなんとか試合に踏みとどまるキープを果たす。

 序盤から重苦しく、デルポトロに観客が味方する展開です。ジョコビッチは1プレイ毎にショット強度やコースを変えデルポトロを常に苦しめています

 第2ゲーム、ジョコビッチのサービス。ジョコビッチのリターンが対角に正確にストロークされるため、デルポトロが思うようなリターンが出来ない。最後は前に出たデルポトロを狙ったかのようにバックハンドで抜きジョコビッチがキープする。

 第3ゲーム、ジョコビッチの引き付けてのフォア逆クロスがコーナーに炸裂する。デルポトロはややうつむいた表情を見せる。しかし、思い切りデルポトロはフォアを振りぬき勇気を見せる。デルポトロが前にきたところにロブショットを放つジョコビッチ、デルポトロは必死に追いかけまた抜きショットでリターンするもスマッシュでとどめを刺す。更には強打のラリーからデルポトロのフォアが僅かにバックアウトになりジョコビッチにまたもブレークポイントが来る。するとデルポトロがリターンを打ち上げてしまい、静かにガッツポーズをするジョコビッチが勝負を一気に決めかねない先行ブレークを奪う。

  第4ゲーム、前に出たショットをデルポトロに読まれるも、それでも体がしっかり反応するジョコビッチはデルポトロの逆を突くショットを見せると、デルポトロはそれはないよという感じでうなだれる。更にはフォアリターンをネット掛けジョコビッチが万全のキープを果たす。

 第5ゲーム、デルポコールが起きる程苦しい状況のデルポトロ。ジョコビッチの粘りにデルポトロがフォアのスマッシュを決めると大歓声が沸き起こる。最後は粘りのラリーからフォアのストレートを炸裂させると、デルポトロは力強くガッツポーズをするとともにキープに成功する。キープでガッツポーズし鼓舞が必要な程ジョコビッチはデルポトロを追い詰めている。

 第6ゲーム、1stポイントはデルポトロがとるも、前に出ての攻勢で連続ポイントを奪わせないジョコビッチ。デルポトロが大外からの強烈なフォアでガッツポーズ。更に引き付けられてからのリターンを必死に拾うと次のリターンで強烈なフォアを炸裂させ、大きなガッツポーズとともにこの試合デルポトロが初めてブレークポイントを掴む。深く構えたデルポトロを見たジョコビッチはすぐにネットに出るとデルポトロのリターンが大きくアウトし、ジョコビッチもガッツポーズを見せるデュースに。ここでジョコビッチがフォアをネットに掛けてアウトするミスで2度目のブレークポイント。ジョコビッチのセンターのサーブを必死でデルポトロが返すとジョコビッチがフォアをサイドアウトするミスでデルポトロが待望のブレークバックを果たす。会場は大きく沸く。

 第7ゲーム、ブレークした後キープできるかデルポトロ。そのデルポトロは全く下がらないでポイントを先行させる。会場も大沸騰する。最後はワイドのサービスエースでデルポトロが勢いを得るラブゲームキープを果たす。

 ジョコビッチのリターン精度に大分狂いが生じています。この部分に今のジョコビッチの人間らしさが垣間見えます。この違和感にジョコビッチはどのように対応していくかが見ものです。流れは完全に変わったように見えます。

 第8ゲーム、1stポイントはまたもジョコビッチがらしくないリターンミスを見せる。ここで互いが粘りのプレイのラリーでジョコビッチがフォアショットを決め、ジョコビッチは両手を振り上げ観客を煽る。ジョコビッチのリターン速度が下がった所をデルポトロがフォアクロスを炸裂させる。しかしジョコビッチは1リターン毎に声を出しネットに出てデルポトロのリターンミスを誘う。ここでドロップを見せるジョコビッチだがデルポトロも追いつくと必死にリターンすると、このリターンをジョコビッチはサイドアウトしデュースに。

 激しいラリーからデルポトロがバックハンドストレートをダウンザラインに決め大きな雄たけびを上げるブレークポイントを掴む。しかしバックリターンがネットに掛かるデルポトロ。前にきたジョコビッチを狙ったデルポトロのフォアクロスが炸裂すると振りかぶてのガッツポーズを見せ2度目のブレークポイント。しかし渾身のフォアがロングになるデルポトロ。その後も何度もデュースになる中、ジョコビッチのリターンがネットに掛かり3度目のブレークポイント。しかし失敗を恐れず前に出て凌ぐジョコビッチ。ここで大きなノーレコールが起こる。

 ここでボールの交換を要求するジョコビッチに観客からブーイングが。デルポトロと話し合うジョコビッチの一幕も。センターのラリーの応酬でデルポトロがネットに掛けると小さくガッツポーズするジョコビッチ。最後はデルポトロのフォアリターンがサイドラインを割り、20分を超えたこの1ゲームをジョコビッチが魂のキープを見せる。

 第9ゲーム、ジョコビッチがまたもボール交換を要求する場面がみられる。デルポトロ側もらしくないリターンミスを連発。デルポトロはセンターライン付近に雨漏りがあるとクレームを入れるシーンが見られる。

 第10ゲーム、やや長いインターバルの後試合は再開される。前に出てデルポトロを崩すジョコビッチが比較的楽にキープする。しかし会場は緊迫感に溢れる。

 第11ゲーム、ジョコビッチが先ほどデルポトロが指示した場所の雨漏りを指摘しふき取らせる場面も。ワイドのサービスエースを見せるなどデルポトロも同じスコアでキープする。

 第12ゲーム、このゲームはショートポイントでジョコビッチがラブゲームでキープし、緊迫のこのセットはタイブレークへ。

 タイブレーク 左 ジョコビッチ 右 デルポトロ

 1-0 深いリターンをデルポトロがネットに掛けミニブレーク

 1-1 ジョコビッチがリターンをネットに掛けミニブレークバック

 1-2 フォアリターンでジョコビッチの逆を突きデルポトロがミニブレーク

 1-3 デルポトロのフォアが炸裂

 2-3 デルポトロのフォアがネットに掛かり、ミニブレークバック

 3-3 前に出てのスマッシュを決めるジョコビッチ

 4-3 デルポトロのバックハンドスライスがアウト

 4-4 ラリーからのリターンをジョコビッチがネットに掛ける

 5-4 デルポトロがフォアリターンをネットに掛けミニブレーク、デルポトロガックリ両手をつく

 6-4 デルポトロのフォアアングルショットがサイドアウト、またもデルポトロ両手を膝につく

 7-4 左右に振るジョコビッチのリターンにデルポトロのフォアがネットに掛かり、ジョコビッチが95分の激闘のセットを制し、2セットアップとなる。

 

 セットを取った瞬間ジョコビッチは息を大きく吹き、涼しい表情を見せる。

 互いにトイレットブレークで席を離れる。

 一方的になりかねない試合展開を気合で戻したデルポトロですが、ジョコビッチは狂う精度のリターンでもあきらめず粘ります。最後は両手を膝につくのを見てもわかるように、デルポトロのフィジカルが限界に近づいています。

 最後まであきらめることはないデルポトロの抵抗は見られそうですが、このままですとジョコビッチが試合を頭脳で制する展開となりそうです。

 

3rdセット

  第1ゲーム、ジョコビッチのサービス。互いに厳しいコースのリターンに反応しあうストロークの中、デルポトロのフォアリターンがアウトになりジョコビッチがキープする。

 第2ゲーム、ジョコビッチのサーブリターンがアウトになり、比較的楽にデルポトロがキープする。

 第3ゲーム、ジョコビッチは前に出るプレイを再三見せキープする。

 第4ゲーム、ジョコビッチが0-30とデルポトロを追い詰める。しかしここでリターンをアウトしラケットを噛む。フォアストレートでデルポトロを崩し前に出てのボレーでジョコビッチにブレークポイント。ここをセンターのサービスでデュースに。互いの深いショットの応酬でデルポトロのフォアショットをジョコビッチがクロスでリターンするとジョコビッチは打った瞬間に大きなガッツポーズを見せる2度目のブレークポイント。デルポトロは非常に苦しい表情とともに膝に手をついてしまう。この場面、デルポトロが踏ん張りがきかずリターンをバックアウトし、ジョコビッチが試合を決定づけるブレークを取る。

 結果的に第2セットで体力を奪い切ったジョコビッチが試合を制する展開となっています。

 第5ゲーム、デルポトロは歯を食いしばりストレートリターンを決めると披露困憊ながらもゆっくり手を上げ観客を煽る。互いに前に出てのボレーの応酬などもありデュースに。ラリーからジョコビッチがフォアリターンをネットに掛けデルポトロにブレークポイント。ここでジョコビッチにショットクロックのタイムバイオレーション。更にはこのポイントでボレーにボレー返しを決め、静かにガッツポーズを作るデルポトロがブレークバックに成功する。

 デルポトロの折れない精神力は見事の一言です。この精神力をSFジョコビッチ戦で見たかったと思う視聴者は少なくないでしょう。

 第6ゲーム、デルポトロのフォアが炸裂し、観客を味方につけるキープを果たす。

 第7ゲーム、デルポトロのカウンターリターンが決まりポイントを先行するも、ジョコビッチも食らいつきキープを見せる。

 第8ゲーム、ジョコビッチがデルポトロに確率の低いリターンを強いるとダブルフォルトを喫し、ジョコビッチに2つのブレークポイント。更には長いラリーの末、デルポトロのバックハンドストレートがサイドアウトし、ここにきてのジョコビッチがブレーク先行を取る。

 第9ゲーム、ジョコビッチのサービンフォーザチャンピオンシップ。ドロップがネットに掛かるジョコビッチ。しかしデルポトロもバックストレートがサイドラインを割る。長いラリーでデルポトロのリターンがネットに掛かる。デルポトロがリターンをネットに掛けながらラインを越えず30-30。ネットに出てのフォアを炸裂させたジョコビッチがついにチャンピオンシップポイント。最後はデルポトロの逆を突くスマッシュを炸裂させると、ジョコビッチはその場に倒れこむ。

 ジョコビッチがストレートながらも3時間30分の大熱戦を制しました。

 

 ジョコビッチが小走りで陣営の勝利の輪に飛び込むのとは対照的に、デルポトロはベンチに座り込み、肩を震わせながら大粒の涙を流す対照的な絵が映し出される。

 

 更にベンチで下を向くデルポトロに後ろか抱き着き1分間程話し合うジョコビッチとの両雄の姿も映し出される。

 

 デルポトロ「ここでしゃべるのは難しい瞬間です。決勝でプレイできたのは幸せな気分です・・。ノバクは友人なので優勝したというのはうれしいという気分もありますが、、、素晴らしい勝利でしたね。そうだね、、怪我をしている間もあきらめたことはありません。9年掛かりましたが戻ってきました。それは素晴らしいことです。わざわざ地元からたくさんのファンが来てくれました。今日は負けてしまったけど、この決勝は気持ちのよい雰囲気で試合をさせてもらった。そのことは感謝しかないよ。」

 

 ジョコビッチ「応援した方々、チームの人々に感謝したい。怪我で苦しんでいた時、そう、ファンマルティンも同じ思いをしたのをよく痛感します。しかしいろいろ学びもしました。うまくいかない時、気力が続かない時どうすればよいか。そして、そこであきらめずにいたことでこの結果を手にしたとも言えます。一言、ファンマルティンを祝福します。あれだけの大けがからこの舞台に戻ってきました。彼はトッププレイヤーなのでこれからもこの舞台に立てることを願ってます。しかし、、いや、、まぁ、、なんというかサッカーの会場みたいでしたよ(笑顔)。でも雰囲気は最高でした。ありがとう。」

 

 ジョコビッチが見せたわずかな隙をしっかり待っていたデルポトロですが、ジョコビッチはプレイ精度が下がった時には体力勝負に持ち込み、試合展開的には完勝といっていい内容で優勝しました。しかし、プレイ精度は随所に高く好ゲームだったように思います。

 

 デルポトロもバックハンドショットで強打が打てるのをこの決勝でも何度も見せました。長丁場になる際の体力は仕方のないことです、あれだけの巨体なので体力面ではスリムに対応するジョコビッチと差があるのは否めませんが、そんな中でもあきらめず最後まで食らいつきました。もっとワンサイドになってもよいゲームだったにもかかわらずかなり肉薄しました。このメンタルの強さはトップレベルの必須条件とも言えるのでしょうか。

 

 これでグランドスラムすべてが終了しましたが、今年も、全豪フェデラー、全仏ナダル、ウインブルドンジョコビッチ、全米ジョコビッチと、結局ビック4が独占する形で幕を閉じました。とは言え準優勝者が全豪チリッチ、全仏ティエム、ウインブルドンアンダーソン、全米デルポトロと中堅所が対抗としてしっかり戦えてた事も示しています。

 来年はビック4以外のだれかがグランドスラムのトロフィーを挙げる機会はあるのかに注目したい所です。そして、徐々に体力的に限界を迎えつつあるフェデラーの引き際も近づいているという悲しい現実にも直面しているようにも思います。

 

 

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